国語Ⅰ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 国語Ⅰ
科目番号 0001 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 久保田淳 他『新 高等学校 国語総合』(明治書院)稲賀敬二 他『新訂総合国語便覧』(第一学習社)
担当教員 善塔 正志

到達目標

1)論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。
2)文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。
3)報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1構成と展開を説明でき、大意・要約ができる。構成が説明でき、要約できる。要旨は分かるが、構成を捉えられない。
評価項目2人物形象から主題を捉え、批判的に考察できる。登場人物の整理ができ、主題が捉えられる。人物造型の違いは把握できるが、主題が捉えられない。
評価項目3明確な意見・結論を論理的・実証的文章として構成・展開できる。明確な意見とそれを表す段落構成を作成できる。結論・意見を設け、段落分けできるが論理性・実証性に乏しい。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (A) 説明 閉じる
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教育方法等

概要:
様々な文章を通し、基本的読解技術の習得と幅広い知識の獲得をはかる。文献の批判的検討を通じて思考力と感性を養う。
授業の進め方・方法:
講義形式。質疑応答により、構成・人物把握・主題解明・表現の特徴を明らかにする。定期試験までに3回、小テストを課し、習熟度を確認する。次回の問題点を示し、事前に調査・考察させる。
注意点:
事前学習によって問題点を明らかにした上で、授業に集中し、意欲的に臨むこと。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業ガイダンス、「水の東西」(山﨑正和)の読解 本文の構成を理解し、適切な音読ができ、要旨を把握することができる。
2週 「水の東西」の読解 修辞が用いられた表現箇所の特徴と内容が理解でき、批判的に自分の意見を持つことができる。
3週 「水の東西」の読解・「羅生門」(芥川龍之介)の概説 教科書の設問に対する解答を作成できる。作者の文学史的理解を得ることができる。
4週 「羅生門」の読解 適切な音読ができる。本文の構成と作者の創作意識を本文から読み取ることができる。
5週 「羅生門」の読解 典拠についての理解と、個々の多様な修辞表現を理解し、適切に解釈できる。
6週 「羅生門」の読解 本文に用いられた論理的展開と論証を説明することができる。
7週 「羅生門」の読解・これまでの整理 教科書の設問に対する解答を作成できる。作品への批判的意見を持つことができる。
8週 中間試験 各種問題に対する整理と理解ができ、簡潔で論理的な解答を作成できる。
2ndQ
9週 物語の概説・「伊勢物語」の読解 作品を(中古の)文学史的に理解できる。適切に音読できる。注釈的内容を資料から確認できる。
10週 「伊勢物語」の読解・「平家物語」の概説 適切に本文を解釈できる。教科書の設問に解答できる。作品を(中世の)文学史的に理解できる。
11週 「平家物語」の読解 敬語法から本文を説明できる。適切な解釈ができる。
12週 「平家物語」の読解・「鏡」(村上春樹)の読解 教科書の設問に解答できる。資料から「鏡」の書誌的理解ができる。
13週 「鏡」の読解 適切に音読できる。本文の構成と展開を説明できる。
14週 「鏡」の読解 典拠との異同を説明できる。修辞表現の箇所の特徴と解釈を説明できる。
15週 「鏡」の読解・これまでの整理 作品の批判的意見を表すことができる。教科書の設問に対する適切な解答を作成できる。
16週 期末試験 各種問題に対する整理と理解ができ、簡潔で論理的な解答を作成できる。
後期
3rdQ
1週 「働くことの意味」(内田樹)の読解 本文の構成を理解し、適切な音読ができ、要旨を把握することができる。
2週 「働くことの意味」(内田樹)の読解 論証の妥当性を検証し、個々の特徴と内容が理解でき、批判的に自分の意見を持つことができる。
3週 「働くことの意味」(内田樹)の読解 教科書の設問に対する解答を作成できる。要約し、批判的に自分の意見を持つことができる。
4週 「詩」の読解 適切に音読できる。各作品の形式・様式が理解できる。
5週 「詩」の読解・「短歌」の読解 作家論を踏まえ、作品の解釈・鑑賞ができる。短歌・俳句の形式・様式・文学史が理解できる。
6週 「短歌」の読解・「俳句」の読解 作家論を踏まえ、適切な解釈・鑑賞ができる。
7週 「俳句」の読解・これまでの整理 作品の批判的意見を表すことができる。教科書の設問に対する適切な解答を作成できる。
8週 中間試験 各種問題に対する整理と理解ができ、簡潔で論理的な解答を作成できる。
4thQ
9週 「世界中がハンバーガー」(多木浩二)の読解 本文の構成を理解し、適切な音読ができ、要旨を把握することができる。
10週 「世界中がハンバーガー」(多木浩二)の読解 論証の妥当性を検証し、個々の特徴と内容が理解でき、批判的に自分の意見を持つことができる。
11週 「世界中がハンバーガー」(多木浩二)の読解 教科書の設問に対する解答を作成できる。要約し、批判的に自分の意見を持つことができる。
12週 「蛇足」の読解 漢文の基本的読解法を理解し、適切に音読できる。
13週 「蛇足」の読解・「唐詩」の読解 適切な解釈ができる。漢詩のきまりを理解し、個々の作品について説明できる。
14週 「唐詩」の読解 作家論を踏まえた鑑賞を行い、批判的意見を持つことができる。
15週 「唐詩」の読解・これまでの整理 漢文と日本語の違いが説明できる。教科書の設問に対する適切な解答を作成できる。
16週 期末試験 各種問題に対する整理と理解ができ、簡潔で論理的な解答を作成できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章を読み、論理の構成や展開の把握にもとづいて論旨を客観的に理解し、要約し、意見を表すことができる。また、論理的な文章の代表的構成法を理解できる。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力10000000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000