数学概論

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 数学概論
科目番号 0009 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科(電気電子工学コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 適宜資料を配布する。
担当教員 面田 康裕

到達目標


(1)線型代数の諸概念を理解し、行列やベクトルに関する確実な計算を身につけいろいろな問題をこなせるようになること。
(2)微積分の諸概念を理解し、確実な計算を身につけいろいろな問題をこなせるようになること。
(3)抽象的枠組を具体的問題に適用する能力を獲得すること。
(4)適切な試験答案のつくりかたを身につけること。

以上いずれについても、各回の小試験と期末試験により達成度をはかる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1線形代数の諸概念を十分理解し、行列やベクトルに関する確実な計算を身につけいろいろな問題を十分解くことができる。線形代数の諸概念を理解し、行列やベクトルに関する確実な計算を身につけいろいろな問題を解くことができる。線形代数の諸概念を理解できず、行列やベクトルに関する確実な計算を身につけいろいろな問題を解くことができない。
評価項目2微積分の諸概念を十分理解し、確実な計算を身につけいろいろな問題を十分解くことができる。微積分の諸概念を理解し、確実な計算を身につけいろいろな問題を解くことができる。微積分の諸概念を理解できず、確実な計算を身につけていないのでいろいろな問題を解くことができない。
評価項目3抽象的枠組を具体的問題に適用する能力を十分獲得している。抽象的枠組を具体的問題に適用する能力を獲得している。抽象的枠組を具体的問題に適用する能力を獲得できていない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (G) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
高専で学習した数学に関して復習と問題演習をおこなう。多くの問題を解くことによって数学的能力を高め、さらに高度な数学に親しめる能力を身につけることを目標とする。付随的に、大学編入試験に臨む学生の受験対策の機会にもなるようにしたい。
授業の進め方・方法:
講義と演習を軸に授業を進める。
注意点:
自分が必要となる範囲を自分自身で見定めて調べるように心がけ、講義の進行とは別に各自でどんどん学習を進めていくべきである。受け身の受講姿勢では編入試験対策として有効にはならないので注意。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 線形代数1
基本変形を用いた計算が出来る。
2週 線形代数2 固有値、固有ベクトルに関する計算が出来る。
3週 線形代数3 一次独立性について理解し、判定できる。
4週 線形代数4 基底について理解し、計算できる。
5週 線形代数5 表現行列の計算ができる。
6週 線形代数6
線形代数の諸概念について理解し計算できる。
7週 さまざまな問題 適切な試験答案のつくりかたを身につけている。
8週 中間試験 適切な試験答案のつくりかたを身につける。
4thQ
9週 1変数の微積分 1変数関数の積分について理解している。
10週 多変数関数の微積分1 多変数関数の微分について理解している。
11週 多変数関数の微積分2 多変数関数の積分について理解している。
12週 多変数関数の微積分3 多変数関数の微積分について問題が解ける。
13週 多変数関数の微積分4 多変数関数の微積分について問題が解ける。
14週 微分方程式 簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。
15週 さまざまな問題 適切な試験答案のつくりかたを身につけている。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3後2,後6,後7,後8,後9
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3後2,後6,後7,後8,後9
分数式の加減乗除の計算ができる。3後9
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3後9
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3後9
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3後9
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3後2,後6,後7,後8,後9
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3後2,後6,後7,後8,後9
簡単な連立方程式を解くことができる。3後1,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3後9
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3後9
恒等式と方程式の違いを区別できる。3後9
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3後9
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後9
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3後9
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3後9
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後9
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後9
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3後9
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後9
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後9
角を弧度法で表現することができる。3後9
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3後9
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3後9
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3後9
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3後9
一般角の三角関数の値を求めることができる。3後9
2点間の距離を求めることができる。3後9
内分点の座標を求めることができる。3後9
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3後9
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3後9
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3後9
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3後9
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3後9
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3後9
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3後9
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3後9
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。3後9
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。3後9
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3後1,後3,後10
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3後3,後10
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3後10
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3後10
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3後10
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。3後1,後2,後4,後6,後7
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。3後1,後2,後4,後6,後7
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。3後1,後2,後4,後6,後7
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3後5,後6,後7
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3後5,後6,後7
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3後5,後6,後7
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3後9,後15
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3後9,後15
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3後9,後15
合成関数の導関数を求めることができる。3後9,後15
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3後9,後15
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3後9,後15
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3後9,後15
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3後9,後15
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3後9,後15
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3後9,後15
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3後9,後15
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3後9,後15
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3後9,後15
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3後9,後15
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3後9,後15
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3後9,後15
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3後9,後15
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3後9,後15
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3後10,後12,後13,後15
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3後10,後12,後13,後15
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3後10,後12,後13,後15
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3後10,後12,後13,後15
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3後11,後12,後13,後15
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3後11,後12,後13,後15
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3後11,後12,後13,後15
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3後14,後15
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3後14,後15
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後14,後15
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3後9
1変数関数のテイラー展開を理解し、基本的な関数のマクローリン展開を求めることができる。3後9
オイラーの公式を用いて、複素数変数の指数関数の簡単な計算ができる。3後9

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
基礎的能力100100
専門的能力00
分野横断的能力00