材料力学Ⅰ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 材料力学Ⅰ
科目番号 0023 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 プリント配布
担当教員 森下 智博

到達目標

1) 機械構造物の静定部材に作用する荷重と反力を計算できる。
2) 機械構造物の静定部材に一次元の応力が作用する場合の応力値とそれによる変形量を計算できる。
3) 機械構造物の静定部材について、合理的かつ安全な設計ができる。
4) 材料力学の諸問題について、論理的思考に基づいて他者と議論できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械構造物の静定部材の支持条件を正しく理解し、力のつりあい式とモーメントのつりあい式を作成でき、反力を計算できる。機械構造物の静定部材に作用する荷重と反力を計算できる。機械構造物の静定部材に作用する荷重と反力を計算できない。
評価項目2機械構造物の静定部材に一次元の応力が作用する場合の応力状態と変形の様子を正しく理解し、応力値と変形量を計算できる。機械構造物の静定部材に一次元の応力が作用する場合の応力値とそれによる変形量を計算できる。機械構造物の静定部材に一次元の応力が作用する場合の応力値とそれによる変形量を計算できない。
評価項目3機械構造物の静定部材について、合理的かつ安全な寸法計算法を理解し、最適形状・寸法の工夫ができる。機械構造物の静定部材について、合理的かつ安全な設計ができる。機械構造物の静定部材について、合理的かつ安全な設計ができない。
評価項目4材料力学の諸問題について、論理的思考に基づいて他者と議論でき、グループの意見をまとめることができる。材料力学の諸問題について、論理的思考に基づいて他者と議論できる。材料力学の諸問題について、論理的思考に基づいて他者と議論できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
構造部材・機械部品の強度計算・強度評価ができるようになるとともに、関連事項を自主的・継続的に学習し、論理的思考と技術的議論ができるようになることを目指す。
授業の進め方・方法:
授業の前にテキスト本文および例題を予習してくる。授業の冒頭で学習範囲の要点を教員が解説した後、グループディスカッションを行う。各グループで他グループに解答させる問題を作成し、提示する。逆に提示された問題をグループで協力して解答する。また疑問点・不明点は教員に質問し、それに対して教員が解説する。教員が用意した演習課題にグループで取り組む。
注意点:
自ら考え、理解するよう努めること。演習課題に意欲的に取り組むこと。授業時間内では、グループディスカッションに積極的に参加し、グループの学習活動に貢献すること。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 引張り・圧縮(1) 垂直応力と軸力 荷重の種類および荷重による材料の変形を説明できる。軸荷重を受ける棒の仮想断面に生じる内力と応力を理解し、それらの大きさを計算できる。
2週 引張り・圧縮(2) 軸力による棒の変形 、材料の機械的性質 軸力が作用する棒の変形を理解し、その大きさを計算できる。各種材料の応力-ひずみ線図を説明できる。フックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。
3週 引張り・圧縮(3) 熱膨張と熱応力、許容応力と安全率、簡単なトラス 線膨張係数の意味を理解し、簡単な熱応力問題について、熱応力を計算できる。許容応力と安全率を説明でき、軸荷重を受ける棒について、安全な部材寸法を計算できる。静定トラスの部材に生じる応力を計算でき、節点変位を計算できる。
4週 引張り・圧縮(4) 断面積が変化する棒、応力集中 断面が変化する棒について、応力と伸びを計算できる。応力集中の意味を説明でき、図表等を用いて最大応力を計算できる。
5週 引張り・圧縮(5) 軸力が変化する棒 中間点に作用する軸荷重、自重、遠心力によって生じる応力とひずみ、変形を計算できる。
6週 せん断とねじり(1) せん断応力とせん断ひずみ せん断荷重が作用する部材の応力と変形を計算できる。せん断におけるフックの法則を理解し、弾性係数を説明できる。
7週 せん断とねじり(2) 軸のねじり ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。丸軸および中空丸軸について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 はりの曲げ(1) はりの種類と支点の反力 はりの定義と種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。支点に生じる反力を計算できる。
10週 はりの曲げ(2) せん断力図と曲げモーメント図 各種の荷重が作用するはりについて、仮想断面に生じるせん断力と曲げモーメントを計算でき、せん断力図と曲げモーメント図を作成できる。
11週 はりの曲げ(3) せん断力図と曲げモーメント図の規則性 荷重、せん断力、曲げモーメントの関係を理解でき、それらを利用して荷重、せん断力、曲げモーメントを計算できる。せん断力図と曲げモーメント図の規則性を理解し、計算に頼らずに、せん断力図と曲げモーメント図を作成できる。
12週 はりの曲げ(4) はりの曲げ応力 曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。
13週 はりの曲げ(5) はりの断面形状と曲げ強度・曲げ剛性 図心、断面二次モーメント、断面係数の意味を説明でき、各種断面形状について、それらを計算できる。曲げ強度・曲げ剛性を考え、はりの断面形状を工夫できる。
14週 はりの曲げ(6) はりのたわみ たわみ曲線の微分方程式を用いて、各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。
15週 はりの曲げ(7) 平等強さのはり 平等強さのはりについて、応力と変形を説明でき、それらを計算できる。平等強さのはりのなるための形状・寸法を計算できる。板ばね、重ね板ばね、車両ばねについて、利用例を説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他演習課題合計
総合評価割合6000100030100
基礎的能力00000000
専門的能力60000003090
分野横断的能力0001000010