離散数学B

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 離散数学B
科目番号 5424 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科(情報工学コース) 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 守屋悦朗:「離散数学入門」、サイエンス社
担当教員 濱田 幸弘

到達目標

[1] 等しいということ、大きい(小さい)ということを一般化した概念を説明できる
[2] グラフ理論の基礎的な事項を説明できる
[3] 形式言語理論の基礎的な事項を説明できる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1同値関係、半順序、および全順序を的確に説明できる同値関係、半順序、および全順序を説明できる同値関係、半順序、および全順序を説明できない
評価項目2グラフの道・連結度と木の性質を的確に説明できるグラフの道・連結度と木の性質を説明できるグラフの道・連結度と木の性質を説明できない
評価項目3バッカス記法、文脈自由文法、有限オートマトン、および正規文法を正しく使うことができるバッカス記法、文脈自由文法、有限オートマトン、および正規文法を使うことができるバッカス記法、文脈自由文法、有限オートマトン、および正規文法を使うことができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
離散数学は有限の対象ないしは離散的対象を扱う数学の一分野で、計算機科学の礎の1つである。この科目では、集合上の関係、グラフと木、有限オートマトンと正規文法について学ぶ。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。
注意点:
用語の定義を正確に理解して、形式的に記述されていることから直観的なイメージを得ることを心掛ける。例題や演習問題を自力で解き、解答と照らし合わせて採点してみること。
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 2項関係 1/2 2項関係の基本的事項を説明できる。
2週 2項関係 2/2
2項関係の合成とべき乗を計算できる。
3週 同値関係 1/2
等しいという概念の一般化である同値関係を説明できる。
4週 同値関係 2/2
同値類、商集合、同値関係の細分を扱うことができる。
5週 順序 1/2
等号付きの不等号(≦)の一般化である半順序と全順序を説明できる。
6週 順序 2/2 半順序集合の極大値、極小値、最大値、および最小値を扱うことができ、上に(下に)有界を説明できる。また、関係の閉包、束、ソート、トポロジカルソートを説明できる。
7週 中間試験
授業時間で実施する。
8週 2項関係の図示と有向グラフの基礎 2項関係を有向グラフとして図示することができる。また、有向グラフの基礎的事項を説明できる。
4thQ
9週 有向グラフの連結成分と半順序集合のハッセ図
有向グラフの連結成分を見つけることができる。有向グラフの隣接行列と到達可能性行列を書くことができる。半順序集合のハッセ図を描くことができる。
10週 グラフの基礎 1/2
グラフの基礎的事項を説明できる。
11週 グラフの基礎 2/2
n部グラフとグラフの道を説明できる。また、グラフの隣接行列、隣接リスト、接続行列を書くことができる。
12週 グラフの連結度
グラフの直径、半径、連結成分、切断点、切断辺、連結度、辺連結度を説明できる。また、グラフがn重連結、n重辺連結であることを説明できる。
13週
木に関する基礎的な事項と定理を説明できる。また、順序木、位置木、2分木、n分木を説明できる。
14週 有限オートマトンと非決定性有限オートマトン 有限オートマトンと非決定性有限オートマトンを形式的に書き、その状態遷移図を描くことができる。また、それらが受理する言語を判別することができる。
15週 正規文法と正規表現
右線形文法と左線形文法を形式的に書くことができ、それらが生成する言語を判別することができる。正規表現で言語を表すことができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。4後1,後2
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。4後8,後9,後10,後11,後12,後13
分野横断的能力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3後8,後9,後10,後11,後12,後13

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合10000000100
基礎的能力0000000
専門的能力10000000100
分野横断的能力0000000