エネルギー変換工学

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 エネルギー変換工学
科目番号 4518 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科(電気電子工学コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 関井康雄,脇本隆之著 「改訂2版 エネルギー工学」電気書院
担当教員 廣田 敦志

到達目標

以下に掲げる能力を養成することを目的とする.
1.種々のエネルギーにおいて,特に電気エネルギーの位置づけや自然や社会,環境との関係を理解し,それらに配慮する能力
2.各種発電方式や変電についての基本的な仕組み,設備概要を理解し,他者に説明できる能力
3.既存の発電方式に加えて,新しい発電の方法や電力貯蔵の方法を理解し,自然や社会に及ぼす技術の影響を認識して,他者に説明できる能力
4.上記内容を十分理解した上で,電力供給システムとしての最適な組合せを思考できる能力

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1種々のエネルギーにおいて,特に電気エネルギーの位置づけや自然や社会,環境との関係を理解し,それらに配慮することが十分にできる.種々のエネルギーにおいて,特に電気エネルギーの位置づけや自然や社会,環境との関係を理解し,それらに配慮することができる.種々のエネルギーにおいて,特に電気エネルギーの位置づけや自然や社会,環境との関係が理解できず,それらに配慮することができない.
評価項目2各種発電方式や変電についての基本的な仕組み,設備概要を理解し,他者に的確に説明できる.各種発電方式や変電についての基本的な仕組み,設備概要を理解し,他者に説明できる.各種発電方式や変電についての基本的な仕組み,設備概要が理解できない.
評価項目3既存の発電方式に加えて,新しい発電の方法や電力貯蔵の方法を理解し,自然や社会に及ぼす技術の影響を認識して,他者に的確に説明できる.既存の発電方式に加えて,新しい発電の方法や電力貯蔵の方法を理解し,自然や社会に及ぼす技術の影響を認識して,他者に説明できる.既存の発電方式に加えて,新しい発電の方法や電力貯蔵の方法が理解できず,自然や社会に及ぼす技術の影響も認識できない.
評価項目4評価項目1〜3を十分理解した上で,電力供給システムとしての最適な組合せを具体的に思考できる.評価項目1〜3を十分理解した上で,電力供給システムとしての最適な組合せを思考できる.評価項目1〜3を十分理解できず,電力供給システムとしての最適な組合せも思考できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本講義では,水力・火力・原子力に代表される発電の仕組みについて基礎的事項を修得する.また,太陽エネルギー発電,風力発電,燃料電池などの新しい発電技術についても理解する.
授業の進め方・方法:
主に教科書に基づき講義を進める.
注意点:
本科目を理解する上で,物理や化学の基礎を復習しておくことが重要である.
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気エネルギーとエネルギー変換工学の概要
社会における電気エネルギーの位置付けや環境問題との関わり,および各種エネルギーから電気エネルギーへの変換について概要を説明できる.
2週 水力発電の概要
水力発電所の発電方式と水力発電の基礎を説明できる.
3週 水力設備,揚水発電
水力発電所の主要水力設備と機能について理解し,揚水発電の概要を説明できる.
4週 水車および付属設備,水車発電機と電気設備
水車の種類と特徴,発電までのしくみを理解する.各種水車の特徴を説明できる.主な付帯設備について説明できる.
5週 火力発電の概要
火力発電や原子力発電のしくみを理解するための基本を理解し,汽力発電のしくみについて説明できる.
6週 汽力発電
汽力発電所のタービン,発電機などの主要設備の機能や構造などを説明できる.
7週 ガスタービン発電とコンバインドサイクル発電
ガスタービン発電やコンバインドサイクル発電について理解し,火力発電所における環境対策についても説明できる.
8週 前半のまとめ
試験や演習などにより前半内容の理解できる.
2ndQ
9週 原子力発電の概要
加圧水型軽水炉と沸騰水型軽水炉について構成要素を説明できる.
10週 核反応の基礎
核分裂反応により得られるエネルギーについて説明できる.
11週 原子力発電の安全設計と核燃料サイクル
軽水炉の安全設計および核燃料サイクルの概要について説明できる.
12週 自然エネルギー発電(1)
自然エネルギー発電の例として,太陽光発電や太陽熱発電について,原理,特徴,課題について説明できる.
13週 自然エネルギー発電(2)
風力発電について,原理,特徴,課題について説明できる.
14週 燃料電池発電
燃料電池発電の原理や特徴,課題について説明できる.
15週 電力貯蔵
二次電池やSMESなどを用いた電力貯蔵に関わる技術について説明できる.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電力水力発電の原理について理解し、水力発電の主要設備を説明できる。4前2,前3,前4
火力発電の原理について理解し、火力発電の主要設備を説明できる。4前5,前6,前7
原子力発電の原理について理解し、原子力発電の主要設備を説明できる。4前9,前10,前11
その他の新エネルギー・再生可能エネルギーを用いた発電の概要を説明できる。4前12,前13,前14
電気エネルギーの発生・輸送・利用と環境問題との関わりについて説明できる。4前1
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3前8

評価割合

試験課題,演習相互評価取組みポートフォリオその他合計
総合評価割合404002000100
基礎的能力0000000
専門的能力404002000100
分野横断的能力0000000