工学実験Ⅱ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和05年度 (2023年度)
授業科目 工学実験Ⅱ
科目番号 5433 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 都市システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 地盤工学会編:「土質試験―基本と手引き―(第3回改訂版)」、地盤工学会、土木学会編:「水理実験解説書 平成25年版」、土木学会
担当教員 神田 佳一,鍋島 康之

到達目標

(1)地盤工学、水理学の基礎知識を応用・統合して、実践的に問題を発見・解決できる。
(2)実験装置・器具の使い方や実験方法、データ処理法を修得するとともに、得られた実験結果に対して適切な工学的考察ができる。
(3)得られた実験結果を実験レポートとしてまとめられる。
(4)グループ作業を通じて、協調性を養うとともに、指導的役割を果たすことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1地盤工学、水理学の基礎知識を応用・統合して実験項目ごとに基礎・応用問題発見・解決ができる地盤工学、水理学の基礎知識を応用・統合して実験項目ごとに基礎的な問題発見・解決ができる地盤工学、水理学の基礎知識を応用・統合して実験項目ごとに基礎的な問題発見・解決ができない
評価項目2実験装置・器具の使い方や実験方法、データ処理法が適切で、得られた結果に対して基礎・応用的な考察ができる実験装置・器具の使い方や実験方法、データ処理法が適切で、得られた結果に対して基礎的な考察ができる実験装置・器具の使い方や実験方法、データ処理法が適切で、得られた結果に対して基礎的な考察ができない
評価項目3得られた実験結果を正確に、わかりやすく、期限内にレポートとしてまとめられる得られた実験結果を正確にレポートとしてまとめられる得られた実験結果をレポートとしてまとめられない
評価項目4グループ作業を通じて、実験に必要な役割が把握でき、協働して作業を時間内に進められるよう指導的役割を果たすことができるグループ作業を通じて、実験に必要な役割が把握でき、協働して作業が進められるグループ作業を通じて、実験に必要な役割が把握でき、協働して作業が進められない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
3学年から始まる地盤工学、水理学の講義内容に合わせてそれぞれの実験を実施する。実験を通じて講義の内容を具体化し、より深く実践的に理解する。地盤工学と水理学の実験(授業)を2グループに分かれ並行して行う。
授業の進め方・方法:
第1週(鍋島担当)及び第2週(神田担当)を除き、毎週、地盤工学と水理学の実験(授業)を2グループに分かれ並行して行うので、学生はいずれかを交互に受講することになる。
神田担当の授業では,1回の授業で3種の実験を行った後、次週の授業では実験内容の発表(プレゼンテーション)を行う。
神田の連絡員:渡部守義
注意点:
実験の目標を正しく理解し、目的にかなった方法で細心の注意を払い実験する。各実験課題に対して、資料収集、実験実習及び理論解析を通して実験手法を学び、自主的に問題を解決する姿勢が重要である。
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/5以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 全般説明(地盤)
A、B班:地盤の実験の全般説明と試料の分取および含水比試験を行う。
地盤工学実験の全容を理解し、実験で使用する試料の採取と含水比について実験を通して理解できる
2週 全般説明(水理)
A、B班:水理実験の全般説明及びベンチュリ-計による流量測定・直角三角堰の流量係数の測定・オリフィスの流量係数測定の説明を行う。
水理実験の全容及びベンチュリ-計による流量測定・直角三角堰の流量係数の測定・オリフィスの流量係数測定の実験方法について理解できる
3週 試料調整、粒度試験(地盤)と・直角三角堰の流量係数の測定・層流・乱流の実験(1)(水理)
A班は試料調整、粒度試験を行う。
B班はベンチュリ-計による流量測定・直角三角堰の流量係数の測定・オリフィスの流量係数測定を行う。
粒度調整・粒度試験(地盤)とベンチュリ-計による流量測定・直角三角堰の流量係数の測定・オリフィスの流量係数測定(水理)について実験を通して理解できる
4週 試料調整、粒度試験(地盤)とベンチュリ-計による流量測定・直角三角堰の流量係数の測定・オリフィスの流量係数測定(1)(水理)
A班はマノメータによる圧力測定・直角三角堰の流量係数の測定・オリフィスの流量係数測定を行う。
B班は試料調整、粒度試験を行う。
粒度調整・粒度試験(地盤)とベンチュリ-計による流量測定・直角三角堰の流量係数の測定・オリフィスの流量係数測定(水理)について実験を通して理解できる
5週 粒度試験(2)、土粒子の密度試験(地盤)とベンチュリ-計による流量測定・直角三角堰の流量係数の測定・オリフィスの流量係数測定(2)(水理)
A班は粒度試験(2)ならびに、土粒子の密度試験を行う。
B班はマノメータによる圧力測定・直角三角堰の流量係数の測定・オリフィスの流量係数測定の実験レポートを作成するとともに、成果発表を行う。
粒度試験・土粒子の密度試験(地盤)について実験を通して理解できる
ベンチュリ-計による流量測定・直角三角堰の流量係数の測定・オリフィスの流量係数測定(水理)について実験レポートの作成及び成果発表を通して理解できる
6週 粒度試験(2)、土粒子の密度試験(地盤)とベンチュリ-計による流量測定・直角三角堰の流量係数の測定・オリフィスの流量係数測定(2)(水理)
A班はマノメータによる圧力測定・直角三角堰の流量係数の測定・オリフィスの流量係数測定の実験レポートを作成するとともに、成果発表を行う。
B班は粒度試験(2)ならびに、土粒子の密度試験を行う。
粒度試験・土粒子の密度試験(地盤)について実験を通して理解できる
常流と射流・層流と乱流・浮体の安定(水理)について実験レポートの作成及び成果発表を通して理解できる
7週 粒度試験(3)(地盤)と常流と射流・層流と乱流・浮体の安定(1)(水理)
A班は粒度試験(3)ならびに、液性限界、塑性限界試験を行う。
B班は開水路の等流・ベンチュリ―計・管水路の損失係数の実験を行う。
粒度試験、液性限界・塑性限界試験(地盤)と常流と射流・層流と乱流・浮体の安定(水理)について実験を通して理解できる
8週 粒度試験(3)、土粒子の密度試験(地盤)と常流と射流・層流と乱流・浮体の安定(1)(水理)
A班は常流と射流・層流と乱流・浮体の安定の実験を行う。
B班は粒度試験(3)ならびに、液性限界、塑性限界試験を行う。
粒度試験、液性限界・塑性限界試験(地盤)と常流と射流・層流と乱流・浮体の安定(水理)について実験を通して理解できる
2ndQ
9週 締固め試験(地盤)と常流と射流・層流と乱流・浮体の安定(2)(水理)
A班は粒度試験(4)、ならびに締固め試験を行う。
B班は常流と射流・層流と乱流・浮体の安定の実験レポートを作成するとともに、成果発表を行う。
締固め試験(地盤)について実験を通して理解できる
常流と射流・層流と乱流・浮体の安定(水理)について実験レポートの作成及び成果発表を通して理解できる
10週 締固め試験(地盤)と開水路の等流・ベンチュリ―計・管水路の損失係数(2)(水理)
A班は常流と射流・層流と乱流・浮体の安定の実験レポートを作成するとともに、成果発表を行う。
B班は粒度試験(4)、ならびに締固め試験を行う。
締固め試験(地盤)について実験を通して理解できる
常流と射流・層流と乱流・浮体の安定(水理)について実験レポートの作成及び成果発表を通して理解できる
11週 定水位透水試験(地盤)と等流と不等流・水の波の基本特性・管水路の摩擦損失係数(1)(水理)
A班は定水位透水試験を行う。
B班は等流と不等流・水の波の基本特性・管水路の摩擦損失係数の実験を行う。
定水位透水試験(地盤)と等流と不等流・水の波の基本特性・管水路の摩擦損失係数(水理)について実験を通して理解できる
12週 定水位透水試験(地盤)と等流と不等流・水の波の基本特性・管水路の摩擦損失係数(1)(水理)
A班は等流と不等流・水の波の基本特性・管水路の摩擦損失係数の実験を行う。
B班は定水位透水試験を行う。
定水位透水試験(地盤)と等流と不等流・水の波の基本特性・管水路の摩擦損失係数(水理)について実験を通して理解できる
13週 一軸圧縮試験(地盤)と等流と不等流・水の波の基本特性・管水路の摩擦損失係数(2)(水理)
A班は一軸圧縮試験を行う。
B班は等流と不等流・水の波の基本特性・管水路の摩擦損失係数の実験レポートを作成するとともに、成果発表を行う。
一軸圧縮試験(地盤)について実験を通して理解できる
等流と不等流・水の波の基本特性・管水路の摩擦損失係数(水理)について実験レポートの作成及び成果発表を通して理解できる
14週 一軸圧縮試験(地盤)と常流と射流・ピト-管による流速測定・浮体の安定(2)(水理)
A班は等流と不等流・水の波の基本特性・管水路の摩擦損失係数の実験レポートを作成するとともに、成果発表を行う。
B班は一軸圧縮試験を行う。
一軸圧縮試験(地盤)について実験を通して理解できる
等流と不等流・水の波の基本特性・管水路の摩擦損失係数(水理)について実験レポートの作成及び成果発表を通して理解できる
15週 演習課題(地盤)と(水理)
A・B班は地盤の演習課題と水理の演習課題を行う。
土の演習課題(地盤)と水の演習課題(水理)について演習を通して理解できる
16週 期末試験実施せず

