プログラミングⅢA

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 プログラミングⅢA
科目番号 5426 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 電気情報工学科(情報工学コース) 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 山田祥寛著:「独習Python」, 翔泳社
担当教員 平野 雅嗣

到達目標

オブジェクト指向言語の講義と実習を通じて、次の事項を習得することを目標とする。
1)オブジェクト指向言語の基本的な文法とオブジェクト指向 言語固有の文法を説明できる
2) オブジェクト指向プログラミングの考え方が理解できる
3) 与えられた問題からアプリケーションが作成できる
4) プログラミングにより問題解決ができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1オブジェクト指向言語の基本的な文法とオブジェクト指向言語固有の文法を丁寧に説明できるオブジェクト指向言語の基本的な文法とオブジェクト指向言語固有の文法を説明できるオブジェクト指向言語の基本的な文法とオブジェクト指向言語固有の文法を説明できない
評価項目2オブジェクト指向プログラミングの考え方が実例を挙げて理解できるオブジェクト指向プログラミングの考え方が理解できるオブジェクト指向プログラミングの考え方が理解できない
評価項目3与えられた問題から最適なアプリケーションが作成できる与えられた問題からアプリケーションが作成できる与えられた問題から最適なアプリケーションが作成できない
評価項目4プログラミングにより自力により問題解決ができるプログラミングにより調べることで問題解決ができるプログラミングにより問題解決ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
プログラミングは計算機科学において不可欠な基礎技術である。そしてプログラミングを通じて問題を解決していく姿勢を早い時期に身につけていくことが情報系の学生には求められる。本授業では、自然言語処理などで用いられる言語を用いて、プログラミングによって問題解決できる能力を身につける。また現在のソフトウエア設計において重要である、オブジェクト指向の概念を身につける。この科目は企業で医療機器の設計を担当していた教員が、その経験を活かし、オブジェクト指向言語の種類、特性、最新の設計手法等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
最初に教科書に基づいた講義を行う。次に理解確認のために小テストを行う。理解が深まったら実習室にて出題した演習問題からプログラミングを行う。
注意点:
プログラミングIとプログラミングIIで学習したC 言語を復習しておくこと。毎日プログラミングを行う習慣を身につけること。
目標を達成するためには、定期試験以外に、授業の確認用の小テストや演習問題を行う必要がある。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/4以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 Pythonの歴史と現状・開発環境 オブジェクト指向言語の特徴について説明することができる。
2週 プログラミングの基本 オブジェクト指向開発手順を何も見ないで行うことができる。簡単なプログラムを実行できる。
3週 Pythonの基本
変数・データ型を用いた演習問題を解くことができる。
4週 演算子 ミュータブルとイミュータブル、同一性と同値性を説明でき、これらを用いた演習問題を解くことができる。
5週 条件分岐,繰り返し処理 range関数、リスト内包表記について説明することができる。
6週 ループの制御,例外処理 try命令を自分で定義できる。
7週 モジュール,文字列操作 文字列演習問題を出題するので、自力でプログラムを作成できる。
8週 中間試験
前期1週から7週までを理解できる。
2ndQ
9週 日付・時刻の操作 日付・時刻の操作について理解し、プログラムを作成できる。
10週 シーケンス型 スライス構文・キュー構造・イミュータブルなリストについて理解し、プログラムを作成できる。
11週 集合型,辞書型 セット、ハッシュ表を理解し、プログラムを作成できる。
12週 正規表現 正規表現について理解し、プログラムを作成できる。
13週 ファイル操作 ファイル処理を用いた演習問題を出題するので、自力でプログラムを作成できる。
14週 標準ライブラリ(その他) HTTP経由取得を理解し、プログラムを作成できる。
15週 ユーザ定義関数,スコープ 関数内でのグローバル変数利用を理解し、プログラムを作成できる。
16週 期末試験
前期9週から15週までを理解できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミングプロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。4前6,前7,前9,前13,前14,前15,後9,後10,後11
変数の概念を説明できる。4前3,前15
データ型の概念を説明できる。4前3,前10,前11,後12,後13
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。4前5,後11
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4前6,前7,前9,前12,前13,前14,後5,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3前2,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。4前4,後6,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。3後3,後4,後5,後6,後9,後10,後11
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。3後3,後4,後5,後6,後9,後10,後12,後13,後14,後15
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。3後3,後4,後5,後6,後9,後10,後12,後13,後14,後15
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。3後5,後6,後11
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】標準的な開発ツールを用いてプログラミングするための開発環境構築ができる。4前2,後9
要求仕様にあったソフトウェア(アプリケーション)を構築するために必要なツールや開発環境を構築することができる。4後3,後4,後5,後6
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3後3,後4,後5,後6,後7,後8
他者の意見を聞き合意形成することができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8
合意形成のために会話を成立させることができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前14,後1,後3,後4,後5,後6,後7
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後1,後3,後4,後5,後6,後7
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3後2,後8
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3後1,後3,後4,後5,後6,後7
複数の情報を整理・構造化できる。3前1,後1,後3,後4,後5,後6,後7
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3後1,後4,後5,後6,後7
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3後1,後4,後6,後7,後8
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8
目標の実現に向けて計画ができる。3後3,後4,後5,後6,後7
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3後3,後4,後5,後6,後7
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3後3,後4,後5,後6,後7
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3後3,後4,後8
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3後3,後4,後5,後6,後7
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3後3,後4,後5,後6,後7,後8
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3後3,後4,後5,後6,後7,後8
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3後1,後7
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3後3,後4,後5,後6
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3後7,後8

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ演習課題その他合計
総合評価割合655000300100
基礎的能力00000000
専門的能力655000300100
分野横断的能力00000000