到達目標
測量学で学んだ測量技術は測量の基礎であり、各事業領域で使われている測量技術は多種多様である。本授業では各種コンサルタント業務で手掛ける実務において測量技術がどのように利用されているかを知ってもらい、測量の魅力を伝える。
特に3Dデータの利用がハード・ソフトの進歩により現実のものになって来たことを伝える。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
実務で使われている、測量の最新技術について理解する。 | 測量の最新技術を用いた測量計画を自ら作成できる。 | 測量の最新秘術について概説できる。 | 測量の最新秘術が概説できない。 |
測量技術の様々な分野での利用方法について理解する。 | 測量技術の利用方法について、自ら考案できる。 | 測量技術の利用方法について概説できる。 | 測量技術の利用方法について概説できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
測量学で学んだ測量技術は測量の基礎であり、各事業領域で使われている測量技術は多種多様である。本授業では測量会社に勤務する講師が、各種コンサルタント業務で手掛ける実務において測量技術がどのように利用されているかを講義し、測量の重要性を伝える。特に3Dデータの利用がハード・ソフトの進歩により現実のものになって来たことによる業務内容の変化について事例を多く紹介する。
連絡員:鍋島康之
授業の進め方・方法:
講義を中心に実施し,演習を織り込む形で進行する。
実務者による各専門分野の授業を行う。
注意点:
測量学Ⅰ・Ⅱの内容をよく復習すること。また、本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習および課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が90時間に相当する学習内容である。
評価の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
授業の属性・履修上の区分
授業計画
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
様々な測量技術【名草】 測量の実務で使われている様々な技術や機器について紹介し、空間情報分野の幅の広さを説明する。 |
実務で利用されている様々な測量技術や機器について、その特徴を説明できる。
|
2週 |
現代の地上測量技術【名草】 衛星測位が容易になった現在の地上測量方法について原理や方法について説明する。合せて、測量技術の変遷を紹介する。 |
衛星を使った地上測量の原理・特徴を説明できる。
|
3週 |
デジタルマッピング技術【名草】 紙地図からデジタル、三次元地形図への進化させる方法を説明する。 |
紙地図が主流であった時代からデジタル化が進み、現在三次元地形図が主流となっている。その作成方法とニーズの変化などを理解する。
|
4週 |
航空レーザ技術【名草】 屋久島巨大杉調査を題材に解説する。 |
航空レーザの応用として、森林調査での利用方法を理解し、その限界についても説明できる。
|
5週 |
UAV測量技術(1)【名草】 UAVを用いた公共測量マニュアル、UAVの原理と撮影プログラム作成について解説する。 |
UAVの測量業務での利用方法を理解し、撮影計画を立案できる。
|
6週 |
UAV測量技術(2)【名草】 UAV撮影(VRS測量デモ、飛行デモ)、UAV操作体験を実習する。 |
UAVの測量業務での利用方法を理解し、撮影計画を立案できる。
|
7週 |
SfMの利用体験(1)実習【名草】 SfMソフトウェアーの特徴、手持ちデジタルカメラで撮影(被写体選定、撮影)を実習する。 |
SfMの利用方法を説明できる。また、SfMを利用する場合の撮影方法の注意点が説明できる。
|
8週 |
SfMの利用体験(2)実習【名草】 SfMソフトで点群を作成し、レポートのまとめ方を解説する。
|
SfMの利用方法を説明できる。また、SfMを利用する場合の撮影方法の注意点が説明できる。
|
4thQ |
9週 |
GISシステム分野【名草】 GISの説明、システム紹介および、GIS運用方法についてのディスカッションを行う。 |
GISについて理解・説明ができ、土木や身近な分野における利活用方法を立案できる。
|
10週 |
道路事業分野【名草】 i-constructionにおける道路計画設計(BIM/CIMモデル)、道路事業のVR,AR事例を紹介する。
|
道路事業における3D地形図を用いた計画設計の流れを理解する。また、3Dモデルを用いた最新技術動向を理解する。
|
11週 |
砂防事業分野【名草】 山地部の航空レーザ測量、土砂災害に関わる地形データ利活用事例を紹介する。 (生産土砂量の算出、土砂災害発生箇所予測システムなど)
|
山地部の航空レーザ測量やデータ処理方法について理解するとともに、データの利活用について概説できる。
|
12週 |
地質分野【名草】 測量と地形、地質の関連性、地質調査の分野で利用されている様々な測量技術を解説する。 |
地質分野における測量の目的や方法を理解し、当分野における利活用方法について概説できる。
|
13週 |
海岸河川事業分野【名草】 深浅測量の技術紹介、NMBを用いた水中部の地形把握について解説する。 |
水域部での測量方法について理解し、測量対象について利用例や精度との関係等について説明できる。
|
14週 |
インフラ分野への展開【名草】 高精度3次元地図と自動運転、MMS、UAVを用いたインフラ施設点検の高度化について解説する。 |
3次元計測データのインフラ分野への利活用について概説できる。
|
15週 |
リモートセンシング分野【名草】 リモートセンシング技術の概要説明(光学・SARなど)、利活用事例(防災、農業、森林、インフラなど)を紹介する。 |
リモートセンシング技術の概要を理解し、その利用方法と限界について説明できる。
|
16週 |
期末試験
|
|
モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建設系分野 | 測量 | 区域の大小、順序、方法、目的および法律による分類について、説明できる。 | 4 | 後1 |
測量体系(国家基準点等)を説明できる。 | 4 | 後1 |
有効数字、数値の丸め方を説明でき、これを考慮した計算ができる。 | 4 | 後2 |
最小二乗法の原理を説明でき、これを考慮した計算ができる。 | 4 | 後2 |
分野横断的能力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 総合的な学習経験と創造的思考力 | 工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。 | 3 | 後5,後6,後7,後8 |
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。 | 3 | 後5,後6,後7,後8 |
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。 | 3 | 後5,後6,後7,後8 |
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。 | 3 | 後5,後6,後7,後8 |
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。 | 3 | 後5,後6,後7,後8 |
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。 | 3 | 後5,後6,後7,後8 |
評価割合
| 試験 | 演習 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 40 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 40 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 60 |
専門的能力 | 20 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 40 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |