電気磁気学Ⅰ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電気磁気学Ⅰ
科目番号 5324 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書)岩田 真著、「電磁気学」森北出版
演習書)松森徳衛編著、「エレクトロニクスのための電磁気学例題演習」コロナ社
担当教員 大向 雅人

到達目標

評価項目1 静電界における電荷、電界、電位等を説明でき、それらを計算できる。
評価項目2 ガウスの定理、ポアソン方程式、電気双極子を説明でき、それらを用いて電界を計算できる。
評価項目3 導体、誘電体、電束密度を説明でき、電束密度を計算できる。
評価項目4 静電容量及び誘導係数、容量係数を説明でき、それらを計算できる。
評価項目5 仮想変位の法および電気影像法を説明でき、これらを用いた計算ができる。
評価項目6 電流の定義を説明でき、電流を3種類の方法で計算できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1静電界における電荷、電界、電位等を説明でき、それらの応用計算ができる。 静電界における電荷、電界、電位等を説明でき、それらを計算できる。 静電界における電荷、電界、電位等を説明できず、それらを計算できない。
評価項目2ガウスの定理、ポアソン方程式、電気双極子を説明でき、各種法則を用いて電場の応用計算ができる。 ガウスの定理、ポアソン方程式、電気双極子を説明でき、各種法則を用いて電場の計算ができる。 ガウスの定理、ポアソン方程式、電気双極子を説明できず、各種法則を用いて電場の計算ができない。
評価項目3導体、誘電体、電束密度を説明でき、電束密度の応用計算ができる。導体、誘電体、電束密度を説明でき、電束密度の計算ができる。 導体、誘電体、電束密度を説明できず、電束密度の計算ができない。
評価項目4静電容量及び誘導係数、容量係数を説明でき、それらの応用計算ができる。静電容量及び誘導係数、容量係数を説明でき、それらの計算ができる。静電容量及び誘導係数、容量係数を説明できず、それらの計算ができない。
評価項目5仮想変位の法および電気影像法を説明でき、これらを用いた応用計算ができる。仮想変位の法および電気影像法を説明でき、これらを用いた計算ができる。仮想変位の法および電気影像法を説明できず、これらを用いた計算ができない。
評価項目6電流の定義を説明でき、電流を3種類の方法で応用計算ができる。電流の定義を説明でき、電流を3種類の方法で計算できる。電流の定義を説明できず、電流を3種類の方法で計算できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気回路IIと並んで非常に重要で、電気電子分野の基礎である電気磁気学のうち静電気学に関する部分を学ぶ。予習復習のための課題が課せられる。
授業の進め方・方法:
講義形式により重要な概念の解説を行い、より深く理解するために、周囲とのコミュニケーションを交えた自習をおこなう。最後には小テストを行い理解度チェックを実施する。宿題は自力で調べながら学習するもので、試験範囲にも入る。
注意点:
本科目は,授業で保証する学習時間と,予習・復習及び宿題作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である。毎回出される宿題は必ず期限までに提出すること。評価の対象としない欠席条件(割合)>1/3以上

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 電荷とクーロンの法則と電界 電荷とクーロンの法則と電界の概念を理解し、電界を計算することができる。
2週 電気力線と電位 電気力線と電位の概念を理解し、電界と電位の関係式を示すことができる。
3週 ガウスの法則の積分形と微分形 ガウスの法則の積分形の概念を理解し微分形を導出できる。また電界の発散を計算できる。
4週 ラプラス及びポアソンの方程式 ポアソンの方程式とラプラスの方程式の概念を理解して記述することができる。導体に関連してガウスの法則から電位を求めることができる。
5週 電気双極子と電気二重層 電気双極子における電位の計算ができる。
6週 コンデンサと静電容量 コンデンサの静電容量の性質について理解し、電荷、静電容量、電圧を用いた計算ができるようになる。
7週 復習 周囲の人とコミュニケーションを取りながら理解を深めることができる。
8週 確認テスト 60点以上を取ることができる。
4thQ
9週 分極現象と誘電率、電束密度 分極した誘電体中の電界について理解し、誘電率と電束密度の概念を理解する。
10週 境界条件とコンデンサの静電容量 誘電体の境界における条件を知り、複数種類の誘電体を用いたコンデンサの静電容量を計算できる。
11週 静電エネルギー 静電エネルギーの概念を理解し、計算できる。
12週 仮想変位の考え方 仮想変位の考え方を用いてコンデンサにおける力の計算ができる。
13週 鏡像法 鏡像法によって電荷にかかる力と導体における電荷密度を計算できる。
14週 電流 電流の基礎概念を理解する。
15週 復習 周囲の人とコミュニケーションを取りながら理解を深めることができる。
16週 期末試験 60点以上を取ることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3後1
分数式の加減乗除の計算ができる。3後1
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3後1
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3後1
簡単な連立方程式を解くことができる。3後2
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後11
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後11
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後11
自然科学物理電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。3後1
電場・電位について説明できる。3後2
クーロンの法則が説明できる。3後1
クーロンの法則から、点電荷の間にはたらく静電気力を求めることができる。3後1
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3後14
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。4後1,後5
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。4後2,後5
ガウスの法則を説明でき、電界の計算に用いることができる。4後3
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。4後4,後13
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。4後9
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。4後6,後10
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。4後6,後10
静電エネルギーを説明できる。4後11
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3後1
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後7,後15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後7,後15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後7,後15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後7,後15
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3後7,後15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3後7,後15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3後7,後15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性目標の実現に向けて計画ができる。3後1,後7,後15
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3後1,後7,後15
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3後1,後7,後15
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後1,後7,後15
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。2後1,後7,後15
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2後1,後7,後15
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2後1,後7,後15

評価割合

試験平常点合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000