電子回路Ⅱ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 電子回路Ⅱ
科目番号 5431 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科(電気電子工学コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 伊東規之:「テキストブック電子回路」,日本理工出版会
担当教員 大向 雅人

到達目標

以下の能力を修得することを目標とする.
1) 電力増幅回路の仕組みを正確に理解し、電源効率を考察できる。
2) 負帰還回路と発振回路の原理を定量的に理解できる。
3) 演算増幅器を用いた回路について,原理および特性を正確に理解できる.
4) 発振・変調・復調回路について,原理および特性を正確に理解し,解析,設計できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電力増幅回路の仕組みを正確に理解し、電源効率を考察できる。電力増幅回路の仕組みを理解し、電源効率をある程度考察できる。電力増幅回路の仕組みを理解できず、電源効率を考察できない。
評価項目2負帰還回路と発振回路の原理を定量的に理解できる。負帰還回路と発振回路の原理を理解できる。負帰還回路と発振回路の原理を理解できない。
評価項目3演算増幅器を用いた回路について,原理および特性を正確に理解し,解析,設計できる.演算増幅器を用いた回路について,原理および特性を理解し,解析,設計できる.演算増幅器を用いた回路について,原理および特性を理解できない.
評価項目4発振・変調・復調回路について,原理および特性を正確に理解できる.発振・変調・復調回路について,原理および特性を理解できる.発振・変調・復調回路について,原理および特性を理解できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ダイオード,トランジスタや電界効果トランジスタ(FET)などの能動素子の動作原理とそれを利用した基礎的な回路について解説する.
授業の進め方・方法:
講義形式により重要な概念の解説を行い、より深く理解するために、周囲とのコミュニケーションを交えた自習をおこなう。最後には小テストを行い理解度チェックを実施する。
注意点:
授業中は集中して理解に努め、わからないところを授業中に質問して解決していくプロセスが求められる。毎回復習が必要。評価の対象としない欠席条件(割合)>1/3以上

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 トランス結合増幅回路、同調増幅回路、タッピング トランス結合増幅回路の動作を理解し、同調増幅回路の構成と特徴を理解できる。
2週 最大定格とA級電力増幅回路、ダーリントン接続
最大定格の概念が理解できる。A級電力増幅回路について電源効率を計算できる。ダーリントン接続の場合の電流増幅率を計算できる。
3週 B級プッシュプル電力増幅回路、C級電力増幅回路
B級プッシュプル電力増幅回路の動作原理が理解でき、SEPP回路とその応用回路について動作が理解できる。C級電力増幅回路の動作について理解できる。
4週 負帰還増幅回路とその応用例 負帰還増幅回路の特徴が理解でき、その応用例について理解できる。
5週 LC発振回路と水晶発振回路 各種LC発振回路と水晶発振回路が理解できる。
6週 RC発振回路 各種RC発振回路についてその原理が理解できる。
7週 復習
周囲の人とコミュニケーションを取りながら理解を深めることができる。
8週 確認テスト
60点以上をとることができる。
4thQ
9週 変調と復調およびベース変調回路
変調と復調の原理について理解できる。またベース変調回路の仕組みが理解できる。
10週 コレクタ変調とAM復調回路。FM変調回路とFM復調回路 コレクタ変調の仕組みが理解でき、FMの変調回路と復調回路についてその動作原理が理解できる。
11週 電源回路 整流回路、平滑回路、安定化回路について理解できる。
12週 CRを用いた積分回路と微分回路 CRを用いた積分回路と微分回路を定量的に解析できる。
13週 OPアンプ OPアンプの各種回路を定量的に理解できる。
14週 クリッパーとクランパー クリッパーとクランパーの動作原理を理解できる。
15週 復習
周囲の人とコミュニケーションを取りながら理解を深めることができる。
16週 期末試験 60点以上をとることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子回路利得、周波数帯域、入力・出力インピーダンス等の増幅回路の基礎事項を説明できる。4後1,後2,後3,後4
トランジスタ増幅器のバイアス供給方法を説明できる。4後1,後2,後3,後4
演算増幅器の特性を説明できる。4後13
演算増幅器を用いた基本的な回路の動作を説明できる。4後13
発振回路の特性、動作原理を説明できる。4後5,後6
変調・復調回路の特性、動作原理を説明できる。4後9,後10
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3後15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後15

評価割合

試験平常点合計
総合評価割合5050100
基礎的能力000
専門的能力5050100
分野横断的能力000