物理学入門

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 物理学入門
科目番号 0073 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 小暮陽三 編集:「高専の応用物理」、森北出版株式会社
担当教員 角野 嘉則

到達目標

(1)力学の三法則を理解して,実際の問題を考えることができる
(2)力学における保存則を理解する
(3)質点系、剛体の運動に関する問題を解くことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1力学の三法則を理解して,実際の問題を適切に考えることができる力学の三法則を理解して,実際の問題を考えることができる力学の三法則を理解して,実際の問題を適切に考えることができない
評価項目2力学における保存則を十分理解する力学における保存則を理解する力学における保存則を十分理解できない
評価項目3質点系、剛体の運動に関する問題を適切に解くことができる質点系、剛体の運動に関する問題を解くことができる質点系、剛体の運動に関する問題を解くことができない

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
力学の基本および質点系、剛体の力学について講義を行う。質点の運動の捉え方や基礎的な力学の法則について学び、力学の考え方について学習する。
授業の進め方・方法:
講義形式
注意点:
物理学に関する知識を覚えるのではなく、基本的な考え方を理解することに重点を置いて学習すること。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に 必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 速度と加速度
質点の位置ベクトルと速度、加速度との関係について説明する。
速度と加速度の概念を説明できる。
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。
2週 運動の法則
運動の三法則について説明する。
慣性の法則について説明できる。
作用と反作用の関係について説明できる。
運動の法則について説明できる。
3週 慣性力
慣性系と非慣性系、慣性力について説明する。
運動方程式を用いた計算ができる。
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。
4週 エネルギー
力学的エネルギーの保存則について説明する。
仕事と仕事率に関する計算ができる。
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。
5週 質点系の力学1
二体問題について説明する。
二体問題について説明できる。
6週 質点系の力学2
質点系の運動量と重心について説明する。
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。
7週 演習問題1
力学の基本、質点系の力学についての演習
力学の基本、質点系の力学についての問題を解くことができる。
8週 中間試験
4thQ
9週 質点系の力学3
質点系の運動量の保存則について説明する。
運動量保存則について理解し、様々な物理量の計算に利用できる。
10週 質点系の力学4
質点系の角運動量と角運動量の保存則について説明する。
質点系の角運動量と角運動量の保存則について説明できる。
11週 剛体の力学1
回転軸の周りの回転運動について説明する。
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。
12週 剛体の力学2
慣性モーメントおよびその計算方法について説明する。
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。
13週 剛体の力学3
回転しながら並進運動する物体について説明する。
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。
14週 剛体の力学4
同上
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。
15週 前期のまとめ
剛体の力学についての演習
剛体の力学についての問題を解くことができる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。3
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
運動の法則について説明できる。3
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。3
最大摩擦力に関する計算ができる。3
動摩擦力に関する計算ができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
物体の運動エネルギーに関する計算ができる。3
重力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
弾性力による位置エネルギーに関する計算ができる。3
力学的エネルギー保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3

評価割合

試験レポート相互評価合計
総合評価割合60400100
基礎的能力0000
専門的能力60400100
分野横断的能力0000