概要:
本科目では、比較的簡単な不特定多数の人々が利用する施設の設計を通じて、敷地のコンテキストを読み取る能力を身につけ、基本的な設計の手順を理解することを目的とする。
即日設計は、現在設計事務所を主宰し、最新の建築設計に従事している教員(中村)が、その知識や経験を活かして演習形式で行う。
授業の進め方・方法:
敷地調査から始まり、敷地模型、ボリューム模型、機能の検討、空間構成、細部の検討、図面模型の制作、講評会という具合に段階を踏みながら設計手法を修得する。本授業は複数教員が担当し、適宜、講義やエスキス、講評などを行う。本授業形態は、敷地調査やグループワーク、レポート発表、プレゼンテーションなど、段階に応じて適切な方法をとる。
注意点:
本科目は授業で保証する学習時間と課題作成に必要な自己学習時間の総計が90時間に相当する学習内容である。教科書をよく読み、計画的に進め、提出期限を厳守すること。
また積極的に敷地に足を運んだり、類似施設の見学をしたりすること。また設計製図に適した道具の使い方を修得するようつとめること。目標を達成するためには、授業時間外に課題を行う必要がある。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/4以上の欠課
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
第1課題:オリエンテーション ため池ギャラリー課題説明&資料調査(水島・大塚) |
この授業の進め方について理解する 全体スケジュールを理解する。地域情報を調べることができる
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2週 |
第1課題:敷地を読む(1) 敷地調査& 敷地模型(水島・大塚) |
調査記録を図や写真を用いてまとめて分析することができる グループで協力して敷地模型をつくることができる
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3週 |
第1課題:敷地を読む(2) 調査結果をグループで共有する(水島・大塚) |
敷地分析の結果をグループで共有することができる
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4週 |
第1課題:プログラム(機能)を考える 展示計画/プログラムを考える(水島・大塚) |
展示計画と機能図を作成することができる
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5週 |
第1課題:建物をボリュームで考える 敷地模型を用いてボリューム模型を作成する(水島・大塚) |
ボリューム模型を作成し、ボリュームで検討することができる
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6週 |
第1課題:空間の囲み方・支え方を考える(1) ボリューム検討したものを図面にする(水島・大塚) |
平面図・立面図・断面図を作成することができる
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7週 |
第1課題:空間の囲み方・支え方を考える(2) ボリューム検討したものを図面にする(水島・大塚) |
平面図・立面図・断面図を作成することができる
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8週 |
第1課題:中間講評会 ボリューム模型と図面を提出し、講評を受ける(水島・大塚) |
自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
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4thQ |
9週 |
第1課題:細部を考える 中間講評会で指摘された点を踏まえて、案を練り直す(水島・大塚) |
講評を受けて平面図・立面図・断面図・アクソメ図を修正することができる
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10週 |
第1課題:完成図面を作成する 最終提出に向けて図面と模型を完成させる(水島・大塚) |
正しい製図表現を用いて図面を作成し、模型で表現することができる
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11週 |
第1課題:講評会(1) 模型と図面を提出し、講評を受ける(水島・大塚) |
自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
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12週 |
第1課題:講評会(2) 模型と図面を提出し、講評を受ける(水島・大塚) |
自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
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13週 |
第2課題:コンペ案の作成(水島・大塚) |
短い時間でアイディアを形することができる
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14週 |
第2課題:ミニレクチャー・コンペ案の発表(中村・水島・大塚) |
自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
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15週 |
第2課題:コンペ案の講評(水島・大塚・中村) |
自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
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16週 |
期末試験実施せず(コンペ図面の完成) |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 設計・製図 | 製図用具の特性を理解し、使用できる。 | 3 | 後8,後9,後10,後11 |
線の描き分け(3種類程度)ができる。 | 3 | 後8,後9,後10,後11 |
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。 | 3 | 後8,後9,後10,後11 |
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。 | 3 | 後8,後9,後10,後11 |
図面の種類別の各種図の配置を理解している。 | 3 | 後8,後9,後10,後11 |
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。 | 3 | 後7,後8,後9,後10,後11 |
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。 | 3 | 後7,後8,後9,後10,後11 |
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。 | 3 | 後2,後7,後8,後11 |
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。 | 3 | 後2,後5,後14,後15 |
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。 | 3 | 後4,後6,後7,後14,後15 |
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。 | 3 | 後2,後6,後7,後8,後9,後10,後11,後15 |
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。 | 3 | 後5,後8,後11 |
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。 | 3 | 後3,後8,後12,後13 |
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。 | 3 | 後2,後15 |
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。 | 3 | 後5,後6,後7,後8,後12,後13 |
建築における形態(ものの形)について説明できる。 | 3 | 後5,後6,後7,後8,後12,後13 |