アクティブラーニング入門

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 アクティブラーニング入門
科目番号 0009 科目区分 一般 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 都市システム工学科 対象学年 1
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 授業内で適宜資料を配布する。
担当教員 佐伯 亮太,有廣 悠乃

到達目標

自らの興味・関心を把握し、さらに他者と共有する。自ら調べ、共に考え行動し、ふりかえる能動的な学びを体験し、基盤となるマインド、知識や技能を取得していく。
互いに学びあう関係性づくりの考え方を知り、個人の興味関心とともにチームでの問題解決に取り組み、最適解を目指す学びを体験する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
(1)〔背景の説明〕学び方を学ぶ必要性が生まれてきた背景について具体例を交えながらわかりやすく説明することができる。学び方を学ぶ必要性が生まれてきた背景について説明することができる。学び方を学ぶ必要性が生まれてきた背景についての説明が部分的にしかできない。
(2)〔学習方法の説明〕学習技法について整理した上で、学習方法について具体例を交えながらわかりやすく説明することができる。学習技法について整理した上で、学習方法について説明することができる学習技法について整理した上で、学習方法についての説明が部分的にしかできない。
(3)〔学習方法の実践〕自分自身の学習スタイル・特徴に基づいて、学んだ学習方法を自分にふさわしいものとして実践できる。学んだ学習方法を自分にふさわしいものとして実践することができる。学んだ学習方法を部分的には実践できるが、自分にふさわしいものとして実践することができない。
(4)〔他の活動への応用〕学んだ学習技法をアレンジし、他の複数の活動(クラブ活動や自主活動など)に応用することができる。学んだ学習技法をアレンジし、他の1つの活動(クラブ活動や自主活動など)に応用することができる。学んだ学習技法の他の活動(クラブ活動や自主活動など)への応用がごく限られた範囲でしかできない。
(5)〔協同学習技法の実践〕仲間の行動や考えを意識しながら、複数の場面で協同活動に取り組むことができる。仲間の行動や考えを意識しながら協同活動に取り組むことができる。仲間の行動や考えを意識しながらの協同活動が限定的にしかできない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (E) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
高等教育機関である高専では「自ら課題を設定し、それにふさわしい解を見つけ出す」ことが求められます。この授業では、自他を知り、学びあう関係性をあたため、チームでの問題解決に取り組み、「答え」をつくるという一連の流れにより、2〜4年生で受講するCo+workの基礎的な力を身につけることを目的としています。
授業の進め方・方法:
個人ワークやグループワークを通じて、さまざまな探求の方法を学びます。成績評価は、講義内でのグループワーク、個人ワークの成果物で判断します。また、評価ポイントしては、それぞれの成果物の中で、相手に伝わる表現力、自分の出した答えまでの筋道を整理する論理的思考力、相手のフィードバックを受け取ってから自分の考えを内省する内省力などを評価します。
全15週のうち、第1週から第8週の授業は、地域社会でのワークショップや大学等でのキャリア教育を担当していた佐伯 亮太が担当し、第9週から第15週の授業は、企業にて、事業開発、組織変革、オープンイノべーションのワークショップの企画運営に従事していた有廣 悠乃が担当します。
※本科目に関する明石高専の連絡員:梶村 好宏
注意点:
合格の対象としない欠席条件(割合):1/4以上の欠課。学生同士の議論等を中心に参加型学習の手法によって展開します。自らの考えを声に出し、他者の声に丁寧に耳を傾けることで学びが豊かになるため、学びの場を共につくる過程に積極的に参与してください。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション(佐伯) 授業の全体像を把握し、クラスの仲間を知る。
2週 イントロダクション(佐伯)
・本授業の狙いの共有(講義)
学習スタイルの違いについて説明でき、自分にあった学習スタイルを実践できる。
3週 私の興味のあること(1)(佐伯)
自分のこれまでの学び方をふりかえり、読む、見る、聞く、書くという活動をより深く実践できる。
4週 私の興味のあること(2)(佐伯) 自分の興味を他者に説明できる。
5週 個人探究(1)(佐伯)
・個人ワーク
個人で情報収集する方法が理解できる。
6週 個人探究(2)(佐伯)
・グループワーク
探究してきた情報を他者に説明し、さらに他者にフィードバックできる。
7週 個人探究(3)(佐伯)
フィードバックした内容をさらに深めて調べられる。
8週 〔中間レポート〕 前期に学んだ内容について説明できる。
2ndQ
9週 後半イントロダクション(有廣)
・パイプライン
チームの中で協働し、物事を達成することができることに気づくことができる。
10週 課題解決の探求1(有廣)
・個人ワーク
調べ学習を通して、自分の興味がある課題解決方法を調べることができる。
11週 課題解決の探求2(有廣)
・グループワーク
グループでのディスカッションを通して、グループ内での課題解決方法を導くことができる。
12週 課題解決の探求3(有廣)
・グループワーク&全体シェア
他者からフィードバックをもらい、また自分とは異なる解決方法を知ることで、自分の解決方法のブラッシュアップするポイントを見つけることができる。
13週 個人探求1(有廣)
・10年間の自分の学びの目標
高専に入学してからの10年間の学びを想定して、自分の学びの計画を立てることができる。
14週 個人探求2(有廣)
・10年間の自分の学びの目標
高専に入学してからの10年間の学びを想定して、自分の学びの計画を立てることができる。
15週 全体シェア この授業での学びについて振り返り、これからの学び方について他者に話すことができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前15
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3前12,前13
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14
他者の意見を聞き合意形成することができる。3前12,前13,前14
合意形成のために会話を成立させることができる。3前12,前13,前14
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前12,前13,前14
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前8,前12,前13,前14,前15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前12,前13,前14
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3前12,前13,前14
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2前14
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3前2,前3,前4,前6,前7,前8,前12,前13,前14,前15
複数の情報を整理・構造化できる。3前3,前4,前12,前13,前14
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。2前12,前13,前14
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前4,前8,前12,前13,前14,前15
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3前12,前13,前14
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3前8,前12,前13,前14,前15
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3前8,前12,前13,前14,前15
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前12,前13,前14
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前12,前13,前14
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
目標の実現に向けて計画ができる。3前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3前6,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前12,前13,前14
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前12,前13,前14
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前12,前13,前14
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前12,前13,前14
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3前12,前13,前14
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3前12,前13,前14
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3前12,前13,前14
法令やルールを遵守した行動をとれる。3前12,前13,前14
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。3前12,前13,前14
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3前8,前15
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3前1,前15
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3前1,前7,前15
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。2前1,前2,前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15

評価割合

レポート発表・フィードバック授業中課題合計
総合評価割合602020100
基礎的能力200020
専門的能力0000
分野横断的能力40202080