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3前1,前2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前1,前2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前1,前2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前1,前2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前1,前2
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3前1,前2
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3前1,前2
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3前1,前2
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3前1,前2
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3前1,前2
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3前1,前2
専門的能力分野別の工学実験・実習能力建設系分野【実験・実習能力】建設系【実験実習】土粒子の密度試験について理解し、器具を使って実験できる。4前6,前7
液性限界・塑性限界試験について理解し、器具を使って実験できる。4前7,前8
粒度試験について理解し、器具を使って実験できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8
透水試験について理解し、器具を使って実験できる。4前11,前12
突固めによる土の締固め試験について理解し、器具を使って実験できる。4前9,前10
一軸圧縮試験について理解し、器具を使って実験できる。4前13,前14
層流・乱流を観測してレイノルズ数を算出できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前15
各種の流量測定の方法を理解し、器具を使って実験できる。4前3,前4,前5,前6,前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14,前15
常流・射流・跳水に関する実験について理解し、実験ができる。4前7,前8,前9,前10,前11,前12,前13,前14
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3前1,前15
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3前1,前15
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3前1,前15
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3前1,前15
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3前1,前15
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3前1,前15
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3前1,前15
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3前1,前15
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3前1,前15
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3前1,前15
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。3前1,前15
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3前1,前15

評価割合

レポート発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合801001000100
基礎的能力205050030
専門的能力505050060
分野横断的能力100000010