制御工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 制御工学Ⅱ
科目番号 0052 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科(電気電子工学コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「制御工学-技術者のための,理論・設計から実装まで-」豊橋技術科学大学・高等専門学校制御工学教育連携プロジェクト 編
担当教員 上 泰

目的・到達目標

本講義では, 以下の事項を目的とする.
1. ラプラス逆変換を用いてシステムの過渡応答を導出できる.
2. 伝達関数からボード線図の折線近似を描ける.逆に,ボード線図の折線近似から伝達関数を導出できる.
3. ラウス,および,フルビッツの安定判別法を用いて開ループ系の安定判別ができる.
4. 安定余裕を求めることができる.
5. PID制御系を設計できる.
6. システムの離散時間モデルを導出できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1ラプラス逆変換を用いてシステムの過渡応答を導出できる.基本的なシステムの過渡応答は,部分分数分解や平方完成等の式変形を行った後にラプラス逆変換を利用すれば導出できることを知っている.ラプラス逆変換の計算ができない.
評価項目2伝達関数からボード線図の折線近似を描くこと,および,ボード線図の折線近似から伝達関数を導出することの両方ができる.伝達関数からボード線図の折線近似を描くこと,および,ボード線図の折線近似から伝達関数を導出することのどちらかはできる.伝達関数からボード線図の折線近似を描くこと,及び,ボード線図の折線近似から伝達関数を導出することの両方ができない.
評価項目3ラウス,および,フルビッツの両安定判別法を用いて,開ループ系の安定判別ができる.ラウス,もしくは,フルビッツの安定判別法を用いて,開ループ系の安定判別ができる.ラウス,および,フルビッツの安定判別法のどちらも知らない.
評価項目4安定余裕を求める,もしくは,周波数応答上の該当箇所を示すことができる.安定余裕の定義を説明できる.安定余裕を求めることができない.
評価項目5ステップ応答法,および,限界感度法の両方で,PID制御系を設計できる.ステップ応答法,もしくは,限界感度法を用いてPID制御系を設計できる.PID制御系を設計できない.
評価項目6微分方程式の解,および,差分近似の両方でシステムの離散時間モデルを導出できる.微分方程式の解,もしくは,差分近似を用いてシステムの離散時間モデルを導出できる.システムの離散時間モデルを導出できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
日常の生活の中で我々はあまり意識せずに使っているが,車やエアコン,冷蔵庫など,身の回りにあるほとんど全ての機器に自動制御の機能が取り入れられている. 本講義では,ラウス・フルビッツの安定判別法やPID制御系の設計手法など,制御工学Iに続いて古典制御の基礎を学ぶとともに,制御系の応答を自分自身でシミュレーションする手法について学ぶ.
授業の進め方と授業内容・方法:
システムの過渡応答の導出や開ループ系の安定判別法と安定余裕,PID制御設計について学習するとともに,これまでの制御工学に関する学習の総まとめとして,制御系の応答をシミュレーションベースで確認する方法を説明・実演する.
講義内容の説明が終了次第,その内容を復習する演習を実施する形式の授業を,ほぼ毎回実施する.
注意点:
課題や定期試験では計算量が多くなるので, 適宜課す演習は自分で考えて実際に解き, 計算に慣れておくことが望ましい. また, 課題・演習の数が多いので速やかに仕上げるよう, 心がけること.
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション 本講義のアウトラインを理解し,学習内容・到達目標を把握できる.
2週 ラプラス変換・逆変換 ラプラス変換の式を記述できる.
部分分数分解や平方完成に基づくラプラス逆変換の計算ができる.
3週 過渡応答の計算 ラプラス逆変換を利用して,ステップ応答やインパルス応答などを導出できる.
畳み込み積分の意味を理解した上で,式を記述できる.
4週 ボード線図の折線近似1 1次要素の積で構成された伝達関数を持つシステムについて,そのボード線図(ゲイン線図)の折線を描くことができる.
5週 ボード線図の折線近似2 1次要素の積で構成された伝達関数を持つシステムについて,ボード線図(ゲイン線図)の折れ線近似から伝達関数を求めることができる.
6週 安定余裕 安定余裕について説明できる.
周波数応答上で安定余裕が示されている箇所を説明できる.
7週 復習 前半の講義内容の復習を行う.
8週 中間試験
2ndQ
9週 内部安定性,フルビッツの安定判別法 外部安定性と内部安定性の概念,および,これらが一致するための条件を説明できる.
フルビッツの安定判別法を使って安定判別できる.
10週 ラウスの安定判別法 特別な場合も含め,ラウスの安定判別法を使って安定判別できる.
11週 PID制御 PID制御器の入出力特性(伝達関数)を説明できる.
P動作の効果について説明できる.
I動作の効果について説明できる.
D動作の効果について説明できる.
12週 PID制御系の設計法 限界感度法を用いてPIDゲインを求めることができる.
ステップ応答法を用いてPIDゲインを求めることができる.
13週 モデルの離散化 微分方程式を差分化して離散時間モデルを導出できる.
微分方程式の解を求め,これを用いて離散時間モデルを導出できる.
14週 シミュレーション演習 制御対象や制御器のモデルを離散化し,制御系の応答をシミュレーションする方法を説明できる.
15週 復習 後半の講義内容の復習を行う.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題演習態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合8020000100
基礎的能力000000
専門的能力8020000100
分野横断的能力000000