基礎通信工学

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 基礎通信工学
科目番号 0046 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(電気電子工学コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:植松友彦、松本隆太郎「基本を学ぶ通信工学」オーム社
担当教員 瀧田 愼

到達目標

以下の能力を修得することを目標とする.
1) 通信システムを理解するために必要な数学的準備や基礎的な信号処理論について理解し,解析できる.
2) 通信システムにおける簡単な信号処理システムを設計できる.
3) 課題報告作成による自主的・継続的学習能力を得る.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1通信システムを理解するために必要な数学的準備や基礎的な信号処理論について正確に理解し,解析できる.通信システムを理解するために必要な数学的準備や基礎的な信号処理論について理解し,解析できる.通信システムを理解するために必要な数学的準備や基礎的な信号処理論について理解できない.
評価項目2通信システムにおける簡単な信号処理システムを正確に設計できる.通信システムにおける簡単な信号処理システムを設計できる.通信システムにおける簡単な信号処理システムを設計できない.
評価項目3必要数の課題レポートを正確に作成できる.必要数の課題レポートを作成できる.必要数の課題レポートを作成できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本授業では通信システムを理解するために必要な基礎項目および簡単なアナログ通信システムについて解説する.科目の構成としては,後期開講科目である「通信方式」と組となる科目であるため,本科目と「通信方式」の両科目の受講を薦めたい.
授業の進め方・方法:
通信システムの基礎とアナログ変復調方式に重点を置いて、教科書を用いながら解説していく。自己学習が重要な科目であるので、予習復習をしっかりやりながら取り組むこと。
注意点:
本科目は,授業で保証する学習時間と,予習・復習および課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が90時間に相当する学習内容である.合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 導入
通信システムの基本構成と本授業の位置付けを行う。
通信システムを学ぶための数学的基礎として欠かせないフーリエ変換等を解説する.
通信システムについて説明できる。変調の役割について説明できる。
2週 ディジタル信号処理とアナログ信号処理
ディジタル信号処理とアナログ信号処理を比較しながら、それぞれの特徴を説明する。
ディジタル処理とアナログ処理の概要を説明できる。
3週 信号波の解析
フーリエ級数やフーリエ変換を用いた信号波の表現法を説明する。
周期信号と非周期信号をフーリエ級数とフーリエ変換を用いて表現できる。
4週 連続時間システムと離散時間システム
"電気回路などの連続時間システムとディジタル信号を扱う
離散時間システムとの関係について説明する。
連続時間システムと離散時間システムについて説明できる。
5週 線形時不変システム
線形性,時不変性などのシステムの基本的な性質およびたたみ込み演算について解説する.
"離散時間システムの線形性、時不変性および畳み込み演算
について説明できる。
6週 システムの周波数特性
システムの周波数特性およびその有効性について解説する。伝達関数を用いた周波数特性の求め方について解説する。
"離散時間システムの周波数特性について説明でき、かつ導
出できる。
7週 中間演習
これまでの内容を演習を通して復習し、理解を深める。
与えられた課題をやり遂げることができる。
8週 中間試験
60点以上を取得する。
2ndQ
9週 振幅変調方式(1)
変調の役割や意義について説明する。振幅変調方式の概要を説明する。
各変調方式の役割について説明できる。振幅変調方式の概要を説明できる。
10週 振幅変調方式(2)
振幅変調とその復調について説明する。
振幅変調方式の変調方法と復調方法を説明できる。
11週 角度変調方式(1)
位相変調と周波数変調の概略を説明し、周波数変調の占有帯域幅について説明する。
位相変調と周波数変調の性質を説明できる。
12週 角度変調方式(2)
周波数変調とその復調について説明する。
周波数変調方式の変調方法と復調方法を説明できる。
13週 パルス変調とパルス符号変調
標本化定理と搬送波として周期パルス信号を用いたパルス符号変調について説明する。
標本化定理とパルス変調について説明できる。
14週 高速フーリエ変換
"離散的な周波数スペクトルを少ない演算量で得られる高速
フーリエ変換について解説する。
"高速フーリエ変換について説明でき、および離散フーリエ
変換との関係について説明できる。
15週 期末演習
これまでの内容を演習を通して復習し、理解を深める。
与えられた課題をやり遂げることができる。
16週 期末試験
60点以上を取得する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。4

評価割合

試験課題レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000