衛生工学

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 衛生工学
科目番号 0021 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 都市システム工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 環境衛生工学(奥村充司、大久保孝樹:コロナ社)テキストの要点とともに、参考資料をスライドで示す。
担当教員 渡部 守義

到達目標

(1)環境と人の健康との関わりを過去の公害の歴史から説明できる。
(2)水道の役割、種類、水道計画、浄水の単位操作について説明できる。
(3)下水道の役割、種類、下水道計画、生物学的処理の基礎、汚泥処理について説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1環境と人の健康との関わりを過去の公害の歴史をもとに他の環境問題についても説明できる。環境と人の健康との関わりを過去の公害の歴史から説明できる。 環境と人の健康との関わりを過去の公害の歴史から説明できない。
評価項目2水道の役割、種類、水道計画、浄水の単位操作について説明き、これらに関する計算ができる。水道の役割、種類、水道計画、浄水の単位操作について説明できる。水道の役割、種類、水道計画、浄水の単位操作について説明できない。
評価項目3下水道の役割、種類、下水道計画、生物学的処理の基礎、汚泥処理について説明き、これらに関する計算ができる。下水道の役割、種類、下水道計画、生物学的処理の基礎、汚泥処理について説明できる。下水道の役割、種類、下水道計画、生物学的処理の基礎、汚泥処理について説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育目標 (C) 説明 閉じる
学習・教育目標 (D) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
都市の健全な発達、公衆衛生の向上、生活環境の改善、ならびに公共用水域の水質保全には、上下水道の整備が必要不可欠である。 本講義では、上下水道の歴史、近代上下水道の目的と役割、各施設の設計方法、水質基準と項目、水処理原理などの理解を通じて、健全な水環境の管理・保全に関する基本的事項を学ぶ。 
授業の進め方・方法:
授業はスライドを用いた講義形式を中心に行うが、各回演習を行うので電卓を準備しておくこと。配布資料もあるのでファイルを準備しておくと良い。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 上・下水道総論  上水道および下水道の歴史を振り返り、近代上下水道の目的と必要性を明らかにするとともに、わが国の水環境の現状と上下水道事業の関わりについて説明できる。
2週 上水道の目的と構成、水質基準と水質項目 上水道および下水道の歴史を振り返り、近代上下水道の目的と必要性を明らかにするとともに、わが国の水環境の現状と上下水道事業の関わりについて説明できる。
3週 上水道基本計画  上水道基本計画の策定手順、計画給水人口、計画給水量の推定方法について理解し、計算問題を通して説明ができる。
4週 水源と取水、導水と送水 
水源の種類と特徴、取水施設の設計基準と設備、導水施設と送水施設の設計基準と設備について説明できる。
5週 浄水(普通沈殿法と薬品凝集沈殿法)  浄水システムの種類、普通沈殿法の沈殿理論、薬品凝集沈殿法の凝集原理及びそれぞれの処理施設の設計方法について理解し、計算問題を通して説明ができる。
6週 浄水(ろ過と消毒) 緩速砂ろ過法と急速砂ろ過法の浄化機構、それぞれのろ過池の材料と構造、洗浄方法、設計方法、ならびに塩素消毒法について理解し、計算問題を通して説明ができる。
7週 浄水(高度処理と排泥処理)、配水と給水 
高度処理の目的と処理法の種類、排泥処理の一般的なフローと各単位操作、配水施設と給水設備の設計基準について説明できる。 
8週 中間試験 
4thQ
9週 下水道の目的と種類、水質基準と水質項目 
下水道法における下水道の目的と定義、構成と種類、ならびに下水道法施行令で定める放流水質基準と環境保全上考慮すべき水質項目(栄養塩類、その他)について説明できる。
10週 下水道基本計画 
下水道基本計画の策定手順、計画汚水量、計画雨水量の推定方法について理解し、計算問題を通して説明ができる。
11週 下水排除施設
合流式下水道と分流式下水道における管渠施設の設計基準と管渠の種類、ポンプ施設及び雨水流出量の調整池について説明できる。
12週 下水処理(予備処理と一次処理、二次処理の基礎) 
予備処理と一次処理(物理処理)の設計基準、二次処理(生物処理)に用いられる微生物の種類・代謝反応・利用形態について理解し、計算問題を通して説明ができる。
13週 下水処理(活性汚泥法)
活性汚泥標準法の処理フロー、活性汚泥の動力学、運転に影響する因子について理解し、計算問題を通して説明ができる。
14週 下水処理(固定生物膜法、高度処理、消毒) 
固定生物膜法の処理機構、散水ろ床法と回転円板法の概要、高度処理の目的と処理法の種類、消毒法の種類について説明できる。
15週 汚泥処理
汚泥処理システムのフロー、濃縮設備、嫌気性消化の原理、乾燥・焼却・溶融・コンポスト化設備ならびに上下水道の現状と問題点について説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

演習問題定期試験レポート課題合計
総合評価割合504010100
基礎的能力0000
専門的能力504010100
分野横断的能力0000