ロボット工学

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 ロボット工学
科目番号 0025 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ロボティクス入門(宮崎文夫・升谷保博・西川 敦 著:共立出版)
担当教員 関森 大介

到達目標

(1)ロボットの位置と姿勢の記述方法が理解でき、他の座標系に変換ができる。
(2)ロボットアームの手先位置と関節角、手先速度と関節速度の関係が解析できる。
(3)ロボットアームの手先と関節に作用する力の関係が解析できる。
(4)移動ロボットの機構や制御法が理解でき、各種軌道計画法が解析できる。
(5)デッドレコニングや外部基準を利用した移動ロボットの位置推定法が解析できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ロボットの位置と姿勢の記述方法が理解でき、他の座標系に変換が的確にできる。ロボットの位置と姿勢の記述方法が理解でき、他の座標系に変換ができる。ロボットの位置と姿勢の記述方法が理解できない。また、他の座標系に変換ができない。
評価項目2ロボットアームの手先位置と関節角、手先速度と関節速度の関係が的確に解析できる。ロボットアームの手先位置と関節角、手先速度と関節速度の関係が解析できる。ロボットアームの手先位置と関節角、手先速度と関節速度の関係が解析できない。
評価項目3ロボットアームの手先と関節に作用する力の関係が的確に解析できる。ロボットアームの手先と関節に作用する力の関係が解析できる。ロボットアームの手先と関節に作用する力の関係が解析できない。
評価項目4移動ロボットの機構や制御法が理解でき、各種軌道計画法が的確に解析できる。移動ロボットの機構や制御法が理解でき、各種軌道計画法が解析できる。移動ロボットの機構や制御法が理解できない。また、各種軌道計画法が解析できない。
評価項目5デッドレコニングや外部基準を利用した移動ロボットの位置推定法が的確に解析できる。デッドレコニングや外部基準を利用した移動ロボットの位置推定法が解析できる。デッドレコニングや外部基準を利用した移動ロボットの位置推定法が解析できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ロボットは、機構、センサ、アクチュエータ、コンピュータなどから構成されており、ロボット工学が取り扱う分野は、機械、材料、制御、電気・電子、情報工学など多岐に渡って関係している。本授業では、多関節ロボットアームと車輪型移動ロボットを取り上げ、ロボットの主要機能である操作機能(マニピュレーション)と移動機能(ロコモーション)を実現するために必要な能力を修得することを目的としている。
授業の進め方・方法:
教科書に沿った講義を行う。
注意点:
予習復習を欠かさず行ない、講義内容を確実に理解するよう努める。数式を丸暗記するだけでなく、その物理的意味を理解するよう心がける。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ロボットの基本概念
ロボットアームと移動ロボットの機構や制御方法について基本概念が理解できる。さらに、最新のロボットに関する技術や研究について理解できる。
2週 座標変換(1)
基準座標系を用いたロボットの位置と姿勢の記述方法が修得できる。また、姿勢の記述方法であるオイラー角と回転行列の関係が理解できる。
3週 座標変換(2)
ロボットの位置と姿勢をまとめて記述する同次変換行列の概念が理解でき、同次変換行列を用いた座標変換方法が修得できる。
4週 ロボットアームの運動学(1)
アームの運動学の解析に必要な、べース座標系、リンク座標系、手先座標系の設定方法が修得できる。そして、アームの関節角と手先の位置・姿勢の関係が理解できる。
5週 ロボットアームの運動学(2)
3自由度のスカラ型ロボットアームについて、アームの関節角から手先の位置・姿勢を求める順運動学問題が解析できる。
6週 ロボットアームの運動学(3)
3自由度のスカラ型ロボットアームについて、アームの手先の位置・姿勢から関節角を求める逆運動学問題が解析できる。
7週 ロボットアームの運動学(4)
2自由度の平面ロボットアームについて、アームの関節角速度と手先速度の関係が理解できる。また、両者の関係からヤコビ行列を求め、アームの特異姿勢が解析できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 ロボットアームの静力学
2自由度の平面ロボットアームについて、アームの関節駆動力と手先の力の静的な関係が理解できる。
10週 ロボットアームの動力学
2自由度の平面ロボットアームをについて、ラグランジュの方程式を用いてアームの動きと関節駆動力の関係が解析できる。
11週 移動ロボットの機構と制御
移動ロボットの基本的な機構である2駆動輪1キャスタ方式と1駆動輪1ステアリング方式の基本概念が理解できる。さらに、ロボットの中心速度と駆動輪速度の関係が理解できる。
12週 移動ロボットの軌道計画(1)
2駆動輪1キャスタ方式の移動ロボットで用いられる、その場旋回と直進の組合せた軌道計画方法が修得できる。
13週 移動ロボットの軌道計画(2)
1駆動輪1ステアリング方式の移動ロボットで用いられる、円弧と直進の組合せた軌道計画方法が修得できる。
14週 移動ロボットの自己位置推定(1)
駆動輪の回転角度を積算して移動ロボットの自己位置を求めるデッドレコニングが修得できる。
15週 移動ロボットの自己位置推定(2)
外部の基準点(ランドマーク)を観測し、その基準点に対する距離や方向から移動ロボットの自己位置を求める方法が修得できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000