概要:
日常の生活の中で我々はあまり意識せずに使っているが,車やエアコン,冷蔵庫など,身の回りにあるほとんど全ての機器に自動制御の機能が取り入れられている. 本講義では,伝達関数、周波数応答を中心とした古典制御の基礎を学ぶ.また,適宜課す演習を通して,講義内容の理解を深める.
授業の進め方・方法:
伝達関数,ブロック線図,時間応答,周波数応答,安定性に関する基礎事項を一通り説明する.
ほぼ毎回の授業で,講義内容を復習するための自学自習用課題を出題する.
注意点:
適宜課す演習は自分で考えて実際に解き,計算に慣れておくこと.本科目は,ラプラス変換・逆変換の基礎知識を前提とする.本科目は学修単位適用科目であるため,課題の提出状況やその内容により,合格の対象とならないことがある.具体的な条件は講義中に示す.本科目は,授業で保証する学習時間と,予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
評価の対象としない欠席条件(割合)1/3以上の欠課
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
イントロダクション |
講義の目的,成績評価方法等について理解する フィードバック制御の仕組みを説明できる
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2週 |
ラプラス変換・逆変換 |
典型的な信号をラプラス変換できる 部分分数分解や平方完成に基づいて逆ラプラス変換できる
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3週 |
微分方程式によるモデリング |
典型的なシステムについて,動特性を表現するモデル(微分方程式)を導出できる
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4週 |
伝達関数 |
ラプラス変換を用いて伝達関数を導出できる
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5週 |
ブロック線図 |
直列結合,並列結合,フィードバック結合を簡単化できる 上記の3つの結合から構成されるブロック線図を簡単化できる
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6週 |
システムの時間応答 |
逆ラプラス変換を用いて,インパルス応答やステップ応答を導出できる 初期値の定理や最終値の定理を用いて,応答の初期値・最終値を導出できる
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7週 |
基本要素とその時間応答 |
基本要素(6種類)の名称を説明できる 時間応答の観点から,基本要素の特性を説明できる
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8週 |
時間応答の評価指標
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ステップ応答を用いて過渡特性の評価指標を説明できる 定常偏差について説明できる 定常偏差を算出できる
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4thQ |
9週 |
周波数応答とは |
周波数応答の定義を説明できる 周波数伝達関数とゲイン・位相の対応を説明できる
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10週 |
ベクトル軌跡 |
基本要素のベクトル軌跡の特徴を説明できる ベクトル軌跡の概形を描くことができる
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11週 |
ボード線図 |
微分要素,積分要素,1次遅れ要素,2次遅れ要素のボード線図の特徴を説明できる
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12週 |
ボード線図の合成 |
ボード線図を合成できる
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13週 |
制御系の安定性 |
安定条件を説明できる 伝達関数の極の位置から安定判別できる
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14週 |
フィードバック制御系の安定判別法 |
ナイキストの安定判別法を用いてフィードバック制御系の安定判別ができる
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15週 |
復習 |
後半の講義内容の復習を行う.
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16週 |
期末試験
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |
態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | 後1 |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 3 | 後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15 |