情報処理Ⅱ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 情報処理Ⅱ
科目番号 5424 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 都市システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 Rグラフィックスクックブック 第2版 (Winston Chang:著,石井弓美子・河内崇・瀬戸山雅人:訳,オライリー・ジャパン)
担当教員 石松 一仁

到達目標

1) Rの基本的なグラフィックコードを理解し,説明できる.
2) Rを用いたビッグデータの可視化について適切な手法を選択し,処理手順を設計できる.
3) Rを用いて学術論文に掲載できるレベルのグラフを自在に作成することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1Rの基本的なグラフィックコードを理解し,十分に説明できる.Rの基本的なグラフィックコードを理解し,説明できる.Rの基本的なグラフィックコードを理解し,説明できない.
評価項目2Rを用いたビッグデータの可視化について適切な手法を選択し,具体的な処理手順を設計できる.Rを用いたビッグデータの可視化について適切な手法を選択し,処理手順を設計できる.Rを用いたビッグデータの可視化について適切な手法を選択し,処理手順を設計できない.
評価項目3Rを用いて学術論文に掲載できるレベルのグラフを自在に作成することができる.Rを用いて学術論文に掲載できるレベルのグラフを作成することができる.Rを用いて学術論文に掲載できるレベルのグラフを作成することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 この科目は,民間シンクタンクに在籍し,都市・地域計画および経済分析を担当していた教員が,統計解析の標準ツールとなったRの強力なグラフィックパッケージであるggplot2を使って,グラフを作成する手法を理解させる.棒グラフや折れ線グラフ,散布図といった基本的なグラフから,箱ひげ図,バイオリンプロット,ドットプロットといったさまざまなグラフィックスの作成方法だけでなく,こうしたグラフのきめ細かいカスタマイズ方法,効果的な表示方法,色の使い方,さらには文書用データへの変換方法まで,グラフに関することはほとんど理解させる.
授業の進め方・方法:
 教科書に基づいた講義を行う.
成績評価は,学習成果の達成度を,期末試験(40%),演習レポート課題(50%),質疑応答などの授業への取り組み状況(10%)から総合して行い,60%以上に達成したものを合格とする.
注意点:
 Rの基本的なグラフィックコードを理解し,演習を通して確実に自分のものとしていく.演習などを通して,ビッグデータの可視化について適切な手法を選択し,具体的な処理手順の設計手法を習得する.Rは,入力した命令どおりにしか動かないため,「やりたいこと」ができない場合,その原因は入力コードに必ず存在する.トラブルの解決法を論理的に探求する力が要求される.
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 R基礎Ⅰ
RとRstudioのインストール方法について解説する.
RとRstudioをインストールし,動作環境を整えることができる.
2週 R基礎Ⅱ
Rstudioの使い方,パッケージの基礎とインストール,データの「型」と「変数」の作成,プログラミングにおける関数の基礎について学ぶ.
RもしくはRstudioにパッケージをインストールすることができる.また,データの「型」と「変数」の作成ができ,プログラミングにおける関数の基礎について説明することができる.
3週 R基礎Ⅲ
データの取り込み,データフレームの扱いについて学ぶ.
RもしくはRstudioにデータを取り込み,取り込んだデータを自在に整形することができる.
4週 ビッグデータの可視化Ⅰ
baseパッケージを使ったデータの基本的なプロット方法について学ぶ
baseパッケージを使って,データの基本的なプロットをすることができる.
5週 ビッグデータの可視化Ⅱ
ggplot2パッケージを使った棒グラフの作成方法について学ぶ.
ggplot2パッケージを使って,自在に棒グラフを作成することができる.
6週 ビッグデータの可視化Ⅲ
ggplot2パッケージを使った折れ線グラフの作成方法について学ぶ.
ggplot2パッケージを使って,自在に折れ線グラフを作成することができる.
7週 ビッグデータの可視化Ⅳ
ggplot2パッケージを使った散布図の作成方法について学ぶ.
ggplot2パッケージを使って,自在に散布図を作成することができる.
8週 ビッグデータの可視化Ⅴ
ggplot2パッケージを使ったデータ分布の要約方法について学ぶ.
ggplot2パッケージを使って,自在にビッグデータ分布を要約することができる.
4thQ
9週 注釈
Rで作成したグラフに注釈を追加する方法について学ぶ.
Rで作成したグラフに,自在に注釈を追加することができる.
10週
Rで作成したグラフの軸をきれいに調整する方法について学ぶ.
Rで作成したグラフの軸を自在に調整することができる.
11週 凡例
Rで作成したグラフの凡例をきれいに調整する方法について学ぶ.
Rで作成したグラフの判例をきれいに調整することができる.
12週 ファセットと色
Rで作成したグラフをグループごとに並べて描写する方法と,色をきれいに調整する方法について学ぶ.
Rで作成したグラフをグループごとに並べて描写することができる.また,グラフの色をきれいに調整することができる.
13週 さまざまなグラフ
既存のカテゴリに属さない新しいタイプのグラフ(ネットワークグラフや3次元散布図)について学ぶ.
Rで新しいタイプのグラフ(ネットワークグラフや3次元散布図)を自在に作成することができる.
14週 図の出力とデータの前処理
Rで文書用に綺麗な図を出力する方法とビッグデータを前処理する方法について学ぶ.
Rで文書用に綺麗な図を出力することができる.また,Rでビッグデータを前処理することができる.
15週 総合演習
情報処理Ⅱで学んだグラフ作成手法の復習.
情報処理Ⅱで学んだグラフ作成手法について総合的に説明することができる.
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3後1,後16
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16
情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。3後1,後16
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後16
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3後5,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後16
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後16
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3後1,後16
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3後1,後16
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3後1,後16
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3後2,後3,後4,後5,後6,後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15,後16

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他レポート課題合計
総合評価割合4000100050100
基礎的能力00000000
専門的能力4000100050100
分野横断的能力00000000