概要:
ロボットは、機構、センサ、アクチュエータ、コンピュータなどから構成されており、ロボット工学が取り扱う分野は、機械、材料、制御、電気・電子、情報工学など多岐に渡って関係している。本授業では、多関節ロボットアームを取り上げ、主要機能である操作機能(マニピュレーション)を実現するために必要な能力を修得することを目的としている。
授業の進め方・方法:
教科書や配布資料に沿った講義を行う。また、ロボット教材を用いた演習も行う。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。
予習復習を欠かさず行ない、講義内容を確実に理解するよう努める。数式を丸暗記するだけでなく、その物理的意味を理解するよう心がける。
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ロボットの基本概念
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ロボットアームの機構や制御方法について基本概念が理解できる。さらに、最新のロボットに関する技術や研究について理解できる。
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2週 |
座標変換(1)
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基準座標系を用いたロボットの位置と姿勢の記述方法が修得できる。また、姿勢の記述方法であるオイラー角と回転行列の関係が理解できる。
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3週 |
座標変換(2)
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ロボットの位置と姿勢をまとめて記述する同次変換行列の概念が理解でき、同次変換行列を用いた座標変換方法が修得できる。
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4週 |
ロボットアームの運動学(1)
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アームの運動学の解析に必要な、べース座標系、リンク座標系、手先座標系の設定方法が修得できる。そして、アームの関節角と手先の位置・姿勢の関係が理解できる。
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5週 |
ロボットアームの運動学(2)
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3自由度のスカラ型ロボットアームについて、アームの関節角から手先の位置・姿勢を求める順運動学問題が解析できる。
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6週 |
ロボットアームの運動学(3)
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3自由度のスカラ型ロボットアームについて、アームの手先の位置・姿勢から関節角を求める逆運動学問題が解析できる。
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7週 |
ロボットアームの運動学(4)
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2自由度および3自由度の並列リンクメカニズムの順運動学問題と逆運動学問題が解析できる。
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8週 |
中間試験
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2ndQ |
9週 |
ロボットアームの運動学(5)
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2自由度の平面ロボットアームについて、アームの関節角速度と手先速度の関係が理解できる。また、両者の関係からヤコビ行列を求め、アームの特異姿勢が解析できる。
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10週 |
ロボットアームの静力学
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2自由度の平面ロボットアームについて、アームの関節駆動力と手先の力の静的な関係が理解できる。
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11週 |
ロボットアームの動力学
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2自由度の平面ロボットアームをについて、ラグランジュの方程式を用いてアームの動きと関節駆動力の関係が解析できる。
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12週 |
ロボットアームの制御(1)
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ロボットアームの代表的なアクチュエータであるステッピングモータの構造、動作原理、駆動方法が理解できる。また、コンピュータを用いたステッピングモータの駆動方法が修得できる。
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13週 |
ロボットアームの制御(2) |
同上
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14週 |
ロボットアームの制御(3)
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コンピュータを用いた2自由度ロボットアームの制御方法が修得できる。
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15週 |
ロボットアームの制御(4)
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同上
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16週 |
期末試験
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 4 | 前2,前3 |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 4 | 前2,前3,前7 |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 4 | 前2,前3,前7 |
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。 | 4 | 前2,前3 |
自然科学 | 物理 | 力学 | 運動方程式を用いた計算ができる。 | 4 | 前10 |
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。 | 4 | 前10 |
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。 | 4 | 前10 |
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 4 | 前10 |
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。 | 4 | 前10 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 位置エネルギーと運動エネルギーを計算できる。 | 4 | 前10 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11 |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11 |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11 |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11 |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 4 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11 |
総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 3 | 前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11 |