情報工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 情報工学実験Ⅱ
科目番号 4524 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気情報工学科(情報工学コース) 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 (教科書) なし  (参考文献)河村一樹:「改訂新版 ソフトウェア工学入門」、近代科学社
担当教員 濱田 幸弘

到達目標

この科目では、チーム単位でソフトウェアの開発を行うことにより、チームワークの行い方と、開発プロセスへの理解を深めることを目的とする。
具体的な達成目標は以下の通りである。
[1] 開発するソフトウェアの要求定義書を作成し発表すること
[2] ソフトウェアの外部・内部設計書を作成し発表すること
[3] ソフトウェアを作成し発表すること
[4] チームのどのメンバーもソフトウェアを開発するいずれかの段階でリーダーとなって開発をリードすること。また、提出文書とプレゼンテーション用スライド作成の分担を指示し進捗状況を確認すること

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1開発するソフトウェアの要求定義書を的確に作成して発表できる開発するソフトウェアの要求定義書を作成して発表できる開発するソフトウェアの要求定義書を作成できず、発表もできない
評価項目2ソフトウェアの外部・内部設計書を的確に作成して発表できるソフトウェアの外部・内部設計書を作成して発表できるソフトウェアの外部・内部設計書を作成できず、発表もできない
評価項目3設計したソフトウェアを的確に作成して発表できる設計したソフトウェアを作成して発表できる設計したソフトウェアを作成できず、発表もできない
評価項目4チームのどのメンバーも、ソフトウェアを開発するいずれかの段階でリーダーとなって、開発を的確にリードできる。また、提出文書とプレゼンテーション用スライド作成の分担を的確に指示して進捗状況を確認できる。チームのどのメンバーも、ソフトウェアを開発するいずれかの段階でリーダーとなって、開発をリードできる。また、提出文書とプレゼンテーション用スライド作成の分担を指示して進捗状況を確認できる。チームのどのメンバーもソフトウェアを開発するいずれかの段階でリーダーとなるが、開発をリードできない。また、提出文書とプレゼンテーション用スライド作成の分担を指示することができず、進捗状況も確認できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
企業において、ソフトウェアは一般に複数のメンバーから成るチームにより開発される。ソフトウェアの開発は要求定義→外部設計→内部設計→プログラム設計→プログラミング→テストの工程を経て、ソフトウェアの運用と保守に入る。情報工学実験IIでは、チーム単位で、同様の段階を踏みながらソフトウェアを開発する。
授業の進め方・方法:
3人ないし4人のチームでのPBL
注意点:
チームで仕事の分担を決め、各メンバーは自分の分担に責任をもつこと。分担した仕事の進捗状況を毎週チーム内で報告しあい、障壁がある場合にはチーム全員で対処すること。提出物は期限内に提出すること。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
自分が所属するチーム、取り組む問題、および日程を把握することができる。また、ソフトウェア開発のプロセスについて説明できる。
2週 要求分析・定義 1/2
開発するソフトウェアの要求分析・定義を行うことができる。
3週 要求分析・定義 2/2
開発するソフトウェアの要求定義書を作成し、プレゼンテーション用のスライドを作成することができる。
4週 要求定義書の発表
開発するソフトウェアの要求定義書のプレゼンテーションを行うことができる。
5週 外部・内部設計 1/2
開発するソフトウェアの外部設計と内部設計を行うことができる。
6週 外部・内部設計 2/2
開発するソフトウェアの外部・内部設計書を作成し、プレゼンテーション用のスライドを作成することができる。
7週 外部・内部設計書の発表
開発するソフトウェアの外部・内部設計書のプレゼンテーションを行うことができる。
8週 プログラム設計 開発するソフトウェアのデータフローダイアグラムを修正し、必要に応じてプログラム設計を行うことができる。
2ndQ
9週 プログラミング 1/5
開発するソフトウェアのプログラミングを行うことができる。
10週 プログラミング 2/5
開発するソフトウェアのプログラミングを行うことができる。
11週 プログラミング 3/5
開発するソフトウェアのプログラミングを行うことができる。
12週 プログラミング 4/5
開発するソフトウェアのプログラミングを行うことができる。
13週 プログラミング 5/5
開発するソフトウェアのプログラミングを行うことができる。
14週 テスト・修正とドキュメント作成
開発するソフトウェアのテストを行い、必要に応じて修正を施すことができる。また、ユーザ向けのマニュアルを作成し、プレゼンテーションとデモンストレーションの準備をすることができる。
15週 ソフトウェアのプレゼンテーションとデモンストレーション
開発したソフトウェアのプレゼンテーションとデモンストレーションを行うことができる。
16週 期末試験 実施せず

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。4前2,前3,前5,前6,前9
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。4前2,前3,前9
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。4前10,前11,前12,前13
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。4前10,前11,前12,前13
コンピュータシステムER図やDFD、待ち行列モデルなど、ビジネスフロー分析手法の少なくとも一つについて説明できる。4前2,前3
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。4前10,前11,前12,前13
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4前10,前11,前12,前13
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。4前10,前11,前12,前13
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。4前9
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。4前10,前11,前12,前13
要求仕様に従って標準的な手法によりプログラムを設計し、適切な実行結果を得ることができる。4前9,前10,前11,前12,前13
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。4前4,前7,前15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

要求定義書発表1外部・内部設計書発表2ユーザマニュアル発表3デモンストレーション合計
総合評価割合15151515151015100
基礎的能力00000000
専門的能力15151515151015100
分野横断的能力00000000