建築設計演習ⅡB

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 建築設計演習ⅡB
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 テキスト:日本建築学会編:コンパクト建築設計資料集成,丸善,2005川北健雄他:初めての建築設計ステップ・バイ・ステップ,彰国社,2010その他、演習課題の内容に応じた資料を適宜配布する
担当教員 中村 卓

到達目標

1)立体的な発想とその表現ができる。
2)与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。
3)敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。
4)配置図、各階平面図、立面図、断面図、さらに模型またはパースなどを製作できる。
5)講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1的確に立体的な発想とその表現ができる。 立体的な発想とその表現ができる。 )立体的な発想とその表現ができない。
評価項目2的確に動線・ゾーニングのエスキスができる。 動線・ゾーニングのエスキスができる。 動線・ゾーニングのエスキスができない。
評価項目3的確に周辺地域および景観などに配慮した設計ができる。周辺地域および景観などに配慮した設計ができる。周辺地域および景観などに配慮した設計ができない。
評価項目4的確に図面および模型またはパースなどを製作できる。 図面および模型またはパースなどを製作できる。 図面および模型またはパースなどを製作できない。
評価項目5的確にコンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。 コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。 コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
本科目では、比較的簡単な不特定多数の人々が利用する施設の設計を通じて、敷地のコンテキストを読み取る能力を身につけ、基本的な設計の手順を理解することを目的とする。なお、この科目は現在設計事務所を主宰している教員が、その経験を活かし最新の設計手法等について演習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
敷地調査から始まり、敷地模型、ボリューム模型、機能の検討、空間構成、細部の検討、図面模型の制作、講評会という具合に、一歩ずつ段階を踏んで設計手法を体得する。本授業は複数教員が担当し、適宜、講義やエスキス、講評などを行う。本授業形態は、敷地調査やグループワーク、レポート発表、プレゼンテーションなど、段階に応じて適切な方法をとる。
注意点:
本科目は授業で保証する学習時間と課題作成に必要な自己学習時間の総計が90時間に相当する学習内容である。教科書をよく読み、計画的に進め、提出期限を厳守すること。類似施設の見学など自主学習につとめること。
スケッチブックやトレーシングペーパー及び設計製図に適した道具を使い、それらの使い方を習得するようつとめること。目標を達成するためには、授業時間外に課題を行う必要がある。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/4以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 第1課題:オリエンテーション
ため池ギャラリー課題説明 (中村・大塚)
この授業の進め方について理解する
全体スケジュールを理解する
2週 第1課題:敷地を読む(1)
敷地調査&資料調査&模型製作(中村・大塚)
敷地調査の結果を野帳に描く
調査結果を分析して図や写真を用いてわかりやすくまとめること、グループで協力して敷地模型をつくることができる
3週 第1課題:敷地を読む(2)
調査結果を発表し、講評を受ける(中村・大塚)
敷地分析の結果をグループで共有することができる
4週 第1課題:プログラム(機能)を考える
展示計画を考える(中村・大塚)
展示計画と機能図を作成することができる
5週 第1課題:建物をボリュームで考える
敷地模型を用いてボリューム模型を作成する(中村・大塚)
ボリューム模型を作成し、ボリュームで検討することができる
6週 第1課題:空間の囲み方・支え方を考える(1)
ボリューム検討したものを図面にする(中村・大塚)
平面図・立面図・断面図を作成することができる
7週 第1課題:空間の囲み方・支え方を考える(2)
ボリューム検討したものを図面にする(中村・大塚)
平面図・立面図・断面図を作成することができる
8週 第1課題:中間講評会
ボリューム模型と図面を提出し、講評を受ける(中村・大塚)
自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
4thQ
9週 第1課題:細部を考える(1)
中間講評会で指摘された点を踏まえて、案を練り直す(中村・大塚)
講評を受けて平面図・立面図・断面図・アクソメ図を修正することができる
10週 第1課題:細部を考える(2)
中間講評会で指摘された点を踏まえて、案を練り直す(中村・大塚)
平面図・立面図・断面図・アクソメ図を作成することができる
11週 第1課題:最終図面の作成
完成した図面のレイアウト・模型作成(中村・大塚)
正しい製図表現を用いて図面を作成し、模型で表現することができる
12週 第1課題:講評会(1)
模型と図面を提出し、講評を受ける(中村・大塚)
自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
13週 第1課題:講評会(2)
模型と図面を提出し、講評を受ける(中村・大塚)
自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
14週 第2課題:コンペ案の作成(中村・大塚) 短い時間でアイディアを形することができる
15週 第2課題:コンペ案講評会(中村・大塚) 自分の考えを人に分かりやすく伝え、質問に的確に答えることができる
16週 期末試験実施せず(コンペ図面の完成) 自分のアイディアをわかりやすく1枚の図面に表現することができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野設計・製図製図用具の特性を理解し、使用できる。3
線の描き分け(3種類程度)ができる。3
文字・寸法の記入を理解し、実践できる。3
建築の各種図面の意味を理解し、描けること。3
図面の種類別の各種図の配置を理解している。2
図面の尺度・縮尺について理解し、図面の作図に反映できる。3
立体的な発想とその表現(例えば、正投象、単面投象、透視投象などを用い)ができる。3
各種模型材料(例えば、紙、木、スチレンボードなど)を用い、図面をもとに模型を製作できる。または、BIMなどの3D-CADにより建築モデルを作成できる。3
与えられた条件をもとに、コンセプトがまとめられる。5
与えられた条件をもとに、動線・ゾーニングのエスキスができる。5
与えられた条件をもとに、配置図、各階平面図、立面図、断面図などがかける。5
設計した建築物の模型またはパースなどを製作できる。5
講評会等において、コンセプトなどをまとめ、プレゼンテーションができる。5
敷地と周辺地域および景観などに配慮し、配置、意匠を検討できる。5
建築の構成要素(形と空間の構成)について説明できる。5
建築における形態(ものの形)について説明できる。5

評価割合

エスキス・レポート最終成果物発表・講評会合計
総合評価割合207010100
基礎的能力1020030
専門的能力1030040
分野横断的能力0201030