情報工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 情報工学実験Ⅱ
科目番号 0048 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(情報工学コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 (教科書) なし(参考文献)河村一樹:「改訂新版 ソフトウェア工学入門」、近代科学社
担当教員 濱田 幸弘

到達目標

この科目では、チーム単位でソフトウェアの開発を行うことにより、チームワークの行い方と、開発プロセスへの理解を深めることを目的とする。
具体的な達成目標は以下の通りである。
[1] 開発するソフトウェアの要求定義書を作成し発表すること
[2] ソフトウェアの外部・内部設計書を作成し発表すること
[3] ソフトウェアを作成し発表すること
[4] チームのどのメンバーもソフトウェアを開発するいずれかの段階でリーダーとなって開発をリードすること。また、提出文書とプレゼンテーション用スライド作成の分担を指示し進捗状況を確認すること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1開発するソフトウェアの要求定義書を的確に作成して発表できる開発するソフトウェアの要求定義書を作成して発表できる開発するソフトウェアの要求定義書を作成できず、発表もできない
評価項目2ソフトウェアの外部・内部設計書を的確に作成して発表できるソフトウェアの外部・内部設計書を作成して発表できるソフトウェアの外部・内部設計書を作成できず、発表もできない
評価項目3設計したソフトウェアを的確に作成して発表できる設計したソフトウェアを作成して発表できる設計したソフトウェアを作成できず、発表もできない
評価項目4チームのどのメンバーも、ソフトウェアを開発するいずれかの段階でリーダーとなって、開発を的確にリードできる。また、提出文書とプレゼンテーション用スライド作成の分担を的確に指示して進捗状況を確認できる。チームのどのメンバーも、ソフトウェアを開発するいずれかの段階でリーダーとなって、開発をリードできる。また、提出文書とプレゼンテーション用スライド作成の分担を指示して進捗状況を確認できる。チームのどのメンバーもソフトウェアを開発するいずれかの段階でリーダーとなるが、開発をリードできない。また、提出文書とプレゼンテーション用スライド作成の分担を指示することができず、進捗状況も確認できない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (E) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (G) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
企業において、ソフトウェアは一般に複数のメンバーから成るチームにより開発される。ソフトウェアの開発は要求定義→外部設計→内部設計→プログラム設計→プログラミング→テストの工程を経て、ソフトウェアの運用と保守に入る。情報工学実験IIでは、チーム単位で、同様の段階を踏みながらソフトウェアを開発する。
授業の進め方・方法:
3人ないし4人のチームでのPBL
注意点:
チームで仕事の分担を決め、各メンバーは自分の分担に責任をもつこと。分担した仕事の進捗状況を毎週チーム内で報告しあい、障壁がある場合にはチーム全員で対処すること。提出物は期限内に提出すること。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
自分が所属するチーム、取り組む問題、および日程を把握することができる。また、ソフトウェア開発のプロセスについて説明できる。
2週 要求分析・定義(1)
開発するソフトウェアの要求分析・定義を行うことができる。
3週 要求分析・定義(2)
開発するソフトウェアの要求定義書を作成し、プレゼンテーション用のスライドを作成することができる。
4週 要求定義書の発表
開発するソフトウェアの要求定義書のプレゼンテーションを行うことができる。
5週 外部・内部設計(1)
開発するソフトウェアの外部設計と内部設計を行うことができる。
6週 外部・内部設計(2)
開発するソフトウェアの外部・内部設計書を作成し、プレゼンテーション用のスライドを作成することができる。
7週 外部・内部設計書の発表
開発するソフトウェアの外部・内部設計書のプレゼンテーションを行うことができる。
8週 なし
2ndQ
9週 プログラム設計
開発するソフトウェアのデータフローダイアグラムを修正し、必要に応じてプログラム設計を行うことができる。
10週 プログラミング 1/4
開発するソフトウェアのプログラミングを行うことができる。
11週 プログラミング 2/4
開発するソフトウェアのプログラミングを行うことができる。
12週 プログラミング 3/4
開発するソフトウェアのプログラミングを行うことができる。
13週 プログラミング 4/4
開発するソフトウェアのプログラミングを行うことができる。
14週 テスト・修正とドキュメント作成
開発するソフトウェアのテストを行い、必要に応じて修正を施すことができる。また、ユーザ向けのマニュアルを作成し、プレゼンテーションとデモンストレーションの準備をすることができる。
15週 ソフトウェアのプレゼンテーションとデモンストレーション
開発したソフトウェアのプレゼンテーションとデモンストレーションを行うことができる。
16週 期末試験実施せず

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野ソフトウェアソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。4
コンピュータシステムユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。4
プロジェクト管理の必要性について説明できる。4
WBSやPERT図など、プロジェクト管理手法の少なくとも一つについて説明できる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。2
合意形成のために会話を成立させることができる。2
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性目標の実現に向けて計画ができる。2
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。2
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。3
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3

評価割合

要求定義書発表1外部・内部設計書発表2ユーザマニュアル発表3デモンストレーション合計
総合評価割合15151515151015100
基礎的能力00000000
専門的能力15151515151015100
分野横断的能力00000000