都市地域計画

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 都市地域計画
科目番号 0111 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 テキスト:•三村浩史著 、『地域共生の都市計画』、学芸出版社、参考文献:山崎亮『縮充する日本「参加」が創り出す人口減少社会の希望』
担当教員 大塚 毅彦

到達目標

授業初めに都市計画に関する記事に関して意見発表を行う。
都市地域計画を受講して以下の能力を習得することを目的とする。
1)都市地域計画を技術、文化、法律、経済などの多様な文脈と歴史やライフサイクルなどの時間的な展開の中で理解し、都市地域計画手法で説明できる能力
2)現代の都市空間が抱える諸課題について、ワークショップや見学会を通じて柔軟かつ計画論的・実践的な提案ができる能力
3)自然・人間・環境との共生に配慮できる能力

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1都市計画の目的と意義、都市計画史の系譜意義、都市計画史の系譜を適切に説明できる意義、都市計画史の系譜を説明できる意義、都市計画史の系譜を適切に説明できない
土地利用計画、景観計画土地利用計画、景観計画を適切に説明できる土地利用計画、景観計画を説明できる土地利用計画、景観計画を適切に説明できない
市街地の開発・再開発、防災都市計画、地区計画市街地の開発・再開発、防災都市計画を適切に説明できる。市街地の開発・再開発、防災都市計画を説明できる。市街地の開発・再開発、防災都市計画を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A) 説明 閉じる
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学習・教育到達度目標 (H) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
都市・地域は建築やインフラストラクチュアなどから構成される,建築・地区よりも大きく地域・地方よりも小さな空間単位である。本講義では、都市計画・建築学の立場から現代都市の抱える諸問題を経済・社会システムや生活様式の変化と関連づけながら、多面的に理解するとともに我が国の都市計画の歴史的変遷と現代的な課題ついて学ぶ。都市計画学の目的,これまでの都市史,都市計画制度,都市計画事業などの概要を習得することを目的としている。
授業の進め方・方法:
授業の進め方と授業内容・方法:
教科書および教科書の要点をまとめた講義メモを中心に授業を行う。

注意点:
都市地域計画の基本的な考え方、現代都市の抱える諸問題の背景を理解すること。
毎回必ず出席し、不明な点はその場で質問するか、QandAカードに記入する。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業計画の説明、都市地域計画概論
授業の進め方及び評価についての説明を行ったうえで都市地域計画の概論について説明を行う。
現代社会における都市計画の課題の位置づけについて説明できる。
2週 近代都市計画の変遷(欧米):欧米における近代都市計画(ドイツ(プロシア)、アメリカ、英国)の歴史的発展について説明する。
近代(欧米)の都市計画論について説明できる
3週 近代都市計画の変遷(日本):明治、大正、昭和、平成における東京市区改正条例、旧都市計画法そして戦後の新市計画法と関連制度の発展について概説する。 日本の都市計画論について説明できる
4週 わが国の土地利用計画・都市施設とまちづくり:日本の土地利用計画の仕組み(用途地域、区分区域制度、開発許可)について説明する 日本の土地利用計画の仕組みについて説明できる
5週 建築・開発行為の社会的規制と方法・制度:わが国の建築・開発行為の社会的規制と方法・制度の変遷について説明する。 開発行為等の方法・制度の変遷について説明できる。
6週 都市の景観形成とまちづくり:
景観形成・風景計画、用途・形態規制の仕組みについて、マンション建設問題を題材にして、街並・景観保全について説明する(三重県津市殿町)
景観形成・風景計画、用途・形態規制の仕組みについて説明できる。
7週 市街地の開発・再開発と整備計画1:市街地開発に関連する仕組み(市街地再開発事業、土地区画整理事業等)について概説する。 市街地を開発する仕組みについて説明できる。
8週 市街地の開発・再開発と整備計画2:住環境整備事業からエリアマネージメント、立地適正化計画、都市の賑わい計画などの新しい都市計画制度を説明する。 市街地再開発事業について説明できる。
2ndQ
9週 これからの密集市街のまちづくりを考える:密集市街地の整備課題とまちづくり誘導手法について、神戸市長田区駒ヶ林の整備事例を基に説明を行う。 密集市街地整備事業、地区計画制度について説明できる。
10週 参画と協働のまちづくり -ミクロの都市計画理論ー:わが国のまちづくり条例、地区計画制度、建築協定・緑化協定などの住民参加・協働のまちづくりの体制について説明できる。 住民参加・協働のまちづくりの体制について説明できる。
11週 都市交通と街路計画:市街地形成と都市交通のあり方について、街路計画の手法と理念について説明する。 市街地形成と都市交通のあり方について、街路計画の手法と理念について説明できる。
12週 減災まちづくり:地域での減災活動、地域防災計画、災害時要援護者の避難に関して説明を行う。 減災まちづくりについて、説明できる。
13週 住宅政策と都市計画によるまちづくり:わが国の住宅マスタープラン、住生活基本計画、空家対策基本計画を説明した上で、住宅政策と都市計画の連携と課題について述べる。 住宅政策とまちづくりの連携について説明できる。
14週 超高齢・人口減少時代の都市計画・建築計画・設計:建築計画と設計の手法一般について説明したうえで、超高齢・人口減少時代の都市計画・建築計画・設計論(ユニバーサルデザインのまちづくり・い炭素都市の実現、スマートシティ等について説明を行う。 人口減少社会下でのまちづくりのあり方について、理解する。
15週 見学会 市街地再開発の現状と課題(神戸市長田区)
阪神淡路大震災後に行われた市街地再開発事業や密集市街地整備事業等の現地見学を行う
阪神淡路大震災後に行われた市街地再開発事業や密集市街地整備事業等の現地見学、ワークショップを行う。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野計画・歴史現代社会における都市計画の課題の位置づけについて説明できる。4前1
近現代都市の特質と課題について説明できる。4
近代の都市計画論について説明できる。4前2
現代にいたる都市計画論について説明できる。4
市街地形成と都市交通のあり方について説明できる。4前11
街路計画の手法と理念について説明できる。4前11
日本の土地利用計画の仕組みについて説明できる。4前4
方法・制度の変遷について説明できる。4前5
景観形成・風景計画、用途・形態規制の仕組みについて説明できる。4前6
市街地を開発する仕組みについて説明できる。4
土地区画整理事業について説明できる。4前7
市街地再開発事業について説明できる。4前8
地区計画制度について説明できる。4前9
建築協定・緑化協定などの住民参加・協働のまちづくりの体制について説明できる。4前10

評価割合

試験レポート相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合50500000100
基礎的能力0000000
専門的能力50500000100
分野横断的能力0000000