電気情報工学実験Ⅰ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 電気情報工学実験Ⅰ
科目番号 4217 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 必要資料をプリントにて配布し解説する。
担当教員 梶村 好宏,周山 大慶,細川 篤,榎本 隆二

到達目標

評価項目1 電気情報工学を学ぶ上で必要な計器類の取り扱い方法を説明できる。
評価項目2 実験の報告書を書くことができる。
評価項目3 実験に必要な計器類を安全に使用し、班のメンバーと協力して実験を進めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気情報工学を学ぶ上で必要な計器類の取り扱い方法を説明でき、実験の考察ができる。電気情報工学を学ぶ上で必要な計器類の取り扱い方法を説明できる。電気情報工学を学ぶ上で必要な計器類の取り扱い方法を説明できない。
評価項目2実験の報告書に十分な情報を掲載して書くことができる。実験の報告書を書くことができる。実験の報告書を書くことができない。
評価項目3実験に必要な計器類を安全に使用し、進んで班のメンバーと協力して実験を進めることができる。 実験に必要な計器類を安全に使用し、班のメンバーと協力して実験を進めることができる。 実験に必要な計器類を安全に使用し、班のメンバーと協力して実験を進めることができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気情報工学を学ぶ上で必要な計器類の取り扱い方法などを習得し、報告書の書き方などについても学習する。複数の教員で複数の実験テーマを担当し、3 ~5名程度の班に分かれて各テーマの実験を行う。測定器関連は周山が、電気回路関連は榎本が、シーケンス制御は梶村が、直流ブリッジは細川が担当する。
授業の進め方・方法:
3 ~5名程度の班に分け、各テーマの実験を行う。テーマは各週の授業内容・方法に示す。各テーマの実験を終了後、その実験に関するレポートを作成し、担当教員に提出し、合格となるまで修正を重ねる。これにより、レポート作成の基本事項を習得する。
注意点:
全ての実験に参加していないと評価しない。報告書の提出状況・内容(80%)および実験への取り組み方(20%)を総合的に加味して評価し、60%以上に達したものを合格とする。実験実習科目であるので報告書をすべて提出することが評価の前提条件である。また、期日までに全ての報告書が受け取り完了されない場合は合格とならない。実験室の清掃と器具の片付けまで行うこと。実験についての諸注意は第1週に指示する。
合格の対象としない欠席条件(割合) すべての実験に参加していないと評価しない。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 実験のガイダンス 実験の概要、レポートの書き方を理解する。
2週 インピーダンス測定 インピーダンス測定の実験について、回路を作製し実験を行いレポートを作成する。
3週 電位差計 電位差計の実験について、回路を作製し実験を行いレポートを作成する。
4週 レポート整理 工学実験のレポート作成ができる。
5週 電位降下法 電位降下法の実験について、回路を作製し実験を行いレポートを作成する。
6週 レポート整理 工学実験のレポート作成ができる。
7週 ブレッドボードによる回路製作 ブレッドボードによる回路製作の実験について、回路を作製し実験を行いレポートを作成する。
8週 直流ブリッジ 直流ブリッジの実験について、回路を作製し実験を行いレポートを作成する。
4thQ
9週 レポート整理 工学実験のレポート作成ができる。
10週 リレーシーケンス制御1 スイッチやモーター、リレーを用いたシーケンス制御の実験を行いレポートを作成する。
11週 リレーシーケンス制御2 前週に続いてスイッチやモーター、リレーを用いたシーケンス制御の実験を行いレポートを作成する。
12週 レポート整理 工学実験のレポート作成ができる。
13週 デジタルオシロスコープとデジタルマルチメータ デジタルオシロスコープとデジタルマルチメータの実験について、回路を作製し実験を行いレポートを作成する。
14週 レポート整理 工学実験のレポート作成ができる。
15週 工学実験のまとめ 工学実験のレポート作成ができる。
16週 期末試験実施せず

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3後3
分数式の加減乗除の計算ができる。3後3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3後3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3後2
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3後2
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3後2
簡単な連立方程式を解くことができる。3後2
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3後2
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後2
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3後2
角を弧度法で表現することができる。3後2
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後2
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3後2
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3後2
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3後2
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3後2
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3後2
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3後2
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後2
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3後2
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3後2
自然科学物理力学周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3後12
波動波の振幅、波長、周期、振動数、速さについて説明できる。3後2
電気電場・電位について説明できる。3後3,後5
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。4後5,後8
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。4後5,後8
ジュール熱や電力を求めることができる。3後15
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3後8
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3後8
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3後8
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3後8,後9
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3後8,後9
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3後8,後9
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3後8,後9
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3後8
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3後8
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3後8
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3後8,後9
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4後8
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4後8
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4後8
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4後15
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4後2
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4後2
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4後2
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。4後2
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4後2
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。4後2
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。4後2
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4後8
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。4後8
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。4後3
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。4後3
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。4後8
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。4後5
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。4後8
オシロスコープの動作原理を説明できる。4後12
情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。4後5
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4後3
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4後8
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4後12
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4後12
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。4後5
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。4後5
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。4後8
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。4後8
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。4後1
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3後1,後15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後1,後15
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3後1,後15
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3後1,後15
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後1,後15
他者の意見を聞き合意形成することができる。3後1,後15
合意形成のために会話を成立させることができる。3後1,後15
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後1,後15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後1,後15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後1,後15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後1,後15
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3後1,後15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3後1,後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後1,後15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後1,後15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3後1,後8,後15
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3後1,後8,後15
目標の実現に向けて計画ができる。3後1,後8,後15
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後1,後8,後15
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後1,後8,後15
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後8,後15
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後8,後15
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後8,後15
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。2後1,後15
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2後1,後15
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2後1,後15
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。2後1,後15

評価割合

レポート取り組み相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000