哲学概論

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 哲学概論
科目番号 0092 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 シャロン・ケイ、ポール・トムソン著『中学生からの対話する哲学教室』(玉川大学出版部)。その他の資料については、適宜配布する。
担当教員 松川 絵里

到達目標

・哲学・倫理学の基本的な問題について、哲学者の思想を学ぶ。
・技術倫理の基本的な問題とその具体的な状況を学ぶ。
・「理由を述べる」、「定義する」、「前提を明らかにする」などのシンキングスキルを身につけ、暮らしや社会のなかの身近な問題について、哲学的に考察する力を養う。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1哲学・倫理学の基本的な問題について、代表的な哲学者の思想を十分に理解している。哲学・倫理学の基本的な問題について、代表的な哲学者の思想を概ね理解している。哲学・倫理学の基本的な問題について、代表的な哲学者の思想を理解していない。
評価項目2技術倫理について基本的な知識があり、具体的な状況で問題を理解し、自ら発見することができる。技術倫理について基本的な知識があり、具体的な状況で問題を理解することができる。技術倫理について基本的な知識が不十分で、具体的な状況で問題を理解することができない。
評価項目3「理由を述べる」、「定義する」、「前提を明らかにする」などのシンキングスキルを使いこなし、暮らしや社会のなかの問題について、多角的かつ批判的に考察することができる。「理由を述べる」、「定義する」、「前提を明らかにする」などのシンキングスキルを知っており、暮らしや社会のなかの問題について、複数の視点から考察することができる。「理由を述べる」、「定義する」、「前提を明らかにする」などのシンキングスキルの習得が不十分で、暮らしや社会のなかの問題について、複数の視点から考察がすることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 学習・教育到達度目標 (B) 学習・教育到達度目標 (C)

教育方法等

概要:
哲学者の思考やシンキングスキル、哲学対話の技法を学びながら、暮らしや社会における身近な問題について、多角的かつ批判的に思考・議論する力の習得を目指す。また、応用編として、PL法や内部告発など技術者が直面する倫理的な問題について、実際の事例や法律を参照しながら分析を行う。
授業の進め方と授業内容・方法:
テキストや資料、スライドを用いた講義を中心として授業を進める。
適宜、グループ・ディスカッションも行う。
毎回課題とアンケートを提出してもらい、理解度を測るとともに、質問や要望があれば翌週以降にフィードバックする。
注意点:
本科目は、授業で保証する学習時間と、予習・復習及び課題レポート作成に必要な標準的な自己学習時間の総計が、90時間に相当する学習内容である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1週 哲学とはなにか?
哲学に関する歴史や様々な考え方を知り、哲学の知の特徴を理解する。
2週 哲学・倫理学の問題1
愛とはなにか
プラトンとモンテーニュの思想を理解し、理由を挙げながら自分の意見を述べる。
3週 哲学・倫理学の問題2
美は事実か趣味か
ソクラテスとヒュームの思想を理解し、「美」について定義を挙げながら論じる。
4週 哲学・倫理学の問題3
真になりえないものはあるか
デカルトやゼノン、相対主義の思想を理解し、「真」について具体例を挙げて論じる。
5週 哲学・倫理学の問題4
嘘をつくのはいつも悪いことか
カントとJ.S.ミル(功利主義)の思想を理解し、「嘘」について批判的に検討する。
6週 哲学・倫理学の問題5
現実は受け入れるべきものか
ゼノンとエピクロスの思想を理解し、現実は受け入れるべきものか哲学的に考察する。
7週 哲学対話1
相手の考えを理解する
シンキングスキルを学び、それを使って相手の考えを理解するための質問をする。
8週 レポート作成
哲学・倫理学の問題について多角的かつ批判的に考察し論じる。
9週 哲学・倫理学の問題6
差別とはなにか
「積極的差別是正措置」や「逆差別」について理解し、具体例を挙げて考察する。
10週 哲学・倫理学の問題7
政府がなかったらどうなってしまうのか
ホッブズとロックの思想を理解し、「自然状態」と「社会契約」について考察する。
11週 哲学・倫理学の問題8
生きる意味とはなにか
トマス・アクィナスとサルトルの思想を理解し、生きる意味とはなにか論じる。
12週 技術倫理1
技術倫理とはなにか
技術倫理の意義や特徴を理解し、具体的な事例について哲学的な問いをつくる。
13週 技術倫理2
製造物責任法(PL法)を考える
製造物責任法について理解し、考えるべき哲学的問いはなにか話し合う。
14週 技術倫理3
内部告発を考える
内部告発について理解し、考えるべき哲学的問いを設定し、考察する。
15週 哲学対話2
テーマについて話し合う
哲学的な問いについて対話し、互いの思考の奥にある共通点や差異を明らかにする。
16週 期末試験
哲学・倫理学の問題について多角的かつ批判的に考察し論じる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学社会公民的分野人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。3
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。1
現代社会の考察現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。3
工学基礎技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史技術者倫理(知的財産、法令順守、持続可能性を含む)および技術史説明責任、製造物責任、リスクマネジメントなど、技術者の行動に関する基本的な責任事項を説明できる。2
現代社会の具体的な諸問題を題材に、自ら専門とする工学分野に関連させ、技術者倫理観に基づいて、取るべきふさわしい行動を説明できる。2
技術者倫理が必要とされる社会的背景や重要性を認識している。2

評価割合

試験課題と平常点相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力50500000100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000