建築生産B

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 建築生産B
科目番号 0105 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 初学者の建築講座「建築施工」(第3版)、市ヶ谷出版社、中澤明夫、角田誠共著、(「建築工事施工管理指針、上下巻」社団法人建築協会 編集・発行、「ベーシック建築材料」彰国社、野口貴文ほか共著)
担当教員 中川 肇,谷口 考生

到達目標

(1)建築工事の仕上げに関する、材料の特性、施工法や品質管理について学習する。
(2)日本の建築生産にあたって、主に建築仕上げに関する各工事の基礎的な工学知識を習得すること。
(3)様々な作業を合理的に示す必要のある工程管理については、時系列で示されるネットワーク手法を学習することで工程管理の技術表現を習得する。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1工程表(ネットワーク,バーチャート)の計算ができる。工程表(ネットワーク,バーチャート)の計算ができる。工程表(ネットワーク,バーチャート)の計算ができない。
評価項目2防水、屋根工事の内容が理解できる。防水、屋根工事の内容が理解できる。防水、屋根工事の内容が理解できない。
評価項目3内装、外装工事及び設備工事の内容が理解できる。内装、外装工事及び設備工事の内容が理解できる。内装、外装工事及び設備工事の内容が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (C) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (D) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (E) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
日本の建築生産にあたって、主に建築仕上げに関する各工事の説明を行い、材料の特性および品質確保を中心とした管理法を修得する。工程管理についてはネットワーク手法を習得する。
授業の進め方・方法:
授業を中心に演習、現場見学を実施し理解を深める。講義は谷口が12週、演習・レポートは中川が3週、担当する。
注意点:
建築は実際に建造されて目標が達成されます。5年間で学んだ基礎知識を元に、構造、材料、計画の集大成として建築生産を学習されたい。本科目は必修科目であるが、欠席超過に対する補充指導は原則、実施しない。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ネットワーク工程(1)
工程管理、バーチャート工程、ネットワーク工程の相違などを説明する。ネットワーク工程の作り方、日程計算、C.P.M.(クリティカルパス法)などを説明する。
工程管理、バーチャート工程、ネットワーク工程の相違などを説明する。ネットワーク工程の作り方、日程計算、C.P.M.(クリティカルパス法)などを説明できる。
2週 ネットワーク工程(2)
建物のネツトワーク工程表の実例を示し、サイクル工程等について説明する。ネットワーク工程の作成と演習を行う。
建物のネツトワーク工程表の実例を示し、サイクル工程等について説明する。ネットワーク工程の作成と演習を行い説明できる。
3週 屋根工事、防水工事(1)
屋根、防水工事の種類と概要を説明する。
屋根、防水工事の種類と概要が説明できる。
4週 防水工事(2)
屋上アスファルト防水の工種、下地処理、養生などを説明する。施工管理のポイントを説明する。
屋上アスファルト防水の工種、下地処理、養生などを説明し、施工管理のポイントを説明できる。
5週 仕上げ工事、左官工事
仕上げ工事全般の考え方と施工管理のポイントを説明する。左官工事の種類を説明し、施工管理のポイントを説明する。
仕上げ工事全般の考え方と施工管理のポイントを説明できる。左官工事の種類を説明し、施工管理のポイントを説明できる。
6週 Hi-RC工事
超高層鉄筋コンクリート(Hi-RC)工事のプレキャスト化された構造部材の工場製作から現場建て方に関する工事の概要を説明する。
超高層鉄筋コンクリート(Hi-RC)工事のプレキャスト化された構造部材の工場製作から現場建て方に関する工事の概要を説明できる。
7週 演習課題(1)
1~6週までの学習内容について演習及び2級建築士(学科Ⅳ)に関する演習を行う。
1~6週の内容を演習を通じて理解できる。
8週 中間試験
第1~7週の範囲から試験を行う。
4thQ
9週 タイル工事、石工事
タイル工事については材料の特徴、割付け、張付け工法、先付け工法を、石工事については材料の特徴、使用箇所、仕上げ、取り付け工法を説明する。
タイル工事については材料の特徴、割付け、張付け工法、先付け工法を、石工事については材料の特徴、使用箇所、仕上げ、取り付け工法を説明できる。
10週 建具、ガラス工事、金属工事
木製建具と金属製建具について説明する。ガラスの種類と特徴について説明する。金属工事の概要を説明する。
木製建具と金属製建具について説明する。ガラスの種類と特徴について説明し、金属工事の概要を説明できる。
11週 内装工事
壁・床・天井の下地と仕上げについて説明する。シックハウス問題や施工管理のポイントを説明する。
壁・床・天井の下地と仕上げについて説明できる。シックハウス問題や施工管理のポイントを説明できる。
12週 塗装工事
建物内外の塗装工事の概要について説明する。塗料の種類や塗装方法及び施工管理のポイントを説明する。
建物内外の塗装工事の概要について説明できる。塗料の種類や塗装方法及び施工管理のポイントを説明できる。
13週 設備工事
設備工事の概要について説明する。設備工事の種類や建築工事との関わりについて説明し、合わせて施工管理のポイントを説明する。
設備工事の概要について説明する。設備工事の種類や建築工事との関わりについて説明し、合わせて施工管理のポイントを説明できる。
14週 演習課題(2)
仕上げ工事全般(9~13週で学習した内容)に関する演習及び2級建築士(学科Ⅳ)に関する演習を行う。
9~13週の内容を演習を通じて理解できる。
15週 演習課題(3)
建築生産全般に関する演習及び2級建築士(学科Ⅳ)に関する演習を行う。
前期、後期学習した内容を演習を通じて理解できるようにする。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野材料石材の種類・性質について説明できる。4
石材の使用方法について説明できる。4
屋根材(例えば和瓦、洋瓦、金属、アスファルト系など)の特徴をあげることができる。4
タイルの種類、特徴をあげることができる。4
ガラスの製法、種類をあげることができる。4
塗料の種類に応じた下地、使用環境などの適合性について説明できる。4
下地材の種類(例えば繊維板、パーティクルボード、石こうボードなど)をあげることができる。4
床の仕上げ材料(カーペット、フローリング、レベリング、長尺シート等)をあげることができる。4
内装材料(壁・天井)として(モルタル、しっくい、クロス、珪藻土、合板、ボードなど)をあげることができる。4
施工・法規ネットワーク工程表の計算ができる。4
バーチャート工程表について説明できる。4
工事の流れ(仮設・準備・基礎・地業・躯体・仕上げ・設備(電気・空調・給排水・衛生)・解体)について説明できる。4
建築物の保守・維持管理の概要・現状について説明できる。4

評価割合

試験演習レポート課題合計
総合評価割合70300000100
基礎的能力0000000
専門的能力70300000100
分野横断的能力0000000