土質基礎構造

科目基礎情報

学校 明石工業高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 土質基礎構造
科目番号 4513 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 建築学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 畑中宗憲、加倉井正昭、鈴木比呂子 共著「新版 建築基礎構造」 東洋書店新社
担当教員 中尾 裕樹

到達目標

1. 基礎と地盤の関係,地盤特性や基礎構造の役割を説明できる。
2. 土の組成や地中水との関連性を説明できる。
3. 地盤内応力を説明できる。
4. 基礎形式の種類や変遷を説明できる。
5. 直接基礎の設計概要を説明でき,地盤支持力や沈下量を計算できる。
6. 杭基礎の分類と施工法を理解し,設計概要を説明できる。
7. 擁壁の設計概要を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基礎と地盤の関係,地盤特性や基礎構造の役割を十分に説明できる。基礎と地盤の関係,地盤特性や基礎構造の役割を説明できる。基礎と地盤の関係,地盤特性や基礎構造の役割を説明できない。
評価項目2土の組成や地中水との関連性を十分に説明できる。土の組成や地中水との関連性を説明できる。土の組成や地中水との関連性を説明できない。
評価項目3地盤内応力を十分に説明できる。地盤内応力を説明できる。地盤内応力を説明できない。
評価項目4基礎形式の種類や変遷を十分に説明できる。基礎形式の種類や変遷を説明できる。基礎形式の種類や変遷を説明できない。
評価項目5直接基礎の設計概要を説明でき,地盤支持力や沈下量を十分に計算できる。直接基礎の設計概要を説明でき,地盤支持力や沈下量を計算できる。直接基礎の設計概要を説明でき,地盤支持力や沈下量を計算できない。
評価項目6杭基礎の分類と施工法を理解し,設計概要を十分に説明できる。杭基礎の分類と施工法を理解し,設計概要を説明できる。杭基礎の分類と施工法を理解し,設計概要を説明できない。
評価項目7擁壁の設計概要を十分に説明できる。擁壁の設計概要を説明できる。擁壁の設計概要を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
建築物の基礎は地盤の上に建てられている。上部構造からの荷重を安全に支持し、地盤に伝達するための重要な構造である。本講義では建物を支える地盤についての基礎的な知識及び直接基礎、杭基礎の設計の基本的な考え方を学習する。
なお、この科目は設計事務所にて建築物の構造設計を実施している教員が、その経験を活かし、最新の設計法等について講義形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
講義形式の座学を中心として進めるが,適宜,演習形式を含めながら授業を進める。
本科目に関する明石高専の連絡員:荘所直哉
注意点:
本科目は、授業で保障する学習時間と、予習・演習レポート及び試験の復習等に必要な標準的自己学習時間の総計は、90時間に相当する学習内容である。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 基礎構造と地盤
基礎と地盤の関係、地盤の生成や特性について説明する。
建物荷重の地盤への応力伝達・仕組みを説明する。
基礎と地盤の関係,地盤特性や基礎構造の役割を説明できる。
2週 土の基本的性質
土の組成、分類や性質を説明する。
土の組成や基本的性質を説明できる。
3週 地盤内応力―圧縮・圧密
有効圧力、間隙水圧と地中応力等について説明する。
地盤内応力を説明できる。
4週 地盤内応力―せん断強さと物理的性質と各試験方法
せん断強さ及び砂質土や粘性土の内部摩擦角や粘着力について説明する
地盤内応力を説明できる。
5週 土と地下水
土と地下水の関係及びその他の特性について補足説明をする。
土の特殊な性質や地盤に対する地下水の影響や液状化について説明できる。
6週 地盤内応力―土圧
主動・静止・受動土圧等について説明する
地中の水と各種地盤の関連性について説明する。
土圧(水平方向の地盤内応力)を説明できる。
7週 地盤調査・地盤改良
地盤調査の目的と種類を説明する
地盤改良の目的(沈下・液状化等)と種類を説明する。
地盤調査の目的と種類を説明する。
8週 基礎形式の変遷・演習
住宅等直接基礎の現代までの変遷、及び杭基礎の変遷を実例を挙げて説明する。
土・地盤の物理的・力学的性質に関する演習
基礎形式の種類や変遷を説明できる。
4thQ
9週 直接基礎の設計(1)
直接基礎の設計概要を説明する。
直接基礎の設計概要を説明でき,地盤支持力や沈下量を計算できる。
10週 直接基礎の設計(2)
地盤支持力計算について説明する。
直接基礎の設計概要を説明でき,地盤支持力や沈下量を計算できる。
11週 直接基礎の設計(3)
沈下量について説明する
直接基礎の設計概要を説明でき,地盤支持力や沈下量を計算できる。
12週 杭基礎の設計(1)
杭の種類や施工法による分類、設計の概要を説明する。
杭基礎の分類と施工法を理解し,設計概要を説明できる。
13週 杭基礎の設計(2)
杭の支持力計算等について説明する。
杭基礎の分類と施工法を理解し,設計概要を説明できる。
14週 擁壁の設計
擁壁の設計概要を説明する
擁壁の設計概要を説明できる。
15週 建築基準法における基礎及び地盤の規定・演習
施行令38条及びその他関連告示等を説明する。
直接基礎と杭基礎の設計に関する演習
建築基準法の基礎に関する条文等について概要を説明できる。
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学建築系分野構造建築構造の成り立ちを説明できる。4後1,後16
建築構造(W造、RC造、S造、SRC造など)の分類ができる。4後1
基礎形式(直接、杭)の分類ができる。4後7,後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
基礎形式別の支持力算定方を説明できる。4後9,後10,後11,後12,後13,後14,後15
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他課題レポート合計
総合評価割合500000050100
基礎的能力00000000
専門的能力500000050100
分野横断的能力00000000