サイエンスⅡB

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 サイエンスⅡB
科目番号 4206 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「新編化学基礎」東京書籍、「センサー 総合化学」啓林館、「フォトサイエンス 化学図録」数研出版
担当教員 櫻井 康博

到達目標

1. 物質の構成(粒子の結合に関する事項を含む)に関する基本事項について説明や計算ができる。
2. 化学反応式が取り扱え、反応量の関係に関する基本事項について説明や計算ができる。
3. 酸・塩基に関する基本事項について説明や計算ができる。
4. 酸化・還元反応に関する基本事項について説明や計算ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質の構成(粒子の結合に関する事項を含む)に関する基本事項について的確な説明や正確な計算が十分にできる。物質の構成(粒子の結合に関する事項を含む)に関する基本事項について説明や計算ができる。物質の構成(粒子の結合に関する事項を含む)に関する基本事項について説明や計算ができない。
評価項目2化学反応式が取り扱え、反応量の関係に関する基本事項について的確な説明や正確な計算が十分にできる。化学反応式が取り扱え、反応量の関係に関する基本事項について説明や計算ができる。化学反応式が取り扱え、反応量の関係に関する基本事項について説明や計算ができない。
評価項目3酸・塩基に関する基本事項について的確な説明や正確な計算が十分にできる。酸・塩基に関する基本事項について説明や計算ができる。酸・塩基に関する基本事項について説明や計算ができない。
評価項目4酸化・還元反応に関する基本事項について的確な説明や正確な計算が十分にできる。酸化・還元反応に関する基本事項について説明や計算ができる。酸化・還元反応に関する基本事項について説明や計算ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
化学物質の性質や化学反応に関する基礎知識を習得する。習得した化学の基礎事項をくらしや生活環境と関連付けて役立てる。化学の基礎理論を理解することによって、科学的思考を養う。
授業の進め方・方法:
授業は講義形式で行う。
注意点:
日常生活を科学的に考察することによって、「化学」が身近な存在であることを認識して欲しい。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション:化学を学ぶに際して 化学の有用性と身近なモノとの関わりを理解し、説明できる。化学物質の有効性と生体や環境へのリスクを理解し、説明できる。
2週 物質の構成-1:純物質と混合物 純物質と混合物の性質を理解し、説明できる。
3週 物質の構成-2:元素、物質の三態 物質を構成する元素、物質の三態、状態変化を理解し、説明できる。
4週 物質の構成-3:原子の性質 原子について、電子配置、周期表、同位体を理解し、説明できる。
5週 化学結合-1:イオンの性質とイオン化エネルギー イオンの性質、イオン化エネルギーについて理解し、説明できる。
6週 化学結合-2:イオン結合とイオン結晶 イオン結合、イオン結晶について理解し、説明できる。
7週 化学結合-3:分子、共有結合、配位結合 分子、共有結合、配位結合について理解し、説明できる。
8週 化学結合-4:金属結合、化学結合 電子のふるまいと金属結合、金属の性質および化学結合について理解し、説明できる。
2ndQ
9週 物質の構成、化学結合に関してのまとめ 物質の構成、化学結合結合に関する基本事項について理解し、基礎的な問題を解くことができる。化学反応式の基礎を身につける。
10週 化学反応式と反応量の関係-1:原子量、分子量、式量 原子量・分子量・式量を理解し、説明できる。
11週 化学反応式と反応量の関係-2:モル質量 物質量についてmol、モル質量を理解し計算できる。
12週 化学反応式と反応量の関係-3:溶液の濃度 溶液の濃度について、モル濃度、質量パーセント濃度を理解し、計算できる。
13週 化学反応式と反応量の関係-4:化学反応式とイオン反応式 化学反応式やイオン反応式を理解し、説明できる。
14週 化学反応式と反応量の関係-5:反応式の量的関係 化学反応式の量的関係を説明でき、必要な計算ができる。
15週 化学反応式と反応量の関係-6 化学反応式に関する基礎問題を解くことが出来る。
16週 期末試験 前期の内容に関する基礎問題を80 %以上正答できる。
後期
3rdQ
1週 酸・塩基の反応-1:酸・塩基の性質 酸と塩基の性質について理解し、説明できる。アレニウス、ブレンステッドローリーの酸・塩基を理解し、説明できる。
2週 酸・塩基の反応-2:価数と電離度 価数、電離度を理解し、酸と塩基の強弱を説明できる。
3週 酸・塩基の反応-3:水素イオン濃度 水素イオン濃度について理解し、説明できる。
4週 酸・塩基の反応-4:pHと指示薬 pH、指示薬について理解し、測定方法、pHの変化について考察、説明できる。
5週 酸・塩基の反応-5:中和反応と塩 中和反応について理解できる。塩の性質を理解し、説明できる。
6週 酸・塩基の反応-6:中和滴定 中和滴定について理解し、説明できる。
7週 酸・塩基の反応ー7 酸・塩基の反応に関する基礎問題が解ける。
8週 酸化・還元反応-1:酸化と還元 酸化と還元について理解し、説明できる。
4thQ
9週 酸化・還元反応-2:酸化数の変化 酸化数について理解し、酸化・還元反応前後の変化を説明できる。
10週 酸化・還元反応-3:酸化剤、還元剤 代表的な酸化剤、還元剤の性質を理解し説明できる。
11週 酸化・還元反応-4:酸化還元反応式 酸化還元反応式を理解し、説明できる。
12週 酸化・還元反応-5:金属の酸化還元反応 金属の酸化還元反応について理解できる。
13週 酸化・還元反応-6:イオン化傾向 イオン化傾向について説明できる。
14週 酸化・還元反応-7:電池 電池の仕組みについて理解し、説明できる。
15週 酸化・還元反応-8 酸化・還元に関する基礎問題が解ける。
16週 期末試験 後期の内容に関する基礎問題を80 %以上正答できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。2前1
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。2前1
物質が原子からできていることを説明できる。3前2,前3,前4,前5
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前2,前3,前4,前5
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3前2,前3,前4,前5
純物質と混合物の区別が説明できる。3前2,前3,前4,前5
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3前2,前3,前4,前5
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3前2,前3,前4,前5
同位体について説明できる。3前2,前3,前4,前5
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3前2,前3,前4,前5
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3前2,前3,前4,前5
価電子の働きについて説明できる。3前2,前3,前4,前5
原子のイオン化について説明できる。3前2,前3,前4,前5
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3前2,前3,前4,前5
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3前2,前3,前4,前5
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3前2,前3,前4,前5
イオン式とイオンの名称を説明できる。3前6,前7
イオン結合について説明できる。3前6,前7
イオン結合性物質の性質を説明できる。3前6,前7
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3前6,前7
共有結合について説明できる。3前6,前7
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3前6,前7
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3前6,前7
金属の性質を説明できる。3前6,前7
原子の相対質量が説明できる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3前10,前11,前12,前13,前14,前15
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。2後2,後3,後4,後5,後6,後7
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7
中和滴定の計算ができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7
酸化還元反応について説明できる。3後10,後11,後12,後13,後14,後15
イオン化傾向について説明できる。3後10,後11,後12,後13,後14,後15
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3後10,後11,後12,後13,後14,後15
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3

評価割合

試験その他合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000