到達目標
1.基本的なアルゴリズムについて、オーダを導出できる。
2.基本的な数学の問題について、解を求める手法(アルゴリズム)を説明できる。
3.さまざまな現象について、コンピュータでどのようにシミュレートするか、モデルの立て方から説明できる。
4.2、3の手法を実現するプログラムを実装し、説明できる。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | いくつかのアルゴリズムについてオーダを導出できる | 少なくとも1つのアルゴリズムについてオーダを導出できる | アルゴリズムのオーダを導出できない |
評価項目2 | 指定されたすべての問題について解を求める手法(アルゴリズム)を正確に説明できる | いくつかの問題について解を求める手法(アルゴリズム)の概要を説明できる | 問題の解を求める手法(アルゴリズム)を説明できない |
評価項目3 | 指定されたすべての問題について解(近時解)を求める手法をプログラム実装できる | いくつかの問題について解(近時解)を求める手法をプログラム実装できる | 問題の解を求める手法をプログラム実装できない |
評価項目4 | コンピュータシミュレーションのためのモデル化及び実装ができる | コンピュータシミュレーションのためのモデル化ができる | コンピュータシミュレーションのためのモデル化ができない |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 (D)
説明
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学習・教育到達度目標 (H)
説明
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教育方法等
概要:
シミュレーションとは、ある現象をモデルに落とし込むことで真似ることである。実際には再現や観測が困難な自然現象や社会現象について、簡単なモデルに基づいて、コンピュータによる実験を行い、その現象の特徴を見出し、内容の理解を深めることを目標とする。本講義では、前半はモデリングとシミュレーションについて、その基本的な考え方と最新の事例を紹介し、後半は各自の課題を解決する手法をシミュレータの実装と解説を通して実践する。
授業の進め方・方法:
授業は講義と演習によって行う。
講義では、配布資料を使用した解説を行う。
演習では、講義で学習した内容に加えて、各自選択した課題について個人で演習を実施する。
演習では、各自の卒業研究の一助となるシステムを構築することを想定している。
課題の取組み状況と演習での制作物、発表にて評価する。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。
「データ構造とアルゴリズム」「プログラミング」「確率・統計」の内容を踏まえるため、講義中随時これらの教科書・資料などの参照と復習を推奨する。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
イントロダクション、アルゴリズムと計算量 |
コンピュータシミュレーションで取り扱われる分野の広さを説明できる。 計算量の概念を理解した上で、シミュレーションに使用するアルゴリズムとデータ構造に依存する計算量を導出できる。
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2週 |
誤差と桁落ち・情報落ち |
打切誤差や桁落ち、情報落ちなど、数値計算上発生する現象について、その原因を説明できる。
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3週 |
関数の近似と補間 |
テイラー展開による補間について説明できる。
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4週 |
微分と積分 |
数値積分、数値微分について説明できる。
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5週 |
非線形方程式 |
ニュートン・ラフソン法、二分法、はさみうち法について説明できる。
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6週 |
ベクトルと行列 |
ベクトルの演算、行列の演算について説明できる。
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7週 |
連立方程式 |
ガウスの消去法、非線形連立方程式について説明できる。
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8週 |
中間試験 |
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4thQ |
9週 |
確率と統計 |
最小二乗法について説明できる。 モンテカルロ・シミュレーションについて説明できる。
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10週 |
スペクトル解析 |
フーリエ変換によるスペクトル解析について説明できる。
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11週 |
物理シミュレーション |
物理、特に力学に関わる問題を扱うシミュレータを構成するためのモデルについて説明できる。
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12週 |
工学シミュレーション |
電気、情報システム、建築をはじめとした工学のための代表的なシミュレータと、それを構成する技術について説明できる。
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13週 |
経済・社会シミュレーション |
金融、市場、輸送、在庫管理などの経済に関わる問題を扱うシミュレータを構成するためのモデルについて説明できる。 割当、ネットワーク、ゲーム理論などの社会に関わる問題を扱うシミュレータを構成するためのモデルについて説明できる。
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14週 |
職業シミュレーション |
一般に用いられている職業訓練のためのシミュレーション技術について説明できる。
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15週 |
モデリング |
対象を、ある分け方に従ってモデルに写し取るモデリングについて説明できる。
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16週 |
期末試験 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。 | 4 | 後5,後7,後11,後12,後13,後14 |
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。 | 3 | 後6,後9,後10 |
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。 | 3 | 後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後15 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | 課題 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 | 100 |
総合評価割合 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
基礎的能力 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 | 40 |
専門的能力 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 40 |
分野横断的能力 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 10 | 20 |