概要:
建築物がどのようにして建っているかを学習するとともに、建築の基礎的な専門用語を理解する。また関連する諸分野の事項への関心を高めていく。演習を通じて、実践的な知識や技術の理解を深める。
授業の進め方・方法:
１週〜8週（担当：荘所、角野）講義形式による語句の解説などを中心とする。随時グループワークなどで、適切な構造について感覚を身につける。
構造の授業ではあるが、構造的に特徴のある建築物をたくさんみせることで、デザインと構造の関係性について知る機会をつくる。
適宜、講義に関連するレポートを課す。
9週〜16週（担当：本塚、佐伯）専門の導入教育として明石高専内の建物を調べ、これまで注意してこなかった建築物の欠陥や改善点を探る個人ワークとグループワークを行い。対話による情報の共有方法を身に付ける。
13週目からは講義形式で建築と環境、建築と災害について説明するとともに、建築の基礎について理解する。
本科目に関する明石高専の連絡員：平石年弘
注意点:
建築に関する基礎的な専門用語を確実に理解出来るようにする。建築や都市に関する日常的に得られる情報に関心を持ち、自分の考えをきちんとまとめ、発表できる力を身につけること。本科目は、授業で保障する学習時間と、予習・復習・課題レポート等に必要な標準的自己学習時間の総計が90時間に相当する学習内容である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
|
|
週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
| 前期 |
| 1stQ |
| 1週 |
建築を学ぶための心がまえについて。なぜ構造を学ぶのか。
風土と建築について
（担当教員：荘所） |
構造を学ぶことの意義について理解する。
風土と建築の関係を説明できる
|
| 2週 |
建築構造の成り立ちについて
鋼構造(S造)の基礎
（担当教員：角野） |
建築構造の成り立ちについて説明できる。
建築構造の分類ができる。
鋼構造の特徴、構造形式について説明できる。
|
| 3週 |
鉄筋コンクリート構造(RC造)の基礎
（担当教員：角野） |
鉄筋コンクリート構造の特徴、構造形式について説明できる。
|
| 4週 |
鉄骨鉄筋コンクリート構造(SRC造)、コンクリート充填鋼管構造(CFT造)、組積造(M造)の基礎
（担当教員：角野） |
鉄骨鉄筋コンクリート構造、コンクリート充填鋼管構造、組積造の特徴、構造形式について説明できる。
|
| 5週 |
木造(W造)の基礎。特長・構造形式・接合方法の基礎・各部材の名称などについて
（担当教員：荘所） |
木造の特長・構造形式・接合方法の基礎・各部材の名称を説明できる。
|
| 6週 |
構造に関するグループワーク
（担当教員：荘所・角野） |
部材の組み方をチームで議論して説明することができる。
|
| 7週 |
構造技術が突出した建築物や構造家について
（担当教員：荘所） |
構造技術が突出した建築物や構造家を挙げることができる。
|
| 8週 |
中間試験
（担当教員：荘所・角野） |
7週目まで学んだことの到達度を測る
|
| 2ndQ |
| 9週 |
建築に関わる仕事
（担当教員：本塚） |
建築に関連する仕事の多様性について説明することができる。
|
| 10週 |
明石高専の建築物の中で自分自身が「おかしい、変だな」と思う場所を探して写真をとり、何がおかしいかを説明する。（担当教員：本塚・佐伯） |
建築物の中で疑問に思うことを記録することができる。
|
| 11週 |
明石高専の建築物の中で自分自身が「おかしい、変だな」と思う場所をチームで共有する。（担当教員：本塚・佐伯）
（担当教員：本塚・佐伯） |
建築物の中で疑問に思うことをチームに紹介することができる。
|
| 12週 |
明石高専の建築物の中で自分自身が「おかしい、変だな」と思う場所をチームで発表する。（担当教員：本塚・佐伯）
（担当教員：本塚・佐伯） |
建築物の中で疑問に思うことを発表することができる。
|
| 13週 |
建築とまちづくりの仕事について
（担当教員：佐伯） |
空家問題、高齢化社会など地域社会の問題と建築との関連を理解する。
|
| 14週 |
建築と環境問題について
（担当教員：平石） |
地球、国、地域、都市、農村など顕在化している環境問題と建築の関わりを理解する。
|
| 15週 |
災害と建築
（担当教員：本塚） |
災害への備えと建築技術の変化について説明することができる。
|
| 16週 |
期末試験は実施しない |
この授業で学んだことの到達度を測る
|
| 分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
| 専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 材料 | 建築材料の規格・要求性能について説明することができる。 | 2 | 前1,前8 |
| 木材の種類について説明できる。 | 2 | 前5,前8 |
| 傷(節など)について説明できる。 | 2 | 前5,前8 |
| 耐久性(例えば腐れ、枯渇、虫害など)について説明できる。 | 2 | 前5,前8 |
| 耐火性について説明できる。 | 2 | 前5,前8 |
| 近年の木材工業製品(集成材、積層材など)の種類について説明できる。 | 2 | 前5,前8 |
| 木材の成長と組織形成から、物理的性質の違いについて説明できる。 | 2 | 前5,前8 |
| セメントの種類・特徴について説明できる。 | 2 | 前3,前8 |
| 構造 | 建築構造の成り立ちを説明できる。 | 2 | 前3,前4,前5,前8 |
| 建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。 | 2 | 前3,前4,前5,前8 |
| 木構造の特徴・構造形式について説明できる。 | 4 | 前5,前8 |
| 木材の接合について説明できる。 | 4 | 前5,前8 |
| 基礎、軸組み、小屋組み、床組み、階段、開口部などの木造建築の構法を説明できる。 | 4 | 前5,前8 |
| S造の特徴・構造形式について説明できる。 | 2 | 前2,前4,前8 |
| 仕口の設計方法について説明ができる。 | 2 | 前2,前4,前8 |
| 柱脚の種類と設計方法について説明ができる。 | 2 | 前2,前4,前8 |
| 鉄筋コンクリート造(ラーメン構造、壁式構造、プレストレストコンクリート構造など)の特徴・構造形式について説明できる。 | 2 | 前3,前4 |
| 基礎形式(直接、杭)の分類ができる。 | 2 | 前2,前4,前8 |
| 基礎形式別の支持力算定方を説明できる。 | 2 | 前2,前4,前8 |
| 分野横断的能力 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 汎用的技能 | 他者の意見を聞き合意形成することができる。 | 2 | 前6,前9,前10,前11,前12,前15 |
| 合意形成のために会話を成立させることができる。 | 2 | 前6,前9,前10,前11,前12 |
| グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。 | 2 | 前6,前11,前12 |
| あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる | 1 | 前10,前11,前12 |
| 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 1 | 前10,前11,前12 |
| チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 1 | 前10,前11,前12 |
| 当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 1 | 前10,前11,前12 |
| チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 1 | 前10,前11,前12 |