画像工学

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 画像工学
科目番号 0058 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(情報工学コース) 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 利用しない。適宜資料を配布する。
担当教員 中井 優一

到達目標

(1) 画像符号化技術の応用範囲・適用例を理解する。
(2) 画像情報の性質を理解し、画像符号化技術が必要とされる理由を理解する。
(3) 各種の画像符号化の概要と特徴を理解する。
(4) 基本的な画像処理技術および画像符号化技術の実際を理解する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1画像符号化技術の応用範囲・適用例を十分に説明できる。画像符号化技術の応用範囲・適用例を説明できる。画像符号化技術の応用範囲・適用例を説明できない。
評価項目2画像情報の性質を理解し、画像符号化技術が必要とされる理由を的確に説明できる。画像情報の性質を理解し、画像符号化技術が必要とされる理由を説明できる。画像情報の性質、画像符号化技術が必要とされる理由を説明できない。
評価項目3各種の画像符号化の概要と特徴を具体的に説明できる。各種の画像符号化の概要と特徴を説明できる。各種の画像符号化の概要と特徴を説明できない。
評価項目4基本的な画像処理技術および画像符号化技術の実際を的確に説明できる。基本的な画像処理技術および画像符号化技術の実際を説明できる。基本的な画像処理技術および画像符号化技術の実際を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
ディジタル情報としての画像を扱う場合、そのデータ量を削減するための技術(画像符号化あるいは画像圧縮)は必須である。本講義では画像情報の性質を簡単に説明した後、各種画像符号化方式について講義を行う。さらに、行列演算ソフトなどを利用した課題を行うことによって講義で学んだ知識を確実なものとする。
授業の進め方・方法:
主としてスライドを用いて内容の説明を行う。また、学修科目であるので、半期の間に3〜4つの課題を課す。課題については、指定された処理を行うプログラムを作成する内容であるので、あらかじめ課題で使うことのできるアプリケーションの説明を行う。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。学修単位であり、半期の間に3~4の課題を課す。単位の習得にはすべての課題の提出が必須である。課題はプログラミングなので、プログラムの経験があることが望ましい(言語は問わない)。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 画像情報の性質
ディジタル化された画像情報は一般に強い相関性を持つといわれる。相関性とは何か、相関性が強いとどういうことが起きるのかについて説明できる。
2週 Octaveの利用方法(1)
課題を行うために用いるツールであるOctave(フリーの行列演算ソフト)の利用方法を理解する。
3週 Octaveの利用方法(2)
Octaveを用いて課題として出される処理ができる。
4週 エントロピー符号化(1)
各種符号化において併用されることの多いエントロピー符号化の考え方を説明できる。
5週 エントロピー符号化(2)
エントロピー符号化の代表的な手法としてHuffman符号化、算術符号化の概要を説明できる。
6週 予測符号化(1)
最も単純なクラスの画像符号化である予測符号化について、その原理が説明できる。
7週 予測符号化(2)
予測符号化の特徴について説明し、欠点を補う方法等について説明できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 変換符号化(1)
変換符号化の考え方を説明し、現在の画像符号化の主流である二次元離散コサイン変換(DCT)の概要について説明できる。
10週 変換符号化(2)
DCTをベースとした画像符号化法であるJPEGについて説明できる。
11週 ウエーブレット変換
変換符号化の次世代方式として注目されているウエーブレット変換について概要を説明できる。
12週 ベクトル量子化(1)
スカラー量子化の拡張であるベクトル量子化について概要が説明できる。
13週 ベクトル量子化(2)
ベクトル量子化の性能、設計手法および課題について説明できる。
14週 その他の画像符号化
その他の画像符号化としてブロックトランケーション符号化、階層的符号化等の概要を説明できる。
15週 動画像符号化
各種動画像符号化方式について概要を説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度課題その他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000