到達目標
(1)基礎項目を確実に理解できる(D)。
(2)少数の基礎法則を理解し、その基礎法則を適用して問題が解ける(D)。
(3)上記の基礎法則がどのようにして導かれているかを理解して応用問題が解ける(D)。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 基礎項目を確実に理解して説明できる | 基礎項目を確実に理解できる | 基礎項目を理解できない |
評価項目2 | 少数の基礎法則を理解し、適用して基礎・応用問題が解ける | 少数の基礎法則を理解し、適用して基礎問題が解ける | 少数の基礎法則を理解し、適用して基礎問題が解けない |
評価項目3 | 上記の基礎法則がどのようにして導かれているかを理解・説明でき応用問題が解ける | 上記の基礎法則がどのようにして導かれているかを理解でき基礎問題が解ける | 上記の基礎法則がどのようにして導かれているかを理解ができない |
学科の到達目標項目との関係
学習・教育到達度目標 (D)
説明
閉じる
学習・教育到達度目標 (F)
説明
閉じる
教育方法等
概要:
水の流れの性質を知り、それを制御し利用することは、文明の発生とともに始まった技術である。水の大切さ、流れの重要さは今日においても少しも変わることはない。こうした水の流れについての知識と技術を体系化したのが水理学である。水理学は河川工学、水文学、海岸工学、港湾工学、地下水工学、水資源工学などを学ぶ際の基礎となる。さらに近年重要視されている水環境に関する基礎科目でもある。本科目は、建設会社において設計に従事していた教員が、その経験を活かし、菅水路・開水路等の授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
授業の初めに前回習った範囲の定着確認テストを毎回実施し、採点された結果を次回に返却する。また、E-learningポータルの「水理学Ⅱ」にある毎回の授業内容について理解することで予習となる。さらにすでに習った箇所の関連項目の練習問題、課題等を解答することで復習となる。
注意点:
演習問題を数多く解いて内容を十分に理解すること。ノートをしっかりととること。水理学を深く理解するために、身近な水の流れに興味をいだき、流れの不思議さを発見するよう心がけること。電卓を持参すること。本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習および課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が90時間に相当する学習内容である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
管水路の流れ(単線管路) 各種損失を有する単線の管路においてベルヌーイの定理を適用し流量を求める。 |
管水路の摩擦損失水頭、形状損失水頭が理解できる
|
2週 |
管水路の流れ(バイパス管路) 単線管路の例題を解く。バイパス管路について、各種の損失を考慮して各管路の流量を求める。 |
バイパス管路の問題が解ける
|
3週 |
管水路の流れ(管路網) ハーディ-クロス法の考え方を学習し、簡単な例を解いてみる。 |
管路網計算の問題が解ける
|
4週 |
管水路の流れ(サイホン、水車とポンプ) サイホンについて身近な例をあげながら、サイホンが機能する条件などを学習する。水車とポンプについて学習し、例題を解く。 |
サイホン、水車、ポンプの問題が解ける
|
5週 |
開水路の流れの分類と比エネルギー(1) 開水路の流れの分類、比エネルギー、限界水深の定義などについて学習する。 |
開水路の流れの分類が理解できる 比エネルギーと限界水深の関係が理解できる
|
6週 |
比エネルギー(2) 小丘を越える流れの水面形について比エネルギーで説明する。ゲートからの流出の例を比エネルギーで説明する。 |
比エネルギーを小丘を越える流れに適用して水面形の変化を説明できる
|
7週 |
流れの遷移(1)(常流から射流、支配断面) 常流から射流に変化する流れについて、ダムを越流する流れを例に学習する。 |
常流から射流に変化する流れの遷移が説明できる
|
8週 |
中間試験
|
|
2ndQ |
9週 |
流れの遷移(2)(射流から常流) 射流から常流に変化する流れについて、跳水を例に学習する。 |
射流から常流に変化する流れの遷移が説明できる
|
10週 |
開水路の等流(1) 等流について学習する。平均流速公式、粗度係数、等流水深について学習する。 |
等流とはどのような流れかを説明できる 平均流速公式を適用して問題が解ける
|
11週 |
開水路の等流(2) 水理特性曲線について学習する。合成粗度係数、水理学的に有利な断面について学習する。 |
水理特性曲線、合成粗度係数、水理学的に有利な断面について説明できる
|
12週 |
開水路の不等流(1)(基礎式と水面形の分類1) 広幅長方形断面水路の場合の不等流の基礎式から、緩勾配と急勾配に分けて水面形を分類する。 |
不等流とはどのような流れかを説明できる 不等流の基礎式から水面形の分類ができる
|
13週 |
開水路の不等流(2)(水面形の分類2と水面形計算) 分類された水面形が実際の開水路のどのような場所で見られるかについて学習する。 |
分類された不等流の水面形が実際どのような場所で見られるかを説明できる
|
14週 |
開水路の不等流(3)(水面形計算) 種々の条件に対して水面形計算を行う。 |
不等流の水面形を逐次近似計算で求められる
|
15週 |
段波と洪水波 ゲートの急開閉の際に、ゲーチ前後に発生する段波について学習する。洪水波について学習する。 |
段波と洪水波について説明できる 伝播速度が求められる
|
16週 |
期末試験
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 水理 | 水理学で用いる単位系を説明できる。 | 4 | |
完全流体の運動方程式(Eulerの運動方程式)を説明できる。 | 4 | |
連続の式を説明できる。 | 4 | |
ベルヌーイの定理を説明でき、これを応用(ベンチュリーメータなど)した 計算ができる。 | 4 | |
運動量保存則を説明でき、これを応用した計算ができる。 | 4 | |
比エネルギー、フルード数、常流と射流、限界水深(ベスの定理、ベランジェの定理)、跳水現象について、説明できる。 | 4 | |
層流と乱流について、説明できる。 | 4 | |
流体摩擦(レイノルズ応力、混合距離)を説明できる。 | 4 | |
管水路の摩擦以外の損失係数について、説明できる。 | 4 | |
各種の管路の流れが計算できる。 | 4 | |
開水路の等流(平均流速公式、限界水深、等流水深)について、計算できる。 | 4 | |
開水路不等流の基礎方程式を説明できる。 | 4 | |
評価割合
| 試験 | 定着確認テスト | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 70 | 30 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 10 | 10 | 0 | 0 | 0 | 0 | 20 |
専門的能力 | 60 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 80 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |