建築材料

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 建築材料
科目番号 0051 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 3
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 野口貴文ほか『ベーシック建築材料』彰国社
担当教員 角野 嘉則

到達目標

材料(建築)領域は、建築物に使用される主な材料の製造方法、組成、性質等を理解し、使用目的に応じて適切に材料を選定し、計画的、経済的に材料を活用することができる能力を養う領域である。
(1)構造材料分野(木、コンクリート、金属)では、構造性能について理解するとともに、要求される性能を発揮するために必要な要因について理解できる。
(2)仕上げ材料分野(内装、外装)では、多くの仕上げ材料を適切に選定するために、機能性と適用環境について理解できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1構造材料分野では、構造性能および要求される性能を発揮するために必要な要因について十分理解できる。構造材料分野では、構造性能および要求される性能を発揮するために必要な要因について理解できる。構造材料分野では、構造性能および要求される性能を発揮するために必要な要因について理解できていない。
評価項目2仕上げ材料分野では、多くの仕上げ材料を適切に選定するために、機能性と適用環境について十分理解できる。仕上げ材料分野では、多くの仕上げ材料を適切に選定するために、機能性と適用環境について理解できる。仕上げ材料分野では、多くの仕上げ材料を適切に選定するために、機能性と適用環境について十分理解できていない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建築材料について、素材毎の特徴と主要な製品を知ること。各建築部位に求められる基本的な性能を知ること。
授業の進め方・方法:
講義形式
注意点:
身の周りの環境をよく観察し、どのような材料がどのように使われているのか興味・関心を持つこと。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オリエンテーション(建築材料の分類・総論) 建築材料の変遷や発展について説明できる。
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。
2週 木材(1) 木材の種類について説明できる。
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。
3週 木材(2) 傷(節など)について説明できる。
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。
耐火性について説明できる。
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。
4週 コンクリート(1) セメントの製造方法について説明できる。
セメントの種類・特徴について説明できる。
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。
混和材(剤)料の種類をあげることができる。
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。
5週 コンクリート(2) コンクリートの強度の関係について説明できる。
耐久性について現象名をあげることができる。
各種・特殊コンクリートの名称をあげることができる。
コンクリート製品の特徴について説明できる。
6週 鋼材(1) 鋼材の耐久性の現象と概要について説明できる。
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点の特定と性質について説明できる。
7週 鋼材(2) 建築用構造用鋼材の種類・性質について説明できる。
建築用鋼製品の特徴・性質について説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 メタル素材(ステンレス、アルミニウム、銅など) 非鉄金属の分類、特徴をあげることができる。
10週 石材、ガラス 石材の種類・性質について説明できる。
石材の使用方法について説明できる。
ガラスの製法、種類をあげることができる。
11週 焼成品(タイル、れんが、瓦など) 粘土焼成材料の特徴をあげることができる。
タイルの種類、特徴をあげることができる。
12週 左官材料(土壁、しっくいなど) 内装材料として(モルタル、しっくい、クロス、珪藻土、合板、ボードなど)をあげることができる。
13週 高分子系材料 高分子系材料の種類・特徴をあげることができる。
14週 新素材・高機能性材料 新素材・高機能性材料について特徴をあげることができる。
15週 建築材料と環境 建築材料と環境問題の関係について説明することができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料建築材料の変遷や発展について説明できる。4前1
建築材料の規格・要求性能について説明することができる。4前1
木材の種類について説明できる。4前2
傷(節など)について説明できる。4前2
耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。4前3
耐火性について説明できる。4前3
近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。4前3
木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。4前2
セメントの製造方法(廃棄物の利用も含む)について説明できる。4前4
セメントの種類・特徴について説明できる。4前4
コンクリート用軽量骨材があることを知っている。4前4
混和材(剤)料の種類(例えばAE剤と減水剤、フライアッシュやシリカフュームなど)をあげることができる。4前4
コンクリートの調合のうち、水セメント比の計算ができる。4前4
スランプ、空気量について、強度または、耐久性の観点でその影響について説明できる。4前4
コンクリートの強度(圧縮、引張、曲げ、せん断)の関係について説明できる。4前5
各種(暑中・寒中など)・特殊(水密、高強度など)コンクリートの名称をあげることができる。4前4
コンクリート製品(ALC、プレキャストなど)の特徴について説明できる。4前5
耐久性(例えば中性化、収縮、凍害、塩害など)について現象名をあげることができる。4前5
建築用構造用鋼材の種類(SS、SM、SNなど)・性質について説明できる。4前6
建築用鋼製品(丸鋼・形鋼・板など)の特徴・性質について説明できる。4前6
非鉄金属(アルミ、銅、ステンレスなど)の分類、特徴をあげることができる。4前9
鋼材の耐久性(腐食、電食、耐火など)の現象と概要について説明できる。4前7
鋼材の応力~ひずみ関係について説明でき、その特異点(比例限界、弾性限界、上降伏点、下降伏点、最大荷重、破断点など)の特定と性質について説明できる。4前7
石材の種類・性質について説明できる。4前10
石材の使用方法について説明できる。4前10
屋根材(例えば和瓦、洋瓦、金属、アスファルト系など)の特徴をあげることができる。4前11
タイルの種類、特徴をあげることができる。4前11
ガラスの製法、種類をあげることができる。4前10
塗料の種類に応じた下地、使用環境などの適合性について説明できる。4前13
下地材の種類(例えば繊維板、パーティクルボード、石こうボードなど)をあげることができる。4前12
床の仕上げ材料(カーペット、フローリング、レベリング、長尺シート等)をあげることができる。4前13
内装材料(壁・天井)として(モルタル、しっくい、クロス、珪藻土、合板、ボードなど)をあげることができる。4前12

評価割合

試験小テスト合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000