到達目標
建築生産に関する工事請負契約、関連法令、品質管理、原価管理、工程管理、安全衛生・環境管理の要点を習得する。 建築工事の着工までに必要な計画業務の要点と、仮設工事・土工事・鉄筋コンクリート工事に関する材料や施工管理の基本的な知識を習得する。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 工事の流れ(仮設・準備・基礎・ 地業・躯体・仕上げ・設備(電気・空調・給排水・衛生)・解体
)について適切に説明できる。 | 工事の流れ(仮設・準備・基礎・ 地業・躯体・仕上げ・設備(電気・空調・給排水・衛生)・解体
)について説明できる。 | 工事の流れ(仮設・準備・基礎・ 地業・躯体・仕上げ・設備(電気・空調・給排水・衛生)・解体
)について説明できない。 |
評価項目2 | 請負契約(見積り、積算を含む)、瑕疵・保証について適切に説明できる。 | 請負契約(見積り、積算を含む)、瑕疵・保証について説明できる。 | 請負契約(見積り、積算を含む)、瑕疵・保証について説明できない。 |
評価項目3 | 仮設、山留、地業工事について適切に説明できる。 | 仮設、山留、地業工事について説明できる。 | 仮設、山留、地業工事について説明できない。 |
評価項目4 | 型枠・コンクリート・鉄筋工事の概要及び各要点が適切に説 明できる。 | 型枠・コンクリート・鉄筋工事の概要及び各要点が説 明できる。 | 型枠・コンクリート・鉄筋工事の概要及び各要点が説 明できない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
建築生産における工事請負契約、品質・原価・工程・安全環境管理の要点と、着工までの計画業務、仮設工事・土工事・鉄筋コンクリート工事の材料・施工管理について基本的な事項を説明する。建築工事における工事管理に必要な基礎知識の習得を目指す。この科目は企業において、建設現場での設計監理業務(山口、中川)を経て得た知識を基に、建築生産に関する各工事について講義、演習で行うものである。
授業の進め方・方法:
教科書及び補足説明資料に基づいて講義を行う。講義は、山口が13週、演習、レポート、中間試験(監督)は、中川が2週、担当する。
注意点:
建築は実際に建造されて目標が達成される。5年間で学んだ基礎知識を元に、構造、材料、計画の集大成として建築生産を学習されたい。本科目は必修科目であるが、欠席超過に対する補充指導は原則、実施しない。
合格の対象としない欠席条件(割合) 1/3以上の欠課
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
建築生産の概論(1) 我が国における建築生産の現状と仕組みを説明する。建築工事の各種施工形態とそれぞれの特徴について説明する。 |
我が国における建築生産の現状と仕組みを説明する。建築工事の各種施工形態とそれぞれの特徴について説明ができる。
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2週 |
建築生産の概論(2) 建築工事における工事請負契約の方式とそれぞれの特徴、工事費の積算、工事監理者/工事管理者それぞれの責務について説明する。 |
建築工事における工事請負契約の方式とそれぞれの特徴、工事費の積算、工事監理者/工事管理者それぞれの責務について説明ができる。
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3週 |
施工計画(1) 建築工事における品質管理、契約不適合責任、原価管理、安全衛生管理、環境管理について説明する。 |
建築工事における品質管理、契約不適合責任、原価管理、安全衛生管理、環境管理について説明ができる。
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4週 |
施工計画(2) 工程計画と工程管理について説明する。鉄筋コンクリート造と鉄骨造建物の工程表の例について説明する。 |
工程計画と工程管理について説明する。鉄筋コンクリート造と鉄骨造建物の工程表の例について説明ができる。
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5週 |
施工計画(3) 地盤調査と測量、現場組織の概要、関係官庁への申請と届出、建設資材の管理と主な建設機械について説明する。レポート課題(1)を課す。 |
地盤調査と測量、現場組織の概要、関係官庁への申請と届出、建設資材の管理と主な建設機械について説明ができる。
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6週 |
仮設工事 共通仮設工事と直接仮設工事の概要と、使用する仮設機材・安全設備について説明する。 |
共通仮設工事と直接仮設工事の概要と、使用する仮設機材・安全設備について説明ができる。
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7週 |
土工事 土工事の概要と、山留め工法及び水替え工(排水・止水工)の種類と特徴、これらの計測管理について説明する。 |
土工事の概要と、山留め工法及び水替え工(排水・止水工)の種類と特徴、これらの計測管理について説明ができる。
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8週 |
