コンクリート構造学

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 コンクリート構造学
科目番号 0073 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 都市システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 テキスト:図説 わかるコンクリート構造、井上晋監修、学芸出版社その他:適宜、参考資料を配布する。
担当教員 武田 字浦

到達目標

(1)コンクリート構造の基本原理が理解でき、終局限界状態での部材の安全性が検討できる。
(2)使用限界での部材の安全性が検討できる。
(3)限界状態設計法を用いて断面算定ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1終局限界状態での部材の安全性を詳細に計算できる。終局限界状態での部材の安全性を計算できる。終局限界状態での部材の安全性を計算できない。
評価項目2使用限界での部材の安全性が具体的に説明できる。使用限界での部材の安全性が説明できる。使用限界での部材の安全性が説明できない。
評価項目3限界状態設計法を用いて複雑な断面算定ができる。限界状態設計法を用いて断面算定ができる。限界状態設計法を用いて断面算定ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
身近な建設物を構成しているコンクリート構造の原理と設計手法の基礎を学ぶことで、将来、各種コンクリート構造物を設計する能力を養う。限界状態設計法による安全性、使用性、耐久性に関する照査方法より各種部材の設計方法を学ぶことで、技術者としての倫理観を習得する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習および課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が90時間に相当する学習内容である。授業中には演習問題を解くので、必ず電卓を持参すること。本科目用に、ノートを用意すること。身の回りのコンクリート構造物に関心を持つこと。関連科目:建設材料、工学実験Ⅰ、構造力学
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 鉄筋コンクリート構造の基本的な考え方と設計法
コンクリート構造の種類とコンクリート構造物の設計法
コンクリート構造の種類とコンクリート構造物の設計法について理解する。
2週 曲げモーメントを受けるRCはりの力学挙動-1
RCはりに関する基本事項
RCはりに関する基本事項を理解する。
3週 曲げモーメントを受けるRCはりの力学挙動-2
曲げひび割れ発生以前の状態における応力度と曲げひび割れ発生モーメント
曲げひび割れ発生以前の状態における応力度と曲げひび割れ発生モーメントについて理解する。
4週 曲げモーメントを受けるRCはりの力学挙動-3
曲げひび割れ発生から鉄筋降伏までの状態における応力度と曲げ降伏モーメント
曲げひび割れ発生から鉄筋降伏までの状態における応力度と曲げ降伏モーメントについて理解する。
5週 曲げモーメントを受けるRCはりの力学挙動-4
鉄筋降伏以降の挙動と終局曲げモーメント
鉄筋降伏以降の挙動と終局曲げモーメントについて理解する。
6週 曲げモーメントを受けるRCはりの力学挙動-5
曲げを受けるRCはりのひび割れと変形
曲げを受けるRCはりのひび割れと変形について理解する。
7週 コンクリート構造演習(1)
曲げモーメントを受けるRCはりの力学挙動に関する演習
曲げモーメントを受けるRCはりの力学挙動について問題を解くことができる。
8週 前期中間試験
4thQ
9週 軸力と曲げモーメントを受けるRC柱の力学挙動
中心軸圧縮力を受けるRC柱の中心軸圧縮耐力、偏心軸圧縮力を受けるRC柱の破壊形態と断面耐力一定軸圧縮力作用下における終局曲げモーメント、軸力と曲げモーメントの相互作用曲線と破壊形態
軸力と曲げモーメントを受けるRC柱の力学挙動について理解する。
10週 せん断を受けるRCはりの力学挙動-1
RCはりの破壊形態とせん断応力度、せん断力に対する抵抗のしくみ
RCはりの破壊形態とせん断応力度、せん断力に対する抵抗のしくみについて理解する。
11週 せん断を受けるRCはりの力学挙動-2
RCはりのせん断耐力の算定
RCはりのせん断耐力の算定について理解する。
12週 プレストレストコンクリート-1
プレストレストコンクリートの原理、設計の基本
プレストレストコンクリートの原理、設計の基本について理解する。
13週 プレストレストコンクリート-2
材料、ケーブル、定着具、プレストレス導入
材料、ケーブル、定着具、プレストレス導入について理解する。
14週 その他のコンクリート構造物
プレストレストコンクリート構造物、合成構造物
プレストレストコンクリート構造物、合成構造物について理解する。
15週 コンクリート構造演習(2)
鉄筋コンクリート構造物の安全性・耐久性の照査に関する演習
鉄筋コンクリート構造物の安全性・耐久性の照査について問題を解くことができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。4
鋼材の種類、形状を説明できる。4
鋼材の力学的性質(応力-ひずみ関係、降伏強度、引張強度、弾性係数等)を説明できる。4
プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。4
プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができ、使用性を検討できる。4
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。4
コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。4
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。4
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。4
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。4
構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4
橋の構成、分類について、説明できる。4
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4

評価割合

試験演習課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000