1. 自然科学分野のレポート、社会的な内容を扱う論説文を読むのに必要な言語知識、構造について学び、各自の専門分野の文章を独力で読んでいくための基礎的読解力を身につける。
2. 広汎な範囲の話題について、文章構造に注意を払いながらテクストを作ることができ、自己の視点も説明できる。
3. 内容が抽象的でない限り、流暢かつ自然に産出、やりとりすることができ、相手や場面に応じた言葉遣いができる。
概要:
日本語Ⅲ-1 に引き続き、本授業では、より専門性の高い自然科学分野、社会的で広範な内容を扱う読み物を通じて、受講生が日本語能力を総合的に伸ばし、自助努力で難解な文章を読んでいくための基礎的読解力を身につけることを目的とする。またそれと同時に、自己の視点を他者に伝える産出、相手と場面を意識したやりとりができるようになることを目指した言語行動にも焦点をあてる。
授業の進め方・方法:
教科書と配布プリントを用いて授業を進める。
注意点:
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/4以上の欠課
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
社会変動と労働(留学生の日本語6) 文末表現
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論説文を読み、社会の動きと労働問題の関わりについて理解することができる。意見を述べる際の文末表現が適切に使える。
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2週 |
社会変動と労働(留学生の日本語6)
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各自の国が抱える労働問題について調べ、情報を他者に共有したり、それらの情報を巡って意見を出し合うことができる。
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3週 |
工学(自然科学の日本語6) 問いを探す |
iPS細胞に関する内容を多角的に捉え、関連あるいは発展した内容で関心のあることが探せる。
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4週 |
工学(自然科学の日本語6)
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第3週の内容について、他との対比を行いながらある物の特徴を明瞭に説明できる。
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5週 |
慣用句 |
身体の部位を用いた慣用句とその使い方を学び、各自の言語が有する同様の慣用句と比較しながら、双方の言語間の違いを発見することができる。
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6週 |
ことわざ |
日常生活でも頻出することわざの意味と使う場面が理解できる。
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7週 |
ことわざ 身体で表現する |
第6週の内容について、あることわざから学べる教訓を伝えるスキットをグループで作成し、身体で表現することができる。
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8週 |
振り返り |
授業を通して新たに発見したこと、考えが変わったこと、さらには自分の日本語の能力と技能がどうなったかについて説明できる。
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4thQ |
9週 |
日本の水道水(留学生の日本語7) |
トピックに関連する技術発展や人々の意識について理解できる。
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10週 |
日本の水道水(留学生の日本語7) 論の展開 |
強い意見や主張を述べるための論の展開が理解でき、意見表出の際の効果的な文法表現が適切に使える。
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11週 |
宇宙科学(自然科学の日本語10) |
宇宙科学に関する内容の文章を読んだりニュースを聴いたりし、大意が理解できる。
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12週 |
宇宙科学(自然科学の日本語10) |
本文で扱われているトピックに関する記事を読んで、必要な情報が読み取れる。
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13週 |
地震と防災 |
阪神淡路大震災や能登半島地震のニュースや防災の事例を見て、そこから考えたことや各自が気をつけるべき行動について説明することができる。
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14週 |
言語使用と社会の変遷(留学生の日本語8) 接続表現
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本文を読み、いわゆる若者言葉が生まれる背景と人々の価値観の変化について理解できる。
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15週 |
言語使用と社会の変遷(留学生の日本語8)
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各自が気になる若者言葉を取り上げ、それについて調べたりインタビューした情報を共有し、それらの言葉が生まれる背景や人々の価値観の変化について考えることができる。
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16週 |
期末試験 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | コミュニケーションスキル | コミュニケーションスキル | 日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。 | 4 | 後1,後2,後5,後9,後10,後11,後12,後14 |
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。 | 4 | 後1,後10 |
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。 | 4 | 後2,後4,後7,後11,後13,後14,後15 |
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。 | 4 | 後2,後7,後15 |
他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 4 | 後2,後7,後13,後15 |
合意形成のために会話を成立させることができる。 | 4 | 後2,後7,後15 |
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 4 | 後7 |
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | 後2,後3,後13 |
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。 | 3 | 後2,後3,後13 |
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。 | 3 | 後2,後3,後13 |
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。 | 3 | 後2,後3 |
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。 | 3 | 後2,後3 |
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。 | 3 | 後2,後4,後7 |
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 4 | 後2,後3,後5,後14,後15 |
複数の情報を整理・構造化できる。 | 4 | 後2,後3,後4,後5,後6,後8,後10,後13,後14,後15 |
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。 | 4 | 後4,後5,後13,後14,後15 |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 4 | 後2,後4,後10,後13,後15 |
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。 | 4 | 後4,後8,後13,後15 |
事実をもとに論理や考察を展開できる。 | 4 | 後4,後5,後13,後15 |
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。 | 4 | 後4,後13,後15 |