離散数学A

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 離散数学A
科目番号 5423 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科(情報工学コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 守屋悦朗:「離散数学入門」、サイエンス社
担当教員 濱田 幸弘

到達目標

[1] 数えるとはどういうことなのかを説明できる
[2] 証明で用いられる論法を習得することにより、自主的・継続的学習能力を養う
[3] 再帰的なものの考え方ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1集合と関数を分類しながら説明でき、2つの集合の濃度が等しいかどうか判別できる集合と関数を説明でき、2つの集合の濃度が等しいかどうか判別できる集合と関数を説明できず、2つの集合の濃度が等しいかどうかも判別できない
評価項目2命題と述語を的確に説明でき、対偶法、背理法、および数学的帰納法を用いて正しく証明が書ける命題と述語を説明でき、対偶法、背理法、および数学的帰納法を用いて証明が書ける命題と述語を説明できず、対偶法、背理法、および数学的帰納法を用いて証明が書けない
評価項目3集合と関数を再帰的に正しく定義できる集合と関数を再帰的に定義できる集合と関数を再帰的に定義できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
離散数学は有限の対象ないしは離散的対象を扱う数学の一分野で、計算機科学の礎の1つである。この科目では、集合と関数、数学的帰納法と再帰的定義、バッカス記法と文脈自由文法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。
注意点:
用語の定義を正確に理解して、形式的に記述されていることから直観的なイメージを得ることを心掛ける。例題や演習問題を自力で解き、解答と照らし合わせて採点してみること。
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 基本的な記法
集合や条件を表すための記法を使うことができる。
2週 集合の間の関係
種々の集合演算が行え、基本的公式を使うことができる。
3週 関数 1/2
関数の基礎的事項について説明できる。
4週 関数 2/2
単射、全射、全単射、関数の合成、合成に関する結合律、逆関数、および置換について説明できる。
5週 無限集合と濃度 1/2
集合の濃度を説明でき、2つの集合の濃度が等しいか否か判別できる。
6週 無限集合と濃度 2/2
数えるということと連続の濃度について説明できる。
7週 命題と背理法
命題とその逆、裏、対偶を説明できる。対偶方と背理法を用いて証明が書ける。
8週 中間試験
授業時間で実施する。
2ndQ
9週 述語
述語(値として真または偽しかとらないような関数)を説明できる。
10週 命題論理とその記述能力の限界
命題論理の論理式を説明でき、陳述を論理式で表すことができる。述語論理の論理式を説明できる。
11週 言語
形式言語の基礎的事項を説明できる。
12週 数学的帰納法 1/2
数学的帰納法を用いて証明が書ける。
13週 数学的帰納法 2/2
完全帰納法を用いて証明が書ける。2重帰納法を説明できる。
14週 再帰的定義
集合、関数などを再帰的に定義できる。
15週 バッカス記法と文脈自由文法
バッカス記法と文脈自由文法を扱うことができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。4前1
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。4前1
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。4前7
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。4前9,前10
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。4前14
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3前1,前7,前9,前10

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000