中間試験 第1~7週の範囲から試験を行う。 |
試験を通じて、授業の内容が理解できる。
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2ndQ |
9週 |
地業・基礎工事 基礎及び地業の種類とそれぞれの概要、各種杭工法、主な地盤改良工法について説明する。 |
基礎及び地業の種類とそれぞれの概要、各種杭工法、主な地盤改良工法について説明ができる。
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10週 |
鉄筋コンクリート工事(1) 鉄筋コンクリート工事の概要、鉄筋の種類と各部位の呼称、かぶり厚さ、間隔とあき、継手と定着の基準について説明する。 |
鉄筋コンクリート工事の概要、鉄筋の種類と各部位の呼称、かぶり厚さ、間隔とあき、継手と定着の基準について説明ができる。
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11週 |
鉄筋コンクリート工事(2) 鉄筋の加工組み立てとガス圧接継ぎ手の概要、配筋の一般的な手順、配筋検査の項目について説明する。 |
鉄筋の加工組み立てとガス圧接継ぎ手の概要、配筋の一般的な手順、配筋検査の項目について説明ができる。
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12週 |
鉄筋コンクリート工事(3) 型枠を構成する材料とその用途、型枠施工前の検討事項、型枠加工・組立て・検査の一般的な手順、型枠存置期間について説明する。 |
型枠を構成する材料とその用途、型枠施工前の検討事項、型枠加工・組立て・検査の一般的な手順、型枠存置期間について説明ができる。
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13週 |
鉄筋コンクリート工事(4) コンクリートの種類とその特徴、コンクリートの基準強度、コンクリートの品質問題とその対策について説明する。 |
コンクリートの種類とその特徴、コンクリートの基準強度、コンクリートの品質問題とその対策について説明できる。
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14週 |
鉄筋コンクリート工事(5) コンクリート打設に関する一般的な手順、打設後の養生、現場における品質管理について説明する。 |
コンクリート打設に関する一般的な手順、打設後の養生、現場における品質管理について説明ができる。
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15週 |
演習課題(1) 9~14週目の内容について演習を行う。 |
演習を通じて、9~14週目の内容が理解できる。
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16週 |
期末試験
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 建築系分野 | 施工・法規 | 請負契約(見積り、積算を含む)について説明できる。 | 4 | 前2 |
瑕疵・保証について説明ができる。 | 4 | 前3 |
現場組織の編成について説明できる。 | 4 | 前5 |
設計図書と施工図の関係について説明できる。 | 4 | 前5 |
各種書類の行政への届出先と期限について説明できる。 | 4 | 前5 |
5大管理項目(品質、原価、工程、安全、環境)の特徴について説明できる。 | 4 | 前3,前4 |
ネットワーク工程表の計算ができる。 | 4 | 前4 |
バーチャート工程表について説明できる。 | 4 | 前4 |
鉄筋の加工について説明できる。 | 4 | 前11 |
継手(重ね、圧接、機械式、etc.)の仕組みについて説明できる。 | 4 | 前11 |
定着の仕様とメカニズムについて説明できる。 | 4 | 前10 |
鉄筋の組立ての基準・仕様について説明できる。 | 4 | 前10,前11 |
かぶりの必要性、かぶり厚さの基準・仕様・法令について説明できる。 | 4 | 前10 |
型枠の材料、種類をあげることができる。 | 4 | 前12 |
型枠の組立て手順について説明できる。 | 4 | 前12 |
せき板の存置期間について説明できる。 | 4 | 前12 |
支保工の存置期間について説明できる。 | 4 | 前12 |
使用材料の試験・管理値について説明できる。 | 4 | 前13 |
生コンの発注について説明できる。 | 4 | 前13 |
運搬・締固め(打込み)の方法・手順について説明できる。 | 4 | 前14 |
養生の必要性について説明できる。 | 4 | 前14 |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。 | 3 | 前8,前15,前16 |
評価割合
| 試験 | 演習課題・レポート課題 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
専門的能力 | 80 | 20 | 0 | 0 | 0 | 0 | 100 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |