社会基盤メインテナンス工学

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 社会基盤メインテナンス工学
科目番号 0103 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 都市システム工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 社会インフラ メンテナンス学 Ⅰ総論編 Ⅱ工学編(土木学会;丸善出版)
担当教員 新田 耕司

到達目標

(1) 工学的・経営的・社会経済的知識から社会インフラをマネジメントする必要性を理解し,説明できる。
(2) 社会インフラのメンテナンスの基本的な考え方を理解した上で,社会インフラのメンテナンスの現状と課題について説明できる。
(3) 社会インフラのメンテナンスの標準的な流れを理解し,メンテナンスマネジメントについて説明できる。
(4) 各種構造物(人工公物及び自然公物)の具体的なメンテナンスの内容を理解し,基本的な考え方や標準的な方法について説明できる。
(5) 社会インフラの機能(施設)別のメンテナンスの現状及び課題について理解し,具体的なインフラメンテナンスの重要事例を踏まえた課題解決が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1工学的・経営的・社会経済的知識から社会インフラをマネジメントする必要性を理解し,説明できる工学的・経営的・社会経済的知識から社会インフラをマネジメントする必要性を理解している工学的・経営的・社会経済的知識から社会基盤メインテナンスの必要性を理解していない
評価項目2社会インフラのメンテナンスの基本的な考え方を理解した上で,社会インフラのメンテナンスの現状と課題について説明できる社会インフラのメンテナンスの現状と課題について理解している社会インフラのメンテナンスの現状と課題について理解していない
評価項目3社会インフラのメンテナンスの標準的な流れを理解し,メンテナンスマネジメントについて説明できる社会インフラのメンテナンスの標準的な流れを理解している社会インフラのメンテナンスの標準的な流れを理解していない
評価項目4各種構造物(人工公物及び自然公物)の具体的なメンテナンスの内容を理解し,基本的な考え方や標準的な方法について説明できる各種構造物(人工公物及び自然公物)の具体的なメンテナンスの内容,基本的な考え方及び標準的な方法について理解している各種構造物(人工公物及び自然公物)の具体的なメンテナンスの内容,基本的な考え方及び標準的な方法について理解していない
評価項目5社会インフラの機能(施設)別のメンテナンスの現状及び課題について理解し,具体的なインフラメンテナンスの重要事例を踏まえた課題解決が説明できる社会インフラの機能(施設)別のメンテナンスの現状及び課題について理解している社会インフラの機能(施設)別のメンテナンスの現状及び課題について理解していない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (E) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 我が国は地形が複雑で自然条件が厳しく,また自然災害が多いため,十分なメンテナンスなくしては社会インフラは容易に荒廃してしまう事実が顕在している。したがって,合理的かつ効率的に,必要にして十分な保全・維持管理を行うことが重要である。本科目では,土木工学・環境工学において社会インフラメンテナンス学とはどのようなものであるか,その概念や理論を習得する。
 本科目は、建設コンサルタント会社におけるコンクリート構造物の設計、各種インフラ施設の点検業務、アセットマネジメントを代表とするインフラマネジメント業務等の30年程度の実務経験から、実態に則したインフラメンテナンスについて講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義形式を基本とし、記述力向上のためのレポート提出を定期的に行う。
本科目に関する明石高専の連絡員:三好 崇夫
注意点:
(1) 授業における意見発表・意見交換に積極的である。(2) 本科目は,授業で保証する学習時間と,予習・復習および課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が90時間に相当する学習内容である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 社会インフラメンテナンス学概論
社会インフラのメンテナンスに関するイノベーションについて講義し,メンテナンス,マネジメントの重要性についても解説する。
社会インフラのメンテナンス及びマネジメントの重要性を認識するとともに,説明できる。
2週 社会インフラマネジメント総論(1)
社会インフラの役割,社会インフラを支える多様な要素,社会インフラのメンテナンスの現状と課題及び取り組み(法制度等)を解説する。
社会インフラの役割,社会インフラを支える多様な要素,社会インフラのメンテナンスの現状と課題及び取り組み(法制度等)を認識するとともに,説明できる。
3週 社会インフラマネジメント総論(2)
社会インフラのメンテナンスの現状と課題及び取り組み(経済・財政,組織・体制,調達制度,人材育成,アカウタビリティ)を解説する。
社会インフラのメンテナンスの現状と課題及び取り組み(経済・財政,組織・体制,調達制度,人材育成,アカウタビリティ)を認識するとともに,説明できる。
4週 社会インフラメンテナンス概論
社会インフラメンテナンスの全体像及び流れとその内容について解説するとともに,技術者に求められる能力と役割を解説についても解説する。
社会インフラメンテナンスの全体像及び流れとその内容について理解するとともに,技術者に求められる能力と役割を認識し,説明できる。
5週 各種構造物のメンテナンス(1)
鋼構造物の技術基準の変遷,代表的変状例を紹介し,メンテナンスの各項目について解説する。
鋼構造物の技術基準の変遷,代表的変状例,メンテナンスの各項目について認識するとともに,説明できる。
6週 各種構造物のメンテナンス(2)
コンクリート構造物の特徴,代表的変状例を紹介し,メンテナンスの各項目について解説する。
コンクリート構造物の特徴,代表的変状例,メンテナンスの各項目について認識するとともに,説明できる。
7週 各種構造物のメンテナンス(3)
土構造物及びトンネル構造物の特徴,代表的変状例を紹介し,メンテナンスの各項目について解説する。
土構造物及びトンネル構造物の特徴,代表的変状例,メンテナンスの各項目について認識するとともに,説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 各種構造物のメンテナンス(4)
自然公物の代表的損傷例を紹介し,管理の必要性について解説する。
自然公物の代表的損傷例,管理の必要性について認識するとともに,説明できる。
10週 社会インフラ部門別メンテナンス(1)
自然外力制御・水利系施設の概要及び維持管理の実態について解説する。
自然外力制御・水利系施設の概要及び維持管理の実態について認識するとともに,説明できる。
11週 社会インフラ部門別メンテナンス(2)
生活環境維持・ライフライン系施設の概要及び維持管理の実態について解説する。
生活環境維持・ライフライン系施設の概要及び維持管理の実態について認識するとともに,説明できる。
12週 社会インフラ部門別メンテナンス(3)
経済活動の基盤・交通運輸系施設(道路)の概要及び維持管理の実態について解説する。
経済活動の基盤・交通運輸系施設(道路)の概要及び維持管理の実態について認識するとともに,説明できる。
13週 社会インフラ部門別メンテナンス(4)
経済活動の基盤・交通運輸系施設(鉄道)の概要及び維持管理の実態について解説する。
経済活動の基盤・交通運輸系施設(鉄道)の概要及び維持管理の実態について認識するとともに,説明できる。
14週 社会インフラ部門別メンテナンス(5)
経済活動の基盤・交通運輸系施設(港湾,空港)の概要及び維持管理の実態について解説する。
経済活動の基盤・交通運輸系施設(港湾,空港)の概要及び維持管理の実態について認識するとともに,説明できる。
15週 インフラメンテナンスの重要事例
インフラメンテナンスの重要事例を紹介し、技術者として社会インフラのメンテンスの今後の取り組みについても解説する。
インフラメンテナンスの重要事例を認識し、技術者として社会インフラのメンテンスの今後の取り組みについて説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3前1,前2,前3,前4,前15

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合801001000100
基礎的能力305050040
専門的能力505050060