建築構造力学ⅢA

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 建築構造力学ⅢA
科目番号 0075 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書は、中川肇「基礎から学ぶ建築構造力学 理論と演習からのアプローチ」(㈱井上書院)を使用する。(参考図書)鈴木基行著:構造力学徹底演習、森北出版
担当教員 荘所 直哉

到達目標

(1)構造力学における仕事やエネルギーの概念を説明できる。
(2)静定構造物の変形及びの応力を仮想仕事の原理を用いて求めることができる。
(3)不静定梁の応力を仮想仕事の原理を用いて求めることができ、応力図を描くことができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1構造力学における仕事やエネルギーの概念を十分に説明できる。構造力学における仕事やエネルギーの概念を説明できる。構造力学における仕事やエネルギーの概念を説明できない。
評価項目2静定構造物の変形及びの応力を仮想仕事の原理を用いて求めることが十分にできる。静定構造物の変形及びの応力を仮想仕事の原理を用いて求めることができる。静定構造物の変形及びの応力を仮想仕事の原理を用いて求めることができない。
評価項目3不静定梁の応力を仮想仕事の原理を用いて求めることができ、応力図を描くことが十分にできる。不静定梁の応力を仮想仕事の原理を用いて求めることができ、応力図を描くことができる。不静定梁の応力を仮想仕事の原理を用いて求めることができ、応力図を描くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
建築構造力学は建築構造及び構造設計の基本となる学問である。本科目は、建築構造力学Ⅰ(2年)、Ⅱ(3年)の応用として、静定、不静定構造物との力学的な違い及び不静定構造物の解法である応力法や変位法について学習する。
授業の進め方・方法:
講義形式の座学を中心として進めるが,適宜,演習形式を含めながら授業を進める。
注意点:
構造の骨組、数学に関して関心をもち、授業中はしっかり聞き板書すること。演習は自分で問題を解き、確実理解することが大切です。判らない点はかならず質問し、理解し先に進むこと。2、3年生の建築構造力学の復習を十分行っておくこと。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 構造物の安定・不安定、静定と不静定(1)
構造物の安定・不安定及び静定・不静定について講義する。
構造物の安定・不安定及び静定・不静定について理解できる。
2週 構造物の安定・不安定、静定と不静定(2)
建築構造力学ⅠとⅡの復習を含めた演習課題(1)を行う。
2、3年生の建築構造力学及び1週目の内容を演習を通じて理解できる。
3週 仕事とひずみエネルギー(1)
概要、外力仕事と内力仕事について講義する。
仕事とひずみエネルギーについて理解できる。
4週 仕事とひずみエネルギー(2)
各種ひずみエネルギーについて講義する。
軸方向力、曲げモーメントによる歪エネルギーの概念が理解できる。
5週 仕事とひずみエネルギー(3)
ひずみエネルギーを説明し、仮想仕事の原理を用いた静定梁の変形について講義する。
せん断力による歪エネルギーの概念及び仮想仕事の原理が理解できる。
6週 仕事とひずみエネルギー(4)
カスチリアノの定理を用いた静定梁の変形について講義する。
カスチリアノの定理を用いた静定梁の変形が理解できる。
7週 仕事とひずみエネルギー(5)
演習課題(2)を行う。
仕事とひずみエネルギーについて理解できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 静定構造物の変形(1)
仮想仕事の原理を用いた静定トラスの変形について講義する。
仮想仕事の原理を用いた静定トラスの変形が理解できる。
10週 静定構造物の変形(2)
仮想仕事の原理を用いた静定ラーメンの変形について講義する。
仮想仕事の原理を用いた静定ラーメンの変形が理解できる。
11週 静定構造物の変形(3)
演習課題(3)を行う。
仮想仕事の原理を用いた静定ラーメンの変形が理解できる。
12週 不静定構造物(1)
概要と不静定次数について講義する。
不静定構造物の概要及び不静定次数について説明できる。
13週 不静定構造物(2)
仮想仕事の原理を用いた不静定梁の応力解法を講義する。
仮想仕事の原理を用いた不静定梁の応力解法が理解できる。
14週 不静定構造物(3)
不静定連続梁の応力計算を例題を通して解説する。
不静定連続梁の応力計算を例題を通して理解できる。
15週 不静定構造物(4)
演習課題(4)を行う。
簡単な不静定構造物の不静定次数や応力計算が理解できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造骨組構造物に作用する荷重の種類について説明できる。4
各種構造の設計荷重・外力を計算できる。4
不静定構造物の解法の基本となる応力と変形関係について説明できる。4
構造力学における仕事やひずみエネルギーの概念について説明できる。4
仕事やエネルギーの概念を用いて、構造物(例えば梁、ラーメン、トラスなど)の支点反力、応力(図)、変形(たわみ、たわみ角)を計算できる。4
構造物の安定性、静定・不静定の物理的意味と判別式の誘導ができ、不静定次数を計算できる。4
静定基本系(例えば、仮想仕事法など)を用い、不静定構造物の応力と、支点反力を求めることができる。4

評価割合

試験課題レポート合計
総合評価割合7030100
基礎的能力000
専門的能力7030100
分野横断的能力000