コンクリート構造学

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 コンクリート構造学
科目番号 4416 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 都市システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 テキスト:コンクリート構造工学(森北出版)/その他:適宜、参考資料を配布する。
担当教員 武田 字浦

到達目標

(1)コンクリート構造の基本原理が理解でき、終局限界状態での部材の安全性が検討できる。
(2)使用限界での部材の安全性が検討できる。
(3)限界状態設計法を用いて断面算定ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1終局限界状態での部材の安全性を詳細に計算できる。終局限界状態での部材の安全性を計算できる。終局限界状態での部材の安全性を計算できない。
評価項目2使用限界での部材の安全性が具体的に説明できる。使用限界での部材の安全性が説明できる。使用限界での部材の安全性が説明できない。
評価項目3限界状態設計法を用いて複雑な断面算定ができる。限界状態設計法を用いて断面算定ができる。限界状態設計法を用いて断面算定ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
身近な建設物を構成しているコンクリート構造の原理と設計手法の基礎を学ぶことで、将来、各種コンクリート構造物を設計する能力を養う。限界状態設計法による安全性、使用性、耐久性に関する照査方法より各種部材の設計方法を学ぶことで、技術者としての倫理観を習得する。
授業の進め方・方法:
講義形式で行う。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習および課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が90時間に相当する学習内容である。授業中には演習問題を解くので、必ず電卓を持参すること。本科目用に、ノートを用意すること。身の回りのコンクリート構造物に関心を持つこと。関連科目:建設材料、工学実験Ⅰ、構造力学
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 鉄筋コンクリート構造の基本的な考え方と設計法
コンクリート構造の種類とコンクリート構造物の設計法
コンクリート構造の種類とコンクリート構造物の設計法について説明できる。
2週 曲げモーメントを受けるRCはりの力学挙動-1
RCはりに関する基本事項
曲げモーメントを受けるRCはりの基本事項について説明できる。
3週 曲げモーメントを受けるRCはりの力学挙動-2
安全性の照査:曲げ耐力の算定
曲げモーメントを受けるRCはりの曲げ耐力の算定ができる。
4週 曲げモーメントを受けるRCはりの力学挙動-3
安全性の照査:破壊形式の判定
曲げモーメントを受けるRCはりの破壊形式の判定ができる。
5週 コンクリート構造演習(1)
曲げモーメントを受けるRCはりの安全性の照査
曲げモーメントを受けるRCはりの安全性の照査ができる。
6週 曲げモーメントを受けるRCはりの力学挙動-4
使用性の照査:ひび割れ幅の算定
曲げモーメントを受けるRCはりに発生するひび割れ幅を算定できる。
7週 曲げモーメントを受けるRCはりの力学挙動-5
使用性の照査:たわみの算定
曲げモーメントを受けるRCはりに発生するたわみを算定できる。
8週 コンクリート構造演習(2)
曲げモーメントを受けるRCはりの使用性の照査
曲げモーメントを受けるRCはりの使用性の照査ができる。
4thQ
9週 せん断を受けるRCはりの力学挙動-1
RCはりの破壊形態とせん断応力度、せん断力に対する抵抗のしくみ
RCはりの破壊形態とせん断応力度、せん断力に対する抵抗のしくみについて理解し、せん断補強鉄筋を有さないはりのせん断耐力が算定できる。
10週 せん断を受けるRCはりの力学挙動-2
RCはりのせん断耐力の算定
RCはりのせん断耐力の算定について理解し、せん断補強鉄筋を有するはりのせん断耐力が算定できる。
11週 コンクリート構造演習(3)
RCはりのせん断破壊に対する安全性の照査
RCはりのせん断破壊に対する安全性の照査ができる
12週 軸力と曲げモーメントを受けるRC柱の力学挙動
中心軸圧縮力を受けるRC柱の中心軸圧縮耐力、偏心軸圧縮力を受けるRC柱の破壊形態と断面耐力一定軸圧縮力作用下における終局曲げモーメント、軸力と曲げモーメントの相互作用曲線と破壊形態
軸力と曲げモーメントを受けるRC柱の力学挙動について理解し、曲げ耐力を算定できる
13週 プレストレストコンクリート-1
材料、ケーブル、定着具、プレストレス導入
材料、ケーブル、定着具、プレストレス導入について説明できる
14週 プレストレストコンクリート-2
プレストレストコンクリートの原理、設計の基本
プレストレストコンクリートの原理、設計の基本について理解し、部材断面に作用する応力度が算定できる。
15週 コンクリート構造物の耐久性と構造細目 コンクリート構造物の耐久性設計と構造細目について説明できる
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建設系分野材料材料に要求される力学的性質及び物理的性質に関する用語、定義を説明できる。4後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
鋼材の種類、形状を説明できる。4後1,後2,後9,後13
鋼材の力学的性質(応力-ひずみ関係、降伏強度、引張強度、弾性係数等)を説明できる。4後2,後3,後4,後5,後8,後14
コンクリートの長所、短所について、説明できる。4後1,後14
耐久性に関する各種劣化要因(例、凍害、アルカリシリカ反応、中性化)を説明できる。4後15
プレストレストコンクリートの特徴、分類について、説明できる。4後1,後13,後14
プレストレス力の算定及び断面内の応力度の計算ができ、使用性を検討できる。4後11,後13,後14
コンクリート構造の種類、特徴について、説明できる。4後1,後5,後8,後11,後15
コンクリート構造の代表的な設計法である限界状態設計法、許容応力度設計法について、説明できる。4後1,後2,後5,後6,後8
曲げモーメントを受ける部材の破壊形式を説明でき、断面破壊に対する安全性を検討できる。4後3,後4,後5
曲げモーメントを受ける部材の断面応力度の算定、使用性(ひび割れ幅)を検討できる。4後5,後6,後7,後8,後12,後13,後14
せん断力を受ける部材の破壊形式を説明でき、せん断力に対する安全性を検討できる。4後9,後10,後11
構造断面1次モーメントを理解し、図心を計算できる。4後5,後6,後7,後8,後12
断面2次モーメント、断面係数や断面2次半径などの断面諸量を理解し、それらを計算できる。4後5,後6,後7,後8,後12,後13,後14
橋梁に作用する荷重の分類(例、死荷重、活荷重)を説明できる。4後1,後5,後8
各種示方書に基づく設計法(許容応力度、終局状態等)の概要を説明でき、安全率、許容応力度などについて説明できる。4後1,後5,後8
軸力を受ける部材、圧縮力を受ける部材、曲げを受ける部材や圧縮と曲げを受ける部材などについて、その設計法を説明でき、簡単な例に対し計算できる。4後12,後13,後14
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
複数の情報を整理・構造化できる。3後1,後2,後3,後4,後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15

評価割合

試験演習課題相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合504001000100
基礎的能力1000100020
専門的能力4040000080
分野横断的能力0000000