概要:
製図の概要と,簡単な構造物の設計方法や3D CADソフトの使用方法について学び,実際に構造物の設計と3Dモデルの作成を通じて,土木構造物の設計や製図,3Dモデルに関する能力を養う.グループワークとして,与えられた課題の解決に向けて,企画から設計,3D CADソフトを用いた3Dモデルの作成や成果発表をさせる.これにより,設計,製図や3D CADソフトの使用方法について理解を深めさせるとともに,プレゼンテーション力を身に着けさせる.本科目は,橋梁メーカーで鋼橋,鋼構造物の設計に従事していた教員が,その経験を活かし,簡単な構造物の設計計算や3D CADソフトを用いた3Dモデルの作成方法について授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
講義形式で簡単な構造物の設計,3D CADソフトの使用方法について説明する.その後,各自が与えられた条件のもとに設計計算,3D CADソフトによる製図や3Dモデルの作成を行う.グループワークとして,小中学生向けにものつくりや実験を通じて土木分野の魅力を紹介するための教材を考案し,その3Dモデルやアニメーションを3D CADソフトで作成する.また,考案した教材のセールスポイントや活用イメージ等について,グループごとにプレゼンテーションを行う.
注意点:
身の回りの社会インフラについて興味をもって観察すること.各自の土木工学のイメージを現時点と入学前とで比較して異なる点について整理し,小中学生に伝えたい土木工学の魅力を一つ以上見つけておくこと.本科目は,授業で保証する学習時間と,予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が,90時間に相当する学習内容である.
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/4以上の欠課
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
製図の概要 |
線と文字の種類,手描き製図による場合の線分の等分法,投影法の分類や正投影法,図面の大きさと配置,寸法に関する規約とその記入法について理解できる.
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2週 |
3D CADソフトの概要 |
3D CADソフトの概要とそのインストール方法が理解できる
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3週 |
ボルト継手の設計1 |
ボルト継手の構造,ボルトの種類,ボルトの配置間隔などが理解できる
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4週 |
ボルト継手の設計2 |
必要なボルト本数が計算できる
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5週 |
3D CAD実習1 |
3D CADソフトの基本的な操作方法について理解できる
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6週 |
3D CAD実習2 |
ファイルのオープンやクローズ,保存ができる
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7週 |
3D CAD実習3 |
矩形や円形を用いて2次元のスケッチができる
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8週 |
3D CAD実習4 |
2次元のスケッチに寸法を与えて所定の形状に修正できる
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4thQ |
9週 |
3D CAD実習5 |
2次元のスケッチから3次元モデルが作成できる
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10週 |
小中学生向けの教材づくり1 |
グループ内で教材案を出すことができる.
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11週 |
小中学生向けの教材づくり2 |
各グループで教材案を絞り込み,採用された案について提案書にまとめることができる
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12週 |
小中学生向けの教材づくり3 |
教材の設計や手描き図が作成できる
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13週 |
小中学生向けの教材づくり4 |
3D CADを用いて教材の3次元モデルが作成できる
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14週 |
小中学生向けの教材づくり5 |
教材の使い方,活用方法やセールスポイントについて説明したプレゼンテーション用スライドが作成できる
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15週 |
考案した教材に関するプレゼンテーション |
各グループで開発した教材について,その特長や活用方法,セールスポイントについて,わかりやすく説明できる.
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16週 |
期末試験実施せず |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 製図 | 線と文字の種類を説明できる。 | 4 | 前6,後1 |
平面図形と投影図の描き方について、説明できる。 | 4 | 前6,後1 |
CADソフトウェアの機能を説明できる。 | 4 | 前9,前10,前11,前12,後2 |
図形要素の作成と修正について、説明できる。 | 4 | 前9,前10,前11,前12,後5,後6,後7,後9 |
画層の管理を説明できる。 | 4 | 前10,前11,後8 |
図の配置、尺度、表題欄、寸法と寸法線の規約について、説明できる。 | 4 | 前6,後1 |
与えられた条件を基に設計計算ができる。 | 4 | 前2,前4,前5,前8,前9,前13,前14,前15,後3,後4,後12 |
設計した物をCADソフトで描くことができる。 | 4 | 前10,前12,後9,後13 |
分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。 | 1 | 前1,前2,前3,前4,前5,前7,前8,前10,前11,前12,前13,前14,前15,後10,後11,後14,後15 |