科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 公共
科目番号 4202 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 都市システム工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 谷田部玲生他『高等学校 公共』第一学習社。
担当教員 黒杭 良美

到達目標

1. 現代社会を構成する様々な事象に関する基礎的な事実を正確に理解する。
2. 時代とともに変化する課題や問題に対処するために、私たちにどのような責任があり、役割を果たしているのかについて客観的に理解する。
3. 学生同士の意見交換を通じて、考え方の多様性や多面的・多角的な考え方の重要性を理解し、他者の異なる意見への受容性を高める。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1現代の諸課題に関する基本的な知識を熟知している。現代の諸課題に関する基本的な知識を持っている。現代の諸課題に関する基本的な知識が不十分である。
評価項目2課題や問題に対処するため、現代社会に生きる人間がどのような役割を期待され果たしてきたかについて客観的に説明できる。課題や問題に対処するため、現代社会に生きる人間がどのような役割を期待され果たしてきたかについて理解できる。課題や問題に対処するため、現代社会に生きる人間がどのような役割を期待され果たしてきたかについての理解が不十分である。
評価項目3現代の諸課題について、主体的に考察でき自身の意見をもとに議論できる。現代の諸課題について、主体的に考察できる。現代の諸課題についての理解が不十分で、主体的に考察できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
本科目では、現代社会を構成する様々な事象についての基本的な知識を学習すると同時に、時代とともに変化する課題や問題をめぐり、私たちに何ができるのかについて考察する。
また、私たちが日常生活を営む公共的な空間における様々な事象に問題意識を持ち、それについての思考を養う機会としたい。
授業の進め方・方法:
板書、教科書、配布資料を用いながら授業を進める。

本授業は、学生による考察、意見交換、発表(考えの共有)、教員による概念等説明から構成される。授業冒頭に「現代の諸課題」とは何か、その問題や解決方法等について学生が各々で考える。その後に学生同士(グループ)で意見交換を行い、それぞれの考えを発表し共有する。これらの発表がなされた後で、社会で実際にとられている政策や、課題を理解するための概念等を教員が説明する。
注意点:
自由な意見交換を通じて、他者の考えを受け止め、他者に考えを伝える双方向のコミュニケーション能力を磨く。また、社会に対する俯瞰的な視野や問題解決能力を養う手がかりとする。加えて異なる意見の存在を知り、それを受容し、共感する能力を高める。

合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
現代社会の問題・課題とは何か
現代社会の問題や課題を考えるうえで必要なことは何かについて学ぶ。
2週 主題1:法や規範の意義と役割 法や規範が現代社会で果たす役割や期待されている役割を理解する。
3週 主題2:契約と消費者の権利・責任 契約が対等な当事者間の合意といえるための条件を理解する。
4週 主題3:司法参加の意義 国民が司法に参加する意義や責任を考察する。
5週 主題4:政治参加と公正な世論の形成 国民が政治に参加する意義や責任を考察する。
6週 主題5:国際社会と国家主権 国際社会と国内社会との共通点・相違点を理解する。
7週 主題6:日本の安全保障と防衛 日本に安全や平和をもたらすものとは何かを考察する。
8週 前期前半(1stQ)のふりかえり 第1~7週の内容を復習する。
2ndQ
9週 主題7:国際社会の変化と日本の役割 国際平和と日本が果たしてきた役割について学ぶ。
10週 主題8:雇用と労働問題 現在の日本の労働環境の変化や課題について理解する。
11週 主題9:社会の変化と職業観 社会の変化と働き方には密接な関係があることを理解する。
12週 主題10:市場経済の機能と限界 市場の機能や競争の重要性を理解する。
13週 主題11:金融のはたらき 金融の仕組みや金融機関の働きについて理解する。
14週 主題12:財政の役割と社会保障 国の行う財政が国民生活と大きな関係があることについて学ぶ。
15週 主題13:経済のグローバル化 グローバル化する貿易・金融の仕組みについて理解する。
16週 期末試験 筆記試験を実施する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会地理歴史的分野世界の資源、産業の分布や動向の概要を説明できる。3前10,前11,前12
民族、宗教、生活文化の多様性を理解し、異なる文化・社会が共存することの重要性について考察できる。3前10,前11,前12
近代化を遂げた欧米諸国が、19世紀に至るまでに、日本を含む世界を一体化していく過程について、その概要を説明できる。2前6
帝国主義諸国の抗争を経て二つの世界大戦に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、平和の意義について考察できる。2前6,前7
第二次世界大戦後の冷戦の展開からその終結に至る日本を含む世界の動向の概要を説明し、そこで生じた諸問題を歴史的に考察できる。2前7,前9,前15
19世紀後期以降の日本とアジア近隣諸国との関係について、その概要を説明できる。2前7,前9,前15
公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3前1
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。3前2,前3,前4,前5,前12,前13,前14
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3前1
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史高度情報通信ネットワーク社会の中核にある情報通信技術と倫理との関わりを説明できる。3前2
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前1
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前1
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前1
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2前2,前3,前4,前5,前6,前7,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3前1,前8
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。2前8,前16
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。2前8,前16
事実をもとに論理や考察を展開できる。3前8,前16
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。2前8,前16

評価割合

期末試験小テスト平常点(課題)態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合303040000100
基礎的能力303040000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000