人工知能

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 人工知能
科目番号 0057 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(情報工学コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 本位田真一 監修 松本一教、宮原哲浩、永井保夫、市瀬龍太郎 共著、「IT Text 人工知能(改訂2版)」、オーム社
担当教員 三浦 欽也

到達目標

(1)探索の手法を理解し、種々の問題に応用できる。
(2)種々の知識表現と、それらを用いた推論手法を理解する。
(3)ニューラルネットワークとその上での機械学習について理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1探索の手法を十分に理解し、種々の問題に応用できる。探索の手法を概ね理解し、いくつかの問題に応用できる。探索の手法を理解できず、問題に応用できない。
評価項目2種々の知識表現と、それらを用いた推論手法を十分に理解し、説明できる。種々の知識表現と、それらを用いた推論手法を概ね理解し、説明できる。種々の知識表現と、それらを用いた推論手法が十分に理解できず、説明できない。
評価項目3ニューラルネットワークとその上での機械学習について十分に理解し、説明できる。ニューラルネットワークとその上での機械学習について概ね理解し、説明できる。ニューラルネットワークとその上での機械学習について十分に理解できず、説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
人工知能の基本的な考え方と手法を解説する。特に、種々の探索手法とそれを用いた問題解決、知識表現とその利用、ニューラルネットワークとその上での機械学習に焦点を当てる。
授業の進め方・方法:
主にテキストの内容に沿って講義を行うが、必要に応じて配布資料で補う。また、適宜演習課題を課す。
注意点:
4年次開講の「離散数学」「データ構造とアルゴリズム」を充分に理解しておくことが望ましい。また、種々の手法のアルゴリズム的な理解が必要であるため、何らかのプログラミング言語を習得していることが望ましい。本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 人工知能概説 人工知能研究の歴史的経緯をいくつかの視点から眺め、人工知能研究の概略を説明できる。
2週 問題解決と探索 問題解決を状態空間探索と捉えて説明できる。縦型探索、横型探索の手順を理解し、問題解決に適用できる。
3週 分枝限定探索 コストを考慮した探索について理解し、分枝限定探索を用いた最適解の探索ができる。
4週 ヒューリスティック探索と一般の最小コストパス探索 ゴールに至るコストの予測値を用いた探索(ヒューリスティック探索、一般の最小コストパス探索)を理解し、探索を遂行できる。
5週 AND/ORグラフの探索 問題分割法による問題解決や二人ゲームの状態空間探索がAND/ORグラフの探索となることを理解し、問題解決に適用できる。
6週 述語論理による知識表現 述語論理の構文を理解し、論理式を用いて命題的な知識を表現できる。
7週 述語論理の意味論 述語論理の意味論を理解し、充足可能性、恒真性、論理的帰結等の概念が説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 融合原理による証明系 述語論理の標準形の一つである節形式と融合原理による証明系を理解し、それを用いた演繹、証明を遂行できる。
10週 その他の知識表現 プロダクションシステムの基本的な動作を理解し、説明できる。意味ネットワークを用いた簡単な推論を理解し、説明できる。
11週 パーセプトロン ニューロセルの基本動作を理解し、パーセプトロンの動作とその学習を説明できる。
12週 誤差逆伝搬法 フィードフォワードネットワークにおける、誤差逆伝搬法による学習を概念的に理解し、説明できる。
13週 オートエンコーダ オートエンコーダ(自己符号化器)のしくみと、オートエンコーダを用いたフィードフォワードネットワークの事前学習について理解し、説明できる。
14週 リカレントニューラルネットワーク リカレントニューラルネットワーク、および、その特別な場合であるホップフィールドネットワーク、ボルツマンマシンの動作を概念的に理解し、説明できる。
15週 深層学習 種々のネットワーク構成と学習手法の組み合わせとしての深層学習について、いくつかの事例について概略を理解して説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80200000100
基礎的能力0000000
専門的能力80200000100
分野横断的能力0000000