日本語Ⅳ-1(留学生科目)

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 日本語Ⅳ-1(留学生科目)
科目番号 5416 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科(情報工学コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 担当者がプリントを配布する。<参考教材>鎌田美千子・仁科浩美著『アカデミック・ライティングのためのパラフレーズ演習』(スリーエーネットワーク)、浜田麻里ほか著『大学生と留学生のための論文ワークブック』(くろしお出版)
担当教員 久保田 育美

到達目標

1. 適切で効果的なことばを使い、身近な話題をテーマにして論文が書ける。
2. クラスメートとのアイディア共有や意見交換をとおして、自分の日本語力や考え方を見直すことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1論理的な文章の組み立て方やことばのルールを理解し、また適切に使いこなし、論文が書ける。文章の組み立て方やことばの使い方に不自然な点はあるが、理解はしており、ある程度論理的に文章が書ける。論理的な文章の組み立て方やことばのルールがあまり理解できず、論理的な文章が書けない。
評価項目2クラスメートとの言語活動に参加し、自分の日本語や考えを見直すだけでなく、相手にもコメントや助言をすることができる。クラスメートとの言語活動に参加し、自分の日本語や考えを見直すことができる。クラスメートとの言語活動にあまり参加できない。または、参加できるが、自分の日本語や考えを見直すことができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本授業では、アカデミック・ライティングに必要な言語表現を学び、学術的な文章が書けるようになるための日本語力を養う。
授業の進め方・方法:
学術的な文章に触れるとともに、論文の構成を意識しながら実際に文章を書く練習を重ねる。また、さまざまなパラフレーズをとおして、アカデミック・ライティングに必要な言語表現が適切に使えるようになるための練習を行う。
注意点:
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/4以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション 授業の目標および内容を把握する。
2週 イントロダクション
単語の言い換え(書き言葉)
論文を書くときに気をつけるべきことがわかる。
自分が授業で扱いたいテーマについて考えることができる。
3週 論文の構成
単語の言い換え(和語と漢語)
どのように論文を構成したらわかりやすい論文になるかがわかる。
4週 本論のまとめ方
単語の言い換え(名詞化)
本論のまとめ方がわかり、与えられたテーマについて実際に論文の構成を考え、書いてみることができる。
5週 文の種類
単語の言い換え(ジャンルによる使い分け)
事実、意見、行動を述べる文それぞれの特徴と、どの構成要素に使われる文であるかがわかる。そのうえで、短い論文が書ける。
6週 序論(背景説明) 論文の背景説明を行う方法がわかり、与えられたテーマについて実際に書いてみることができる。
7週 序論(問題提起と方向付け)
意味の言い換え(長い文/複数の文)
与えられた読み物から問題点が見つけられる。また、その問題をどのように解決しようとするのかという計画が示せる。
8週 序論
意味の言い換え(上位概念)
身近なテーマについて論文の序論が書ける。
2ndQ
9週 本論(論拠提示)
意味の言い換え(簡潔な表現)
事実と意見の違いがわかり、両者を書き分けることができる。
10週 本論(論拠提示)
意味の言い換え(含意/解釈)
客観的な表現を使って事実が説明できる。
11週 本論(結論提示) 論拠を受けて論理的に導いた意見が書ける。
12週 本論(論の展開) 論文の例を読み、その中の論がどのように展開されているかがわかる。
13週 本論 あるテーマについて論文の本論が書ける。
14週 結び(まとめ、評価) 論文の全体のまとめの書き方がわかる。また、書きあがった論文に評価を加えることができる。
15週 結び(展望提示) 結論から考えられる将来に向けての展望について言及できる。
16週 まとめと振り返り 授業を通して新たに発見したこと、考えが変わったこと、さらには自分の日本語の能力と技能がどうなったかについて説明できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前12
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。4前4,前5,前6,前8,前9,前10,前11,前13
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる4前7,前10,前16
複数の情報を整理・構造化できる。4前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。4前7,前8,前9,前10,前11,前13,前14,前15
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。4前11,前13,前15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。4前7,前15,前16
事実をもとに論理や考察を展開できる。4前11,前13
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。4前10,前13
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3

評価割合

発表・成果物課題提出授業態度合計
総合評価割合701020100
基礎的能力2010030
専門的能力200020
分野横断的能力3002050