建築環境工学Ⅱ

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 建築環境工学Ⅱ
科目番号 4425 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 建築環境工学 (初学者の建築講座) 倉渕 隆著
担当教員 飛田 国人

到達目標

(1)太陽位置・日射・日照の基礎知識を理解し,日影図の作成,太陽位置・日射・日照に関する計算ができること。
(2)測光量・採光・照明の基礎知識を理解し,昼光照明計画と人工照明計画に関する計算ができること。
(3)音の物理的性質と人間の聴覚の特性を理解し,音のレベルの合成と分解ができること。
(4)騒音と遮音の基礎知識を理解し,騒音の評価・予測と透過損失の計算ができること。
(5)吸音・残響・音響設計の基礎知識を理解し,残響時間の計算と吸音材の選択ができること。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1太陽位置・日射・日照の基礎知識を的確に理解し,日影図の作成,太陽位置・日射・日照に関する計算ができる。太陽位置・日射・日照の基礎知識を理解し,日影図の作成,太陽位置・日射・日照に関する計算ができる。太陽位置・日射・日照の基礎知識を理解し,日影図の作成,太陽位置・日射・日照に関する計算ができない。
評価項目2測光量・採光・照明の基礎知識を的確に理解し,昼光照明計画と人工照明計画に関する計算ができる。測光量・採光・照明の基礎知識を理解し,昼光照明計画と人工照明計画に関する計算ができる。測光量・採光・照明の基礎知識を理解し,昼光照明計画と人工照明計画に関する計算ができない。
評価項目3音の物理的性質と人間の聴覚の特性を的確に理解し,音のレベルの合成と分解ができる。音の物理的性質と人間の聴覚の特性を理解し,音のレベルの合成と分解ができる。音の物理的性質と人間の聴覚の特性を理解し,音のレベルの合成と分解ができない。
評価項目4騒音と遮音の基礎知識を的確に理解し,騒音の評価・予測と透過損失の計算ができる。騒音と遮音の基礎知識を理解し,騒音の評価・予測と透過損失の計算ができる。騒音と遮音の基礎知識を理解し,騒音の評価・予測と透過損失の計算ができない。
評価項目5吸音・残響・音響設計の基礎知識を的確に理解し,残響時間の計算と吸音材の選択ができる。吸音・残響・音響設計の基礎知識を理解し,残響時間の計算と吸音材の選択ができる。吸音・残響・音響設計の基礎知識を理解し,残響時間の計算と吸音材の選択ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建築環境工学は,建物やその周辺で生活する人々にとって,生活環境が健康的・快適かつ省エネルギーであるように調整する手法を学ぶ科目であり,内容は「光環境」,「音環境」,「熱・湿気環境」,「空気環境」の分野に大別される。建築環境工学Ⅱでは「光環境」と「音環境」について学ぶ。快適性と省エネルギーの両立をどのように達成するかを物理的に理解するとともに、その建築学的手法を理解する。
授業の進め方・方法:
授業は講義と演習で行う。
注意点:
光や音の物理現象を把握し、建築と結びつけて理解するよう努めること。

本科目は、授業で保障する学習時間と、予習・復習・課題レポート等に必要な標準的自己学習時間の総計が90時間に相当する学習内容である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 日照と日影について解説する。 日影図が作成できる。
2週 太陽位置と時刻について解説する。 太陽方位角、太陽高度、真太陽時を求められること。
3週 日射と日照調整について解説する。 直達日射量を計算できる。
4週 視覚と測光量について解説する。 光の単位を説明でき、測光量の基礎計算ができる。
5週 明視環境の確保と採光について解説する。 任意の開口部をもつ室の昼光率を計算できる。
6週 照明計画について解説する。 照度予測計算ができること。
7週 色彩計画について解説する。 マンセル表色系をはじめとした表色系について説明できる。
8週 光環境に関する総まとめ解説 光環境に関して説明できる。
2ndQ
9週 音の性質とレベル表示について解説する。 音の反射、屈折、回折について説明でき 、防音壁の減衰効果について計算できる。
10週 聴覚特性を考慮した音の評価について解説する。 音の刺激と人間の生理、心理の反応の関係について説明できる。
11週 騒音の評価と遮音の評価について解説する。 質量則、コンシデンス効果を説明できる。
12週 吸音と吸音材について解説する。 吸音の仕組と吸音材の種類について説明できる。
13週 残響時間について解説する。 Sabin の残響式を用いて残響時間の計算できる。
14週 音響設計について解説する。 室内音響の計画を行なう上で留意すべき点について説明できる。
15週 音響測定法について解説する。 無響室、残響室での音響測定法について説明できる
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野環境・設備建設地と太陽位置について説明できる。4前1
日照および日射の調節方法について説明できる。4前1
日照時間および日照時間図について説明できる。4前1
日照と日射の使い分けについて説明できる。4前2
紫外線、赤外線、可視光線の効果の違いを説明できる。4前3
視覚と光の関係について説明できる。4前3
明視、グレアの現象について説明できる。4前4
採光および採光計画について説明できる。4前4
人工照明について説明できる。4前4
照明計画および照度の計算ができる。4前4
表色系について説明できる。4前3
色彩計画の概念を知っている。4前3
音の単位について説明できる。4前5
聴覚の仕組みについて説明できる。4前5
音心理の三大特性、大きさとうるささ、音の伝搬、減衰、回折について説明できる。4前5
吸音と遮音、残響について説明できる。4前6
遮音材料の仕組み、音響計画について説明できる。4前6
分野別の工学実験・実習能力建築系分野【実験・実習能力】建築系【実験実習】実験の目的と方法を説明できる。4前4
建築を取巻く環境(例えば音、光、温度、湿度、振動など)を実験により把握できる。4前4
実験結果を整理し、考察できる。4前4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3

評価割合

試験発表相互評価課題レポートポートフォリオその他合計
総合評価割合70003000100
基礎的能力0000000
専門的能力70003000100
分野横断的能力0000000