材料力学Ⅲ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 材料力学Ⅲ
科目番号 0021 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布
担当教員 森下 智博

到達目標

1) 平面図形の諸量に関する定義と定理を説明でき、それらの諸量を計算できる。
2) 軸、真直はり、組合せはりについて、内力と応力の関係を説明でき、これらに関する諸公式を導出できる。
3) 曲りはりに生じる応力とたわみを計算できる。
4) 変位-ひずみ関係式とその座標変換式を簡単な問題に適用できる。
5) 球対称問題と軸対称問題における応力と変形を計算できる。
6) 材料力学の諸問題について、論理的思考に基づいて他者と議論できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1平面図形の諸量に関する定義と定理を説明でき、それらの諸量を計算でき、強度設計に応用できる。平面図形の諸量に関する定義と定理を説明でき、それらの諸量を計算できる。平面図形の諸量に関する定義と定理を説明できず、それらの諸量を計算できない。
評価項目2軸、真直はり、組合せはりについて、内力と応力の関係を説明でき、これらに関する諸公式を導出できるとともに、特殊な条件にも応用できる。軸、真直はり、組合せはりについて、内力と応力の関係を説明でき、これらに関する諸公式を導出できる。軸、真直はり、組合せはりについて、内力と応力の関係を説明できず、これらに関する諸公式を導出できない。
評価項目3曲りはりの仮想断面に生じる応力の分布を説明でき、応力とたわみを計算できる。曲りはりに生じる応力とたわみを計算できる。曲りはりに生じる応力とたわみを計算できない。
評価項目4変位-ひずみ関係式とその座標変換式を導出でき、それらを簡単な問題に適用できる。変位-ひずみ関係式とその座標変換式を簡単な問題に適用できる。変位-ひずみ関係式とその座標変換式を簡単な問題に適用できない。
評価項目5球対称問題と軸対称問題の基本解法および境界条件を説明でき、応力と変形を計算できる。球対称問題と軸対称問題における応力と変形を計算できる。球対称問題と軸対称問題における応力と変形を計算できない。
評価項目6材料力学の諸問題について、論理的思考に基づいて他者と議論でき、グループの意見をまとめることができる。材料力学の諸問題について、論理的思考に基づいて他者と議論できる。材料力学の諸問題について、論理的思考に基づいて他者と議論できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造部材・機械部品の強度計算・強度評価ができるようになるとともに、関連事項を自主的・継続的に学習し、論理的思考と技術的議論ができるようになることを目指す。3年次の材料力学I、4年次の材料力学IIの学習内容を基礎として、より発展的な問題を学び、さらに高度な内容を扱う専攻科1年次の材料力学特論、および専攻科2年次の破壊力学に備える。
授業の進め方・方法:
授業の前にテキスト本文および例題を予習してくる。授業の冒頭で学習範囲の要点を教員が解説した後、グループディスカッションを行う。各グループで他グループに解答させる問題を作成し、提示する。逆に提示された問題をグループで協力して解答する。また疑問点・不明点は教員に質問し、それに対して教員が解説する。教員が用意した演習課題にグループで取り組む。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な学習時間の総計が、45時間に相当する学習内容である。自ら考え、理解するよう努めること。授業時間内では、グループディスカッションに積極的に参加し、グループの学習活動に貢献すること。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 平面図形の性質(1) 断面一次モーメントと図心 各種断面について、図心を計算できる。
2週 平面図形の性質(2) 断面二次モーメントと断面相乗モーメント 各種断面について、断面二次モーメント、断面二次極モーメント、断面相乗モーメント、断面の主軸を計算できる。
3週 軸とはり(1) はりのせん断応力 はりの仮想断面に生じるせん断応力の状態を説明でき、その公式を導出できる。
4週 軸とはり(2) 曲げ応力とねじり応力 真直はりと丸軸について、応力と内力の関係から、曲げ応力およびねじり応力の公式を導出できる。
5週 軸とはり(3) 組合せはり応力 組合せはりについて、応力とひずみの分布状態を説明でき、応力と曲率の公式を導出できる。
6週 曲りはり(1) 曲りはりの応力 曲りはりの仮想断面に生じる応力の分布を説明でき、その大きさを計算できる。
7週 曲りはり(2) 曲りはりのたわみ 曲りはりに生じるたわみを計算できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 変位とひずみ(1) 変位-ひずみ関係式、適合条件式
変位-ひずみ関係式および適合条件式を説明でき、簡単な問題に適用できる。
10週 変位とひずみ(2) ひずみの座標変換、主ひずみと最大せん断ひずみ 平面ひずみ状態におけるひずみの座標変換式を説明でき、それを用いて、主ひずみと最大せん断ひずみを計算できる。
11週 変位とひずみ(3) ひずみゲージによる応力の測定、弾性係数関の関係 抵抗線ひずみゲージの原理を説明でき、ロゼットゲージの測定値から平面応力の主応力を計算できる。弾性定数間に成り立つ関係式を説明できる。
12週 球対称問題と軸対称問題(1) 厚肉球殻 内外圧が作用する厚肉球殻の対称性を説明でき、その応力と変形を計算できる。
13週 球対称問題と軸対称問題(2) 厚肉円筒 内外圧が作用する厚肉円筒の対称性を説明でき、その応力と変形を計算できる。
14週 球対称問題と軸対称問題(3) 組合せ円筒、円筒の熱応力 厚肉円筒に対する応力と変形の解を用いて、組合せ円筒の応力と変形を計算できる。内外面に温度差がある円筒の応力と変形を計算できる。
15週 球対称問題と軸対称問題(4) 回転体 回転円板と回転円筒の対称性を説明でき、その応力と変形を計算できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他演習課題合計
総合評価割合6000100030100
基礎的能力00000000
専門的能力60000003090
分野横断的能力0001000010