鋼構造B

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 鋼構造B
科目番号 0080 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 高梨晃一、福島暁男共著:基礎からの鉄骨構造 第2版、森北出版
担当教員 中川 肇

到達目標

(1)鋼材の許容応力度の算定ができ、柱、梁の断面設計ができる。
(2)梁継手の設計はレポート課題に取り組み、各種の接合設計ができる。
(3)実際の鉄骨構造を自宅周辺で撮影し、授業を学習したことをレポート課題を通じて理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1圧縮材の設計が適切にできる。圧縮材の設計ができる圧縮材の設計ができない
評価項目2曲げ材(大梁)の設計ができる。曲げ材(大梁)の設計ができる。曲げ材(大梁)の設計ができない。
評価項目3軸力、曲げを受ける部材(柱)の設計が適切にできる。軸力、曲げを受ける部材(柱)の設計ができる。軸力、曲げを受ける部材(柱)の設計ができない。
評価項目4接合部(柱、梁継手等)の設計が適切にできる。接合部(柱、梁継手等)の設計ができる。接合部(柱、梁継手等)の設計ができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (F) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
鋼(鉄骨)構造は工場で生産された形鋼を柱や梁などの構造部材として主に用い、部材を高力ボルトや溶接で接合して架構を構成する構造である。本講義では、圧縮材、曲げ材、曲げと軸力を受ける材の断面設計法及び梁、柱継手、柱・梁接合部の設計法を学習する。学校で学習する内容が実社会での設計、施工業務にどのように関係しているを実例を挙げて紹介する。
この科目は企業で鉄骨構造の実施設計を実際に担当した教員が、その経験を活かし、鋼構造の設計について、講義形式を授業で行うものである。
授業の進め方・方法:
「基礎からの鉄骨構造」の教科書を使用し、授業を行う。各章が終了することにレポート課題を出す。
注意点:
鋼(鉄骨)構造に関する基礎的事項をできる限り実例を挙げて紹介するが、板書は確実に取り、各章ごとのレポート課題で確実に理解してもらいたい。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 圧縮材(B-1)
圧縮材の設計式について講義する。
圧縮材の設計式について説明できる。
2週 圧縮材(B-2)
圧縮材に関する幅厚比を説明し、巻末の設計例を解説する。レポート課題(1)
圧縮材に関する幅厚比を説明及び巻末の設計例を聞き、圧縮材が設計できるようになる。
3週 曲げ材(1)
曲げ材(梁材)の概要、応力について講義する。小テスト(1)
曲げ材(梁材)の概要、応力について講義を聞き、理解できる。
4週 曲げ材(2)
曲げ材の横捩れ座屈(一様捩れと拘束捩れ)について講義する。
曲げ材の横捩れ座屈(一様捩れと拘束捩れ)について講義を聞き、横捩れが説明できる。
5週 曲げ材(3)
第4週に引き続き、曲げ材の横捩れ座屈(一様捩れと拘束捩れ)について講義する。
曲げ材の横捩れ座屈(一様捩れと拘束捩れ)について講義を聞き、横捩れが説明できる。
6週 曲げ材(4)
曲げ材の許容曲げ応力度と設計法について講義する。
曲げ材の許容曲げ応力度と設計法について説明できる。
7週 曲げ材(5)
曲げ材の設計を理解するために、巻末の設計例を解説する。レポート課題(2)
曲げ材の設計を理解するために、巻末の設計例の解説を聞き、曲げ材が設計できる。
8週 中間試験
第1~7週の範囲から試験を行う。
4thQ
9週 軸力と曲げを受ける材(1)
柱には曲げ、せん断、軸力が作用するために、簡単な例題を通し、軸力と曲げの関係を講義する。
柱には曲げ、せん断、軸力が作用するために、簡単な例題を通し、軸力と曲げの関係が理解できる。
10週 軸力と曲げを受ける材(2)
軸力と曲げを受ける材の設計法について講義する。
軸力と曲げを受ける材の設計法について講義を聞き、理解できる。
11週 軸力と曲げを受ける材(3)
軸力と曲げを受ける材の設計を理解するために、教科書巻末の設計例を解説する。レポート課題(3)
軸力と曲げを受ける材の設計を理解するために、教科書巻末の設計例の解説を聞き、柱材が設計できる。
12週 接合部(1)
柱、梁部材の接合方法を実例で説明し、接合部の概要、梁継手の設計法を講義する。
柱、梁部材の接合方法を実例で説明し、接合部の概要、梁継手の設計法が理解できる。
13週 接合部(2)
第11週に引き続き、梁継手の設計法を講義する。また、教科書巻末の設計例を解説し、梁継手の設計法を理解する。
第11週に引き続き、梁継手の設計法を講義する。また、教科書巻末の設計例を解説し、梁継手の設計法が理解できる。
14週 接合部(3)
第12週に引き続き、梁継手の設計例を解説する。柱継手の概要、設計法について講義する。レポート課題(4)
第12週に引き続き、梁継手の設計例を解説する。柱継手の概要、設計法が理解できる。
15週 接合部(4)
柱梁接合部の接合方法、設計法の概要を講義する。小テスト(2)
柱梁接合部の接合方法、設計法の概要の講義を聞き説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造圧縮力を受ける柱の分類(短柱・長柱)が出来、各種支持条件に対するEuler座屈荷重を計算できる。4
偏心圧縮柱の応力状態を説明できる。4
軸力のみを受ける部材の設計の計算ができる。4
軸力、曲げを受ける部材の設計の計算ができる。4
曲げ材の設計の計算ができる。4
継手の設計・計算ができる。4
高力ボルト摩擦接合の機構について説明できる。4
溶接接合の種類と設計法について説明できる。4
仕口の設計方法について説明ができる。4
柱脚の種類と設計方法について説明ができる。4

評価割合

試験レポート課題小テスト合計
総合評価割合701515000100
基礎的能力0000000
専門的能力701515000100
分野横断的能力0000000