1. 政治に関する基礎的な事実を正確に理解する。
2. 時代とともに変化する課題や問題に対処するために、政治がどのような役割を果たしているのかについて客観的に理解する。
3. 日本で何が起きたかだけでなく、国際社会における日本の位置づけ、日本が期待されている役割、担ってきた役割や課題について客観的に考察する能力を身に付ける。
概要:
本科目では、政治(政治学)とは何かについて、経済、社会、文化、国際環境といった分野を含む幅広い視点から理解を深めていく。また、政治が、時代とともに変化する課題や問題にどのように対処してきたのかについて検討することで、誰が、いかなる制度のもとで、どのような行動をとるのか、について考察する。
授業の進め方・方法:
配布資料や板書を用いた講義を中心とするが、インタラクティブな授業にするために受講者には積極的な発言や主体的な思考を求める。
注意点:
本科目では政治学の概念を体系的に解説するが、受講者の理解度を見て各授業のテーマ、取り上げる順番を変更することがある。
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス 政治とは何か |
政治と権力の関係について学ぶ。政治とは何か?について自分なりの意見を持つ。
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2週 |
政治学原論 |
政治学における理論や制度とは何かを理解したうえで、理論と現実の関係性について学ぶ。
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3週 |
近代国家の誕生とその変遷 |
夜警国家から福祉国家への変遷とその背景を理解する。
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4週 |
政治体制と政治変動 |
世界ではどのような政治体制がどのように構築されてきたのかについて学ぶ。
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5週 |
政府の組織① |
立法権・司法権の機能と役割について理解する。また、それぞれが抱える課題についても学ぶ。
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6週 |
政府の組織② 地方自治 |
行政権を司る内閣の権能や組織について理解する。地方自治の本旨や近年の展開について知る。
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7週 |
官僚制 |
官僚制に期待されてきた役割と抱える課題について考察する。
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8週 |
前期前半(1stQ)のふりかえり |
第1~7週の内容を復習する。
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2ndQ |
9週 |
政党(制) 利益団体・圧力団体 |
政党政治の歴史的展開について学ぶ。また、政治に参加する組織として、政党・利益団体・圧力団体の現代における役割とその課題を理解する。
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10週 |
選挙 投票行動・政治参加 |
民主政治における選挙の役割について理解する。また、どのようなかたちで政治に参加できるかについて考察する。
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11週 |
政策決定とその過程 |
政治がいつ、どのように決定されるかについて考察する。
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12週 |
政治意識と世論 |
何が政治を動かすかについて考察する。また、メディアの大きな影響力について知る。
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13週 |
戦後日本の政治① |
第二次世界大戦後、日本がどのような位置付けにあり、それゆえに何を期待され、どのような政策を実施してきたかについて理解する。
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14週 |
戦後日本の政治②
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いわゆる「55年体制」とは何かについて考察する。また、日本が経済大国へと至る過程や背景について、国内外の情勢から多角的に理解する。
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15週 |
戦後日本の政治③ |
冷戦の終結、「55年体制」の崩壊、バブル崩壊といった国内外の変化が日本の政治に与えた影響を理解する。また、その後の日本社会の移ろいを理解し、日本がどのような課題・問題に直面しているか考察する。
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16週 |
期末試験 |
筆記試験を実施する。
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文社会科学 | 社会 | 地理歴史的分野 | 民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。 | 2 | 前1,前3,前4,前8,前12,前16 |
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。 | 2 | 前3,前8,前13,前14,前15,前16 |
公民的分野 | 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。 | 1 | 前1,前8,前16 |
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。 | 3 | 前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前16 |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | 前8,前16 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | コミュニケーションスキル | コミュニケーションスキル | あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 3 | 前2,前8,前16 |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 2 | 前8,前16 |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 2 | 前8,前16 |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 3 | 前8,前16 |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 3 | 前8,前16 |