制御工学Ⅰ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 制御工学Ⅰ
科目番号 0018 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(情報工学コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 「制御工学-技術者のための,理論・設計から実装まで-」豊橋技術科学大学・高等専門学校制御工学教育連携プロジェクト 編
担当教員 上 泰

到達目標

1. 伝達関数を用いてシステムの入出力特性を表現できる
2. ブロック線図を用いたシステム表現が理解できる
3. 過渡特性について,ステップ応答を用いて説明できる
4. 定常特性について,定常偏差を用いて説明できる
5. 周波数特性について,ボード線図を用いて説明できる
6. フィードバック制御系の安定判別法(ナイキストの安定判別法)について説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
伝達関数によるシステムの表現伝達関数を正確に導出できる伝達関数の導出方法を説明できる伝達関数の導出方法を知らない
ブロック線図によるシステムの表現直列結合,並列結合,フィードバック結合から構成されるブロック線図を簡単化できるブロック線図の直列結合,並列結合,フィードバック結合をすべて簡単化できるブロック線図の構成要素を理解できない
過渡特性の評価ステップ応答における過渡特性の評価指標について,すべて説明できるステップ応答における過渡特性の評価指標について,いくつかを説明できる過渡特性の評価指標について,全く説明できない
定常特性の評価定常偏差の求め方を導出できた上で,正確に定常偏差を算出できる定常偏差の求め方(計算公式)を知っている定常偏差について説明できない
ボード線図による周波数応答の表現基本要素を結合して得られるシステムの周波数応答をボード線図で表現できる基本要素のいくつかについて,周波数応答をボード線図で表現できるボード線図を知らない
ナイキストの安定判別法ナイキストの安定判別法を用いて,フィードバック制御系の安定性を正確に判別できるナイキストの安定判別法による安定判別の方針を説明できるナイキストの安定判別法を説明できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
日常の生活の中で我々はあまり意識せずに使っているが,車やエアコン,冷蔵庫など,身の回りにあるほとんど全ての機器に自動制御の機能が取り入れられている. 本講義では,伝達関数、周波数応答を中心とした古典制御の基礎を学ぶ.また,適宜課す演習を通して,講義内容の理解を深める.
授業の進め方・方法:
伝達関数,ブロック線図,時間応答,周波数応答,安定性に関する基礎事項を一通り説明する.
ほぼ毎回の授業で,講義内容を復習するための自学自習用課題を出題する.
注意点:
適宜課す演習は自分で考えて実際に解き,計算に慣れておくこと.本科目は,ラプラス変換・逆変換の基礎知識を前提とする.本科目は学修単位適用科目であるため,課題の提出状況やその内容により,合格の対象とならないことがある.具体的な条件は講義中に示す.本科目は,授業で保証する学習時間と,予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 イントロダクション 講義の目的,成績評価方法等について理解する
フィードバック制御の仕組みを説明できる
2週 微分方程式によるモデリング 典型的なシステムについて,動特性を表現するモデル(微分方程式)を導出できる
3週 伝達関数 ラプラス変換を用いて伝達関数を導出できる
4週 ブロック線図 直列結合,並列結合,フィードバック結合を簡単化できる
上記の3つの結合から構成されるブロック線図を簡単化できる
5週 基本要素とその時間応答 基本要素(6種類)の名称を説明できる
時間応答の観点から,基本要素の特性を説明できる
6週 時間応答の評価指標 ステップ応答を用いて過渡特性の評価指標を説明できる
定常偏差について説明できる
定常偏差を算出できる
7週 復習 前半の講義内容の復習を行う.
8週 中間試験
4thQ
9週 周波数応答とは 周波数応答の定義を説明できる
周波数伝達関数とゲイン・位相の対応を説明できる
10週 ベクトル軌跡 基本要素のベクトル軌跡の特徴を説明できる
ベクトル軌跡の概形を描くことができる
11週 ボード線図 微分要素,積分要素,1次遅れ要素,2次遅れ要素のボード線図の特徴を説明できる
12週 ボード線図の合成 ボード線図を合成できる
13週 制御系の安定性 安定条件を説明できる
伝達関数の極の位置から安定判別できる
14週 フィードバック制御系の安定判別法 ナイキストの安定判別法を用いてフィードバック制御系の安定判別ができる
15週 復習 後半の講義内容の復習を行う.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験演習課